朝起きた瞬間から「無理」って思ってしまう
目覚ましの音が鳴る前に目が覚めて、まだ暗い部屋の天井を見つめながら「今日も無理だな」と思ってしまう朝がある。心がすでに疲れていて、これから始まるタスクの数を思い浮かべるだけで気が滅入る。そんな日ほど不思議と仕事の予定はびっしり詰まっていて、逃げ場がない。逃げたいと思っても逃げられない。地方の司法書士事務所という立場上、私が休めばすべてが止まる。だから、結局は体を起こして、無理やり顔を洗って出勤する。でも心はまだ布団の中に置き去りだ。
目覚ましが鳴る前に目が覚めるのは、緊張か不安か
夜中にふと目を覚ます癖がついてしまったのは、ここ数年のこと。たぶん原因はストレスとプレッシャーだ。翌日の登記申請や期日が迫っている案件のことを無意識に考えてしまい、眠りが浅くなる。夢の中でも補正のことを考えていたりして、朝起きても「休んだ」気がしない。睡眠時間は確保しているはずなのに、体が重くて、頭が働かない。これが歳をとったということなのか、それとも心がすり減ってきているだけなのか、正直わからない。
体は起きていても、心は起きていない
スーツに着替えて、車に乗って、事務所のシャッターを開ける。そこまではルーチンでできる。でも、そこからパソコンを立ち上げて、メールの返信や申請作業に入ろうとすると、手が止まってしまう。何をどう進めていいのか、頭がうまく整理できなくなる。心だけがまだ夢の中にいて、現実との温度差がある。目は開いてるけど、心がどこか遠くにいるような感覚。そんな状態でも「きちんとした仕事」を求められるのが司法書士のつらいところだ。
「もう少し寝たかったな」と思いながら始まる一日
忙しい日は、とにかく自分に「やれ」と言い聞かせているだけで、正直なところ心の底から仕事に向き合えていない。頭のどこかで「今日はまだ木曜日か…」と絶望してしまう自分もいる。誰に迷惑をかけたいわけでもなく、誰かに甘えたいわけでもない。ただ、あと30分、もう少しだけ布団にいたかった。それくらいの小さな願いが叶わないまま始まる毎日が、積み重なって心を鈍らせていく。
やることは山のようにあるのに、気持ちだけが空回り
とにかくやることは多い。依頼はありがたい。でも、ありがたいと思う余裕すらなくなるほど、処理が追いつかない。やってもやっても、タスクは減らない。仕事があるのはいいことだ、そう言い聞かせながらも、どこかで「自分は何のためにこの仕事をしているんだろう」と立ち止まりたくなる。誰かに褒められるわけでもなく、感謝されるわけでもない。それでも進めなきゃいけない。だからこそ、心が追いつかないのだ。
依頼は増えている、売上も悪くない、でも何かが違う
売上は前年より上がっている。数字だけ見れば順調に見えるかもしれない。でも心はどこか空っぽだ。書類の山を前にして、ふと「このペースで10年後、自分は何を感じているだろう」と考えてしまう。生きがいとかやりがいとか、そんな大きな言葉はもう持てない。ただ「こなす」ことに必死で、誇りを感じる瞬間すら減ってきている。これは仕事としての“成熟”なのか、それとも“諦め”なのか。
スケジュール帳はびっしり、なのに焦燥感が募る
毎朝、スケジュール帳を見るたびにため息が出る。「よし、やるぞ」というより、「どうやって乗り切ろうか」と思うことが増えた。昔はもう少し前向きに仕事に向き合えていたはずなのに。今は、その日を終えることにしか意識が向かない。やりたいことではなく、やらなければならないことに時間を奪われる毎日。気持ちは焦ってるのに、体がついてこない。そのギャップが、自分をさらに苦しめる。
