今日は機嫌が悪いみたいです —— 業務ソフトと心が通じない日の話

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今日は機嫌が悪いみたいです —— 業務ソフトと心が通じない日の話

業務ソフトのご機嫌に左右される一日

司法書士の仕事は「正確さ」と「スピード」が命…なんて言われますが、現場はそう簡単にいきません。とくに、業務ソフトの調子が悪い日なんて最悪です。こちらは締め切りに追われ、書類の山に囲まれているのに、ソフトが「今日はやる気ないです」とでも言うように固まるんですから。そんな日が月に何度かあるだけで、こちらの精神はすり減っていきます。

朝イチでフリーズ、心も一緒に固まる

朝9時。パソコンの電源を入れ、いつものように業務ソフトを立ち上げた瞬間、クルクルと回る読み込みマーク。そのまま数分経っても画面が変わらず、とうとう強制終了する羽目に。事務員さんも私も、無言のままフリーズです。まるで「今日はやる気がない」と宣言されたかのようで、出鼻をくじかれた気分になります。

「再起動すれば直る」なんて、簡単に言うな

「パソコンは再起動すれば大体直る」なんて言葉、IT系の人はよく言います。でも、それが通用するのは、こっちに時間の余裕があるときだけ。登記申請の締切が迫ってるときに「とりあえず再起動してみてください」と言われたって、こちは一秒でも惜しいのに、そんな悠長なこと言ってられません。再起動してまた動かなかったら…という不安もついてきます。

なぜこんな日に限って入力地獄が待っているのか

不思議なもので、業務ソフトの調子が悪い日に限って、入力すべき案件が山積みだったりします。よりによって、全項目手入力の定款作成の日とか。運が悪いと言えばそれまでですが、「なんで今日…?」と空を見上げたくなる瞬間が一日に何度も訪れます。

登記情報が呼び出せないときの絶望感

新規の登記案件で、登記情報提供サービスからデータを引っ張ってこようとしても、何度やってもエラー。エラーコードを見ても「不明なエラー」としか出ない。何がどうなってるのか、どこに問題があるのか分からないまま、時間だけが過ぎていく。依頼者からは「進んでますか?」と電話が来るし、胃がキリキリしてきます。

PDFが出力できない、それだけで一時間消える

書類が完成しても、出力できなければ意味がない。PDFで保存しようとすると「プリンタードライバが見つかりません」なんてメッセージが出ることも。印刷機は正常なのに、ソフト側だけが頑なに拒否。こんなことに1時間以上格闘して、結局別のパソコンで対応…なんて日があると、さすがに「紙の時代の方が楽だったな」とつぶやきたくなります。

事務員さんの「ソフト、またですか?」に救われる

そんな中でも唯一の救いは、事務員さんの存在です。業務ソフトが動かないとき、「あー、またですか」とため息混じりに言いながらも、落ち着いて対応してくれる姿を見ると、こちらも少し冷静になれます。機械の不調にイライラするのは当然だけど、それを共有できる人がいるだけで救われることもあるのです。

愚痴を言える人がいることのありがたさ

司法書士という仕事は孤独な場面も多いけれど、愚痴を言える相手がいることはとても大きいです。事務員さんと「今日はソフトの機嫌が悪いですね」なんて笑い話にできると、少しだけ心が軽くなります。一人だったら、ただただ溜め込んで潰れていたかもしれません。

それでもイライラが顔に出る自分が嫌になる

いくら心の支えがあっても、忙しさと苛立ちが顔に出てしまうのは避けられないときがあります。ソフトのエラーに八つ当たりして、事務員さんに無言になってしまう自分がいて、後から猛烈に自己嫌悪。結局、業務ソフトだけでなく、自分の未熟さにもイライラしているんだと、反省するしかないんですよね。

クラウド化って聞こえはいいけど、現実は…

「クラウドでどこでも業務ができる時代です」なんて言葉を聞くと、うちのような地方事務所でも便利になるのかなと思っていたのですが、現実はそう甘くない。ネット回線が不安定な地域では、クラウドソフトも不安定になりがちです。アップデートのたびに操作方法も変わって、年々ついていけなくなってきている気がします。

通信障害で動かない、説明責任は現場に押し付け

クラウド型業務ソフトが動かなくなったとき、原因が通信なのかソフトなのか分からない。どこに電話しても「現在調査中です」としか言われず、依頼者への説明はこっち任せ。しかも「ネットが繋がらないって今どきあるんですか?」なんて言われた日には、もう泣きたくなります。

サポートセンターは「今確認中です」で終わる

困って電話をしても、サポートセンターの対応は機械的。マニュアル通りの案内ばかりで、こちらの現場の焦りや苦しさは伝わらない。「今、担当部署で確認中ですので」…それは分かるけど、こっちは今すぐどうにかしたいんです、と言いたくなることばかりです。

紙ベースの方がマシだったと思う瞬間

昔ながらの紙での業務、確かに手間はかかりましたが、あの頃は「動かない」ということはなかった。パソコンが固まるたびに「紙の時代に戻りたい」と思うことも。けれど、もう戻れない。ならば、せめてもう少し安定して動いてほしい、それだけが願いです。

それでも付き合っていくしかない

文句ばかり言ってしまいましたが、それでも業務ソフトがなければ今の業務は回りません。もはやパートナーのような存在です。だからこそ、調子が悪い日はこっちの気持ちも揺さぶられる。毎日機嫌を伺いながら、共に乗り越えていくしかない。そういう日々なんだと思います。

業務ソフトとの“共存”という現実

完全に信頼することはできなくても、完全に切り離すこともできない。業務ソフトとは、ちょうど人間関係のような距離感でつきあっていくしかないのかもしれません。文句を言いながらも、なんだかんだ頼っている…まるで長年の付き合いのようです。

どうしても投げ出せない責任の重さ

最終的にどんなトラブルがあっても、責任を取るのは自分です。依頼者は業務ソフトのせいにはしてくれませんし、言い訳も通用しない。だから今日も、どんなにソフトが不機嫌でも、それをなだめながら、一歩ずつ進めていくしかないのです。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。

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