またか…法務局で想定外の出来事
忙しいスケジュールの合間を縫って法務局に向かったあの日。午前中に申請を終わらせて、午後には別の打ち合わせに行くつもりでいた。ところが到着してみると、建物の正面に見慣れない黄色いテープと「工事中」の貼り紙。まさかの事態に、一瞬フリーズしてしまった。しかも案内は「○○棟へお回りください」とだけ書いてある。え?○○棟ってどこ?こっちは時間がないんですよ……。
いつも通りの申請に向かったはずが
この仕事、ルーティンが命だ。必要書類を揃え、依頼者に確認を取り、時間を読んで法務局へ。すべてが計算の上で動いている。でも、その「いつも通り」は、工事のせいであっけなく崩れ去った。入り口も変わっていれば、窓口の位置も変わっている。慣れた場所で慣れた手続きをする安心感なんて、どこにもなかった。
貼り紙一枚「○○棟へお回りください」に呆然
いちばん腹が立ったのは、この案内の不親切さ。小さな文字で書かれた案内紙が1枚、壁にペタリと貼られているだけ。地図もないし、何階に行けばいいかも書いてない。急いでいるときほど、こういう曖昧な情報はストレスになる。ぐるぐると周辺を歩き回り、ようやくそれらしき棟を見つけたときには、すでに予定の時間をオーバーしていた。
建物が使えないだけで、なんでこうも混乱するのか
たかが建物の工事、されど建物の工事。普段なら5分で済むはずのことが、こうした「ちょっとした変更」で倍の時間になる。この業界は、時間のロスがそのままストレスに直結する。現場が混乱すれば、連鎖的にすべてが崩れていく。
案内不足で右往左往する来庁者たち
自分だけじゃなかった。周囲を見渡せば、年配の方や他の士業っぽい人たちが同じようにキョロキョロしている。「ここじゃないの?」「どこ行けばいいの?」と聞き合う姿も。法務局の職員さんも案内に出てはいるが、明らかに人手が足りてない。たまたま近くにいたおばちゃんに「あっちですよ」と教えられて、なんとかたどり着けたのは正直ラッキーだった。
職員さんもテンパってて聞ける雰囲気じゃない
正面に立っている職員さんは一人だけで、何人もの来庁者に囲まれている状態。声をかけようにも順番待ちのような雰囲気で、聞くに聞けない。こちらも急いでいるのに、「混乱してるからちょっと待って」と言われる始末。あれでは、逆に職員さんも疲弊するだろう。お互いに余裕がなくなって、ギスギスした空気だけが漂っていた。
「仮設受付」はあっても「仮設動線」がない
たどり着いた別棟には、確かに「仮設受付」と書かれたテーブルがあった。でも、そこに至るまでの導線がバラバラで、エレベーターも裏口からしか使えない。車いすの方だったらどうするのかと心配になるレベル。せめて矢印くらい貼っておいてくれれば……と、心の中で何度も毒づいた。
時間との戦い、スケジュールはすぐに崩れる
本来なら30分で済むはずだった申請が、1時間近くかかってしまった。午後の予定もずれ込み、事務所に戻っても集中できず。その日の業務はすべてが後手後手になった。司法書士の仕事は細かい段取りの積み重ね。その一つが崩れただけで、芋づる式に全部が崩れるのだ。
申請前に余計な動きで体力も気力も奪われる
この仕事、意外と体力勝負な部分もある。書類を抱えて法務局内をウロウロ、階段を上り下りしてようやく受付にたどり着くと、もうぐったり。しかも集中力も削られて、提出時に何か抜けてないか不安になる。冷静さを求められる場面で、自分の状態が揺らぐのは本当に危ない。
待ってる依頼者に説明するこっちの気持ちも考えてくれ
結局、午後のアポに遅れてしまい、依頼者に「ちょっとトラブルがありまして…」と平謝り。でもこういう事情って、なかなか伝わらない。「手続きが遅れる=仕事が雑」と思われるのは避けたいから、こっちは何とか笑ってごまかす。そんな精神的疲労が、一番こたえる。
こういう時に限って事務員は別件対応中
普段は事務員さんがある程度サポートしてくれるのだが、その日はたまたま他の案件で外出中。すべて自分で対応しなければならなかった。司法書士は「何でも屋」と言われることもあるけど、こういう時に本当にそれを実感する。
「事務員さん、今日に限っていないんです」って何回言ったか
窓口で不備があった際にも「担当者の方は…」と聞かれ、「今日は私一人でして…」と答えるのが何とも切ない。事務所が小さいと、こういう負荷のかかるタイミングがどうしてもある。分業ができない現実に、もどかしさだけが残る。
ワンオペの現実、見落とされるリスクも倍増
焦りながら一人で全て対応していると、どうしても見落としが出てしまう。確認すべき点を飛ばしてしまい、あとから「あっ」と冷や汗をかく。ミスをしないことが前提のこの仕事では、そのプレッシャーが心に重くのしかかる。
教訓:「法務局は、突然変わる」
今回の経験で痛感したのは、法務局という場所が「いつも同じとは限らない」ということ。建物の事情も、人の事情も、思った以上に変動する。だからこそ、こちらも柔軟に、そして冷静に対応する力が求められる。でも本音を言えば、そんなの毎回やってたら身が持たない。ちょっとだけでいいから、周知と配慮をお願いしたい。いやほんと、ちょっとだけでいいんです。