朝、机に向かっただけで今日はもう合格
「やる気が出ない日」って、年に何度かじゃなくて、週に何度も来るんですよ。45歳、独身、司法書士。誰も起こしてくれない朝、アラームを止めて、布団の中で天井を見つめる時間が長くなってきました。だけど、そんな日でも机に向かってパソコンを立ち上げる。それだけでも、もう十分だと思うんです。誰にも褒められないし、進まない案件にため息をつくけど、「何もしない」よりはだいぶマシ。今日もとりあえず、よくやったと思いたいです。
やる気がない日もある。でも仕事は待ってくれない
朝起きた瞬間、「今日はもうダメだ」と思う日がある。体が鉛みたいに重くて、気持ちは遠くの雲のようにフワフワしていて。だけど、法務局の締切はそんな私の心情には一切関心がない。電話もメールも容赦なく鳴る。今日やらなければ、明日の自分がさらに苦しむだけ。そんなことはわかっている。だから、とりあえず、机の前に座ってみる。自分のペースで、少しずつ。誰も見ていなくても、自分だけは「よくやった」と言ってやりたい。
書類の山と戦うだけの一日が、なぜか一番疲れる
登記申請書や委任状のチェック、印鑑証明の有効期限の確認。ひたすら目を通して、修正して、押印して、また確認して…。一つひとつは単純だけど、数が多いと精神をすり減らす。誰とも会わず、話さず、黙々と書類とにらめっこしていた日は、帰り道に「何をしていたんだろう」と思う。でもそんな地味な日こそ、事務所を支えている。派手さはないけれど、誰かの役に立っているはずだと、自分に言い聞かせる。
気分が乗らない日ほど「とりあえず」が効く
「やらなきゃ」って自分に言い聞かせるほど、体が動かなくなる。だから最近は「とりあえず」って言うようにしてる。「とりあえず一通だけメールを返そう」「とりあえずひとつだけ書類を見よう」って。そうしているうちに、気がつけば仕事が動き出している。全部完璧にやる必要はない。「とりあえず」が積み重なると、ちゃんと一日分の仕事になる。それでいい。いや、むしろ、それがいい。
誰も気づかないけど、地味な作業を積み上げた
登記が無事終わっても、お客様から「ありがとう」なんて言われることはほとんどない。それが当たり前なんです。エラーがないのが普通。感謝されないのが通常運転。でも、地味な作業の積み重ねが事務所を回してる。それを忘れないように、今日も黙々とやるしかない。誰にも見えない仕事ほど、自分で自分を認めてやることが大事なんだと思っています。
登記完了のお知らせ、誰も「ありがとう」とは言わない
「登記が完了しました」と電話をすると、「ああ、そうですか」とあっさり返されることが多い。こっちは法務局に何度も足を運んで、ミスがないように何重にも確認して…それでも、結果だけ見れば「完了して当然」。でもそれでいい。むしろ、何も問題が起きなかったということが、司法書士としての仕事の証。感謝されないのが正常な仕事。それでも、とりあえず終わった。それが救い。
事務所の空気を動かしているのは、無数の地味な処理
事務員さんが毎朝ポットにお湯を沸かしてくれる。その横で、私は昨日届いた登記識別情報を確認する。お互いに無言。でも、こういう日常のルーティンが、実はとても大事なんだと思う。派手なイベントはないけれど、毎日同じように繰り返される処理の積み重ねが、この小さな事務所を支えている。誰かが見ていなくても、その積み重ねには意味がある。
それでも「今日もひとつ片付いた」と思える強さ
一つの案件が完了しても、すぐ次が来る。終わりがない。だから、「一つ終わった」だけじゃ、達成感なんて感じない日も多い。でも、そんな中でも「今日も一つ片付けた」と思えるだけで、自分を保てることがある。強さって、成果の大きさじゃなくて、続ける力のことなのかもしれない。誰に何を言われなくても、自分で「よし」と言える心。それを持ち続けたい。
「昼飯を食べた」ってだけでも、勝ちだと思ってる
忙しいときは、本当に昼ごはんを忘れる。食べる気力もわかない。そんな日が続くと、気持ちも身体もボロボロになる。でも、今日はちゃんと食べた。セブンのサンドイッチでもいい。レンジで温めたカップ麺でもいい。食べたという事実が、なんだかすごく尊い。そう思える日があるんです。何も進んでいないようで、でも生きている。それだけで十分な日もある。
コンビニの弁当が、意外と精神安定剤
「ちゃんとしたものを食べなきゃ」なんて言われるけど、こちとら時間も心の余裕もないんですよ。コンビニの弁当だって、温かいだけでありがたい。レンジの音が鳴って、ふたを開けて、湯気が立つ。誰ともしゃべらず、黙って弁当を食べてる時間が、いちばん気持ちが落ち着く。栄養じゃなくて、「満たされた」という感覚がほしいだけなのかもしれない。
外食する気力もない日が、続くことだってある
昼になっても食欲が湧かず、「どこか行くのも面倒だな」と思って、そのまま夕方まで過ごしてしまう日がある。そんな日は、まるで自分が機械になったような感覚。でも、それが悪いわけじゃない。誰にでもあることだし、それでも事務所は回っている。自分を責めないで、「今日はそれでよし」と思えるだけで、だいぶ違う。
誰かと食べるわけじゃないけど、それでいい
「一人で食べる昼ごはん、寂しくない?」って言われたことがある。でも、それが日常になってる人間からすれば、別に寂しいなんて思わない。誰かと一緒に食べて、気を使って、愛想笑いをして…っていうより、黙って食べ終えて、少しコーヒーでも飲んで、深呼吸できる時間のほうが大事。自分のリズムで食べて、戻って、また仕事する。それでいい。
「とりあえず」やったことが、明日につながる
全部を完璧にこなす必要はない。今日はほんの少ししか進まなかったけど、ゼロじゃない。それが大事なんです。とりあえず電話を一本かけた。書類を一つ出した。それで十分。その一歩が明日を変えるかもしれないから。毎日がんばらなくてもいい。でも、とりあえず今日もがんばった。そう思えたら、それでいい。