補正通知ラッシュで心が折れた週――連続パンチに耐えるメンタルの磨き方

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補正通知ラッシュで心が折れた週――連続パンチに耐えるメンタルの磨き方

補正通知の嵐、始まりは月曜の朝だった

今でも思い出すだけで胃がキュッとする。あの週の月曜、いつも通り朝9時に事務所へ入り、メールチェックをしていたら、法務局からの補正通知が1通届いていた。「まあ、たまにはあるか」と軽く受け止めたが、それが地獄の始まりだったとは、この時は思いもしなかった。補正自体は大きなミスではなく、いわゆる“よくある補正”だ。しかし、それが「1通目」だったという事実を、あとになって痛感することになる。

1通目はまだ余裕があった

補正の内容は登記申請の添付書類に関するもの。細かい指摘だったが、法務局側も丁寧に説明してくれて、「すぐに直せば終わる」と気持ちの余裕があった。昼前には対応を終え、依頼人にも報告し、よしよしと自分で自分を褒めていた。だが、その日の午後、また別の件で2通目の補正通知が届く。そして火曜日にはさらに2通、水曜にも…。この時点で「これはただの偶然じゃない」と嫌な汗が流れ始めていた。

「まあ、よくあること」と流せた朝

1通目の段階では、むしろ「ちょっと気が引き締まっていいかもな」とすら思っていた。仕事に慣れすぎていたところもあり、多少の緊張感は必要だと。でも、人間ってのは、2日も連続で怒られ続けると「俺、全部ダメなんじゃないか?」って思考に陥る。朝の「余裕」は、夕方には「不安」に変わっていた。

火曜、水曜、木曜…増えていく補正通知

次第に補正通知が「日課」になっていく。メールが来るたび、「またか」と胃がギュッと痛む。火曜には申請書の表記ゆれ、水曜には添付書類の押印の位置、木曜には申請人の住所表記…。どれも致命的ではない。だが、重なると精神的ダメージが半端ない。しかも、全部違う案件。自分の仕事が総崩れになっているような錯覚すら覚える。

電話での問い合わせ、心が削られていく

補正通知が来るたびに法務局に電話で問い合わせるのだが、これがまたキツい。丁寧に話してくれる担当者もいれば、機械のように突き放す人もいる。こちらは心がボロボロなだけに、些細な言葉にも傷ついてしまう。特に電話の終わり際に「お忙しいところすみませんでした」と言われると、「いや、忙しくしてんのはそっちじゃないか!」と心の中で毒づく始末。

法務局によって微妙に違う「解釈」

これがまた混乱を招くポイント。同じような登記内容でも、法務局が違えば補正される内容が変わる。たとえば“ビル”の記載を“○○ビル”にしろと指摘された件が、別の局ではスルーされる。統一感のなさに振り回され、何が正解なのか見失っていく。

連絡のたびに見積と納期が揺らぐ

補正が入れば当然、スケジュールがズレる。依頼人には「再提出しますのでもう数日ください」と説明するが、向こうは不安になる。書類のやりとりも増えて事務員にも負担がかかる。修正に費やす時間は、すべて他の業務を圧迫する。1件の補正が、まるでドミノ倒しのように事務所全体を揺らす。

精神的な疲弊はどこからくるのか

一件一件は「そこまで大きな失敗じゃない」と理屈ではわかっている。でも人間って、理屈だけじゃ乗り切れない。精神的に何が一番つらいって、“否定される回数”が多いこと。しかも連日となると、自分の存在そのものを疑ってしまう。補正通知が、心のセルフイメージをじわじわと壊していく。

補正の内容よりも「連続」が効く

1件の補正なら冷静に対処できる。でも3件、4件と続くと、処理能力よりも先にメンタルが限界を迎える。たとえるなら、熱湯の中に1回指を入れるのは我慢できるけど、ずっと入れ続けてたら火傷するのと同じ。自分の判断や段取りそのものが間違っていたのではと、思考がネガティブに引っ張られていく。

「またか」と思うたびに、胃が痛む

Gmailの受信音が鳴るたびにビクッとする。普段は便利だと思っていたメール通知が、この週はただのストレス源だった。補正通知が来ていないときですら、「もしかして今頃届いてるかも…」と考えてしまう。心のどこかでずっと構えてしまっている状態が続いていた。

事務員への影響も無視できない

事務員も当然、補正通知の影響を受ける。自分の落ち度でミスしたわけじゃなくても、指示内容がコロコロ変わることで混乱する。訂正後の書類を作り直してもらうたび、なんとなく「ごめん」と言いたくなる。こういう時って、上下関係とか職務分担とかじゃなく、ただの人間として気まずいんだよね。

指示する側もつらい、される側も混乱する

「この部分、直しておいて」と言うたびに、「またですか?」という空気が漂う。声に出して言われるわけじゃないけど、そう感じてしまうのはこちらの被害妄想なのか、実際に空気が重いのか。いずれにしても、精神的な消耗は避けられない。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。

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