月曜日の朝、布団から出るのがもう無理だと思った
日曜の夜、布団に入っても全然眠れない。何度も時計を見て、あと何時間寝られるかを計算するけど、焦れば焦るほど目が冴えてくる。そして迎える月曜の朝。アラームの音が鳴っても、身体が動かない。目は開いているのに、起き上がる気力が出てこない。頭の中に浮かぶのは「今日はもう全部休んでしまいたい」の一言。司法書士だからって、心が鉄でできているわけじゃない。むしろ責任の重さに潰されそうになることもある。
身体よりも心が動かない
疲れがたまって身体が重いのはもちろんある。でも、より厄介なのは心の重さだ。「また一週間が始まってしまった」「次の休みまで何日あるんだ」と考えてしまうと、それだけでため息が出る。気力という名のエンジンが空っぽのままなのに、誰も代わってはくれない。この状態で、相談者に明るく接するなんて無理がある。笑顔を作るどころか、顔を上げるのも一苦労だ。
事務員の出勤時間だけがプレッシャーになる
僕の事務所には、真面目な事務員が一人いる。彼女は毎朝きちんと時間通りに出勤してくれる。だからこそ余計に、自分が先に出勤しなきゃと思ってしまう。だけど、月曜の朝だけは本当に辛い。事務員よりも先に到着できない日も増えてきた。デスクに座って「おはようございます」と言う声に、笑顔で応える余裕なんてない。なんだか「また遅かったですね」と責められてる気がして、勝手に自分で追い込んでいる。
「先に事務所開けててくれ」と言えない理由
正直なところ、彼女に「先に鍵開けてて」と頼めば済む話だ。でも、それができない。開業して15年、自分が責任を持って事務所を守ってきたというプライドがあるのかもしれない。あるいは、誰かに頼ることで自分の弱さを認めたくないだけかもしれない。結局、毎回ぎりぎりの時間に到着して、息を切らせてドアを開けてる。誰もそんな僕を責めたりはしないのに、自分だけが自分を責め続けている。
やる気ゼロでも回ってしまう仕事の怖さ
司法書士の仕事って、やる気がなくてもやれてしまうところがある。だから厄介だ。ルーチン業務が多く、経験である程度こなせるからこそ、自分の気持ちがどれだけ落ちていても表面上は回っているように見えてしまう。でも、その裏ではボロボロだ。感情を押し殺して事務処理をこなす日々が続くと、自分が機械になったような気さえする。誰かがブレーキをかけてくれたらいいのにと、心の中でいつも願っている。
書類の山は勝手に片付かない
デスクに座ると、週末に溜まった書類の山が目に入る。登記簿謄本、契約書、相談記録、司法書士会への報告書……。ひとつひとつは数分で処理できるかもしれない。でも、それが20、30と重なったとき、「これは今日中に終わらせるべきだろうか？」という問いが頭をよぎる。もちろん誰も片付けてくれないし、放置すれば自分の首を絞めることになる。分かってはいるけど、手が動かない。それでも、やらなきゃいけない。
「急ぎじゃないです」と言われた案件に限って急に動く
「急ぎじゃないので、来週でもいいです」と言っていた依頼人に限って、数日後に「やっぱり至急お願いします」と連絡が来る。なぜかそういうタイミングで来る。月曜日の昼、やっと少し落ち着いてきたタイミングでそれが来ると、本当に気が滅入る。でも断れない。断る勇気があればもう少し違う人生だったかもしれない、とさえ思う。自分で自分の首を絞めながら「プロなんだから」と自分に言い聞かせて処理を始める。
司法書士なのに、自分の人生はうまく登記できない
登記の専門家として、他人の財産や権利の整理は得意だ。だけど、自分の人生の整頓となるとまるでできない。時間の使い方、人との関係、自分の心の持ちよう……何一つうまく整理できていない。まるで登記漏れの情報だらけの謄本のようだ。司法書士の看板はあっても、自分の生活の「所有権」すら実感できていない気がする。
予定が埋まると、心も塞がる
カレンダーに予定がぎっしり詰まると、安心するどころか、圧迫感で息苦しくなる。午前中に相続相談、午後から決済、夕方に金融機関との調整。どれも一つひとつは業務としては慣れている。でも「今日は何も予定入れたくない」と思っていた矢先にそんな日程が入ってくると、逃げ出したくなる。カレンダーを見るのが怖くなるなんて、開業当初には想像もしなかった。
スケジュール帳を開くたびにため息が出る
スマホの予定表よりも紙のスケジュール帳を使っている。手書きの字がどんどん小さく、そして雑になっていくのが、自分の余裕のなさをそのまま表しているようで怖い。空白があるはずのページに、なぜか詰め込まれたメモや付箋が溢れている。書いた自分ですら読み返したくないページをめくるたび、ため息がひとつ増える。効率的に生きることが目的だったはずが、予定に支配されている。
