四六時中「仕事脳」になってしまう自分が本当に嫌になる
ふと気がつけば、今日もまた仕事のことを考えている。朝ごはんを食べながら、ふと「あの登記、書類出したっけ？」と頭をよぎる。夜の風呂でも「あの依頼者、来週中に返事くれるかな」と考えてしまう。地方の小さな司法書士事務所で、事務員さん一人と何とかまわしている日々。気が抜けないのは仕方ないけれど、こんなに四六時中、仕事のことを考えている自分にふと嫌気がさす瞬間がある。そういう時、自己嫌悪と疲労感がセットで押し寄せてくるのだ。
寝ても覚めても登記と相談対応のことばかり
夜中に目が覚めて、「あれ？委任状の記載欄、間違ってなかったよな？」と不安になり、結局眠れずに書類を確認する、なんてことも珍しくない。夢の中でまで法務局とやりとりしてることもある。普通の人から見れば異常かもしれないけど、現実にそんな毎日を送っている司法書士は少なくないと思う。
休日でもふと気づけば「あの案件どうなった？」
休みの日に家族で出かけていても、頭の中では「あの書類、ちゃんと揃ってるか？」「月曜に連絡しなきゃな」といった仕事のタスクがぐるぐる回っている。家族の話もどこか上の空で、ふと「今、自分は何してるんだろう」と虚しくなる。気を抜くと、仕事の思考がすぐに割り込んでくる。
家族との時間にも仕事の影がつきまとう
子どもと遊んでいるつもりが、途中でスマホを取り出してメールを確認してしまう。妻からは「せっかくの休みなんだから」とたしなめられ、ますます自己嫌悪に。大切な人との時間まで台無しにしているようで、心が重くなる。
なぜここまで仕事が頭を離れないのか
性格の問題もあるのかもしれない。でも、それだけじゃない。司法書士という仕事の性質が、常に「気を張っていないと不安」な状態を生み出している気がする。責任の重さ、ミスの許されなさ、そして「誰にも代われない孤独感」。
責任の重さと「ミスが許されない」職業病
司法書士の仕事は、ちょっとした記載ミスや確認不足が、依頼者に大きな不利益を与えることがある。そのプレッシャーが、知らず知らずのうちに「常に考えていないと不安」という状態を生んでいるのだと思う。これはもう職業病と言っていいかもしれない。
誰にも頼れない環境の中で、自分しかいないというプレッシャー
うちの事務所は小さい。事務員さんは本当にがんばってくれているけど、最終的な判断や責任は全部自分に降りかかる。だからこそ、何かあるたびに「これで本当に大丈夫か？」と自問してしまう。
事務員さんに任せたいけど、限界もある
任せられるところは任せたい。でも、複雑な案件や判断が絡む部分はやはり自分でやらなければならない。そう思うと、どんどん自分で抱え込むクセがついていく。そしてまた、考えすぎてしまう。
「お金をもらっている以上、完璧に応えたい」という変な正義感
依頼者から報酬をもらっている以上、完璧に応えるのが当然だと思っている。でもその「当然」が、自分自身を追い込んでしまっていることにも気づいている。わかってはいるんだけど、止められない。
「考えない努力」が裏目に出る瞬間
「考えないようにしよう」「休もう」と思っても、かえってその反動で思考が加速することがある。意識すればするほど、仕事のことが浮かんできてしまう。
無理に趣味を作っても、脳内は結局「○○法務局」
気分転換のつもりで釣りに行っても、釣り糸を垂らしながら「法務局のオンライン申請、またエラー出たらどうしよう」なんてことを考えてしまう。趣味がリフレッシュにならず、逆に脳内の整理ができないまま終わってしまう。
家族や友人の「考えすぎじゃない？」が一番効く
たまに家族や友人から「そんなに考えなくてもいいんじゃない？」と言われると、言葉では「そうだよね」と返すけど、内心はモヤモヤしてしまう。理解してほしいわけではないけど、分かってもらえない寂しさがある。
他の司法書士さんはどうしてる？
周りの司法書士さんがどうやって気持ちを切り替えているのか、気になることがある。でもなかなか本音を話す場がない。
先輩の「割り切り力」に正直うらやましくなる
ベテランの先生が「もう気にしないようにしてるよ」と笑って言っているのを見て、正直すごいなと思う。自分はまだそこまで割り切れないし、気にすることが美徳みたいに思ってる節もある。でも、いつかああなれるだろうか。
若手司法書士の「意識高い系SNS投稿」に逆に落ち込む
「毎日充実！」「やりがいMAX！」みたいなSNS投稿を見ると、正直ちょっと疲れる。ああいう投稿を見るたび、「自分はこんなに悩んでるのに…」と比べてしまって、さらに落ち込んでしまう。
それでも、少し楽になる方法はある
完全に忘れることはできなくても、「ちょっと楽になる」方法はいくつか見つけてきた。自分のリズムに合ったやり方で、なんとか日々をまわしている。
「考えてもいい時間」と「考えない時間」を決めてみた
たとえば、夜の8時以降は原則として仕事のことを考えない。朝の30分だけは「仕事タイム」として割り切って考える。そうやって、時間で区切ることで少しだけ気が楽になった。
意外と効果があったのは、誰かに話すこと
結局、一人で考えているとループから抜けられない。誰かに話すだけで、ちょっと肩の荷が下りることがある。
事務員さんにこぼすのもアリ
うちの事務員さんはとても頼りになる。雑談のついでに「いや〜ちょっと心配でさ」と話すと、「先生、それもう5回確認してますよ」と笑ってくれる。それだけで救われる。
Twitter（X）で愚痴ってみると共感が集まる
匿名で司法書士としてのモヤモヤをつぶやくと、「わかります！」という反応がある。それだけでも、気持ちが少し楽になるから不思議だ。
さいごに：悩んでるのは、ちゃんと仕事に向き合っている証拠
こんなふうに、日々仕事のことばかり考えてしまって、自分でも嫌になることがある。でもそれって、ちゃんと向き合っているからこそなんだと思う。
「嫌になる自分」を責めすぎないでいい
どこかで、「もっとドライにやれたら楽なのに」と思っている。でも、自分はこういう性格なんだと思えば、少し気持ちがやわらぐ。全部を変える必要はない。
いつか、こんな愚痴も誰かの役に立つ日がくる
もしかしたら、これを読んで「自分も同じだ」と思ってくれる人がいるかもしれない。それだけで、この文章にも意味があると思える。悩みも愚痴も、誰かの役に立つ日がきっとくる。