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月曜日の朝、布団から出るのがもう無理だと思った
日曜の夜、布団に入っても全然眠れない。何度も時計を見て、あと何時間寝られるかを計算するけど、焦れば焦るほど目が冴えてくる。そして迎える月曜の朝。アラームの音が鳴っても、身体が動かない。目は開いているのに、起き上がる気力が出てこない。頭の中に浮かぶのは「今日はもう全部休んでしまいたい」の一言。司法書士だからって、心が鉄でできているわけじゃない。むしろ責任の重さに潰されそうになることもある。
身体よりも心が動かない
疲れがたまって身体が重いのはもちろんある。でも、より厄介なのは心の重さだ。「また一週間が始まってしまった」「次の休みまで何日あるんだ」と考えてしまうと、それだけでため息が出る。気力という名のエンジンが空っぽのままなのに、誰も代わってはくれない。この状態で、相談者に明るく接するなんて無理がある。笑顔を作るどころか、顔を上げるのも一苦労だ。
事務員の出勤時間だけがプレッシャーになる
僕の事務所には、真面目な事務員が一人いる。彼女は毎朝きちんと時間通りに出勤してくれる。だからこそ余計に、自分が先に出勤しなきゃと思ってしまう。だけど、月曜の朝だけは本当に辛い。事務員よりも先に到着できない日も増えてきた。デスクに座って「おはようございます」と言う声に、笑顔で応える余裕なんてない。なんだか「また遅かったですね」と責められてる気がして、勝手に自分で追い込んでいる。
「先に事務所開けててくれ」と言えない理由
正直なところ、彼女に「先に鍵開けてて」と頼めば済む話だ。でも、それができない。開業して15年、自分が責任を持って事務所を守ってきたというプライドがあるのかもしれない。あるいは、誰かに頼ることで自分の弱さを認めたくないだけかもしれない。結局、毎回ぎりぎりの時間に到着して、息を切らせてドアを開けてる。誰もそんな僕を責めたりはしないのに、自分だけが自分を責め続けている。
やる気ゼロでも回ってしまう仕事の怖さ
司法書士の仕事って、やる気がなくてもやれてしまうところがある。だから厄介だ。ルーチン業務が多く、経験である程度こなせるからこそ、自分の気持ちがどれだけ落ちていても表面上は回っているように見えてしまう。でも、その裏ではボロボロだ。感情を押し殺して事務処理をこなす日々が続くと、自分が機械になったような気さえする。誰かがブレーキをかけてくれたらいいのにと、心の中でいつも願っている。
書類の山は勝手に片付かない
デスクに座ると、週末に溜まった書類の山が目に入る。登記簿謄本、契約書、相談記録、司法書士会への報告書……。ひとつひとつは数分で処理できるかもしれない。でも、それが20、30と重なったとき、「これは今日中に終わらせるべきだろうか？」という問いが頭をよぎる。もちろん誰も片付けてくれないし、放置すれば自分の首を絞めることになる。分かってはいるけど、手が動かない。それでも、やらなきゃいけない。
「急ぎじゃないです」と言われた案件に限って急に動く
「急ぎじゃないので、来週でもいいです」と言っていた依頼人に限って、数日後に「やっぱり至急お願いします」と連絡が来る。なぜかそういうタイミングで来る。月曜日の昼、やっと少し落ち着いてきたタイミングでそれが来ると、本当に気が滅入る。でも断れない。断る勇気があればもう少し違う人生だったかもしれない、とさえ思う。自分で自分の首を絞めながら「プロなんだから」と自分に言い聞かせて処理を始める。
司法書士なのに、自分の人生はうまく登記できない
登記の専門家として、他人の財産や権利の整理は得意だ。だけど、自分の人生の整頓となるとまるでできない。時間の使い方、人との関係、自分の心の持ちよう……何一つうまく整理できていない。まるで登記漏れの情報だらけの謄本のようだ。司法書士の看板はあっても、自分の生活の「所有権」すら実感できていない気がする。
予定が埋まると、心も塞がる
カレンダーに予定がぎっしり詰まると、安心するどころか、圧迫感で息苦しくなる。午前中に相続相談、午後から決済、夕方に金融機関との調整。どれも一つひとつは業務としては慣れている。でも「今日は何も予定入れたくない」と思っていた矢先にそんな日程が入ってくると、逃げ出したくなる。カレンダーを見るのが怖くなるなんて、開業当初には想像もしなかった。
スケジュール帳を開くたびにため息が出る
スマホの予定表よりも紙のスケジュール帳を使っている。手書きの字がどんどん小さく、そして雑になっていくのが、自分の余裕のなさをそのまま表しているようで怖い。空白があるはずのページに、なぜか詰め込まれたメモや付箋が溢れている。書いた自分ですら読み返したくないページをめくるたび、ため息がひとつ増える。効率的に生きることが目的だったはずが、予定に支配されている。
