「この道で本当にいいのか…?」と問い続けた、午前2時の自分へ

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「この道で本当にいいのか…?」と問い続けた、午前2時の自分へ

  1. 深夜2時、不安だけが机に残った
    1. 眠れない夜に押し寄せる「このままでいいのか?」
    2. 同じことの繰り返しが、突然むなしくなる瞬間
  2. 司法書士という職業の「見えない孤独」
    1. 相談されても、相談できない立場
    2. 「先生」と呼ばれる違和感とプレッシャー
  3. 自分で選んだ道なのに、後悔の影がよぎるとき
    1. 若いころ思い描いた「独立」と現実のギャップ
      1. 思ったほど自由じゃなかった
      2. 収入があっても、不安は消えない
  4. 事務所経営という「重さ」
    1. 人を雇う責任に、夜中ふと潰されそうになる
    2. 辞められないという呪縛
  5. もし今から辞めたら、どうなるのか
    1. 生活の不安と「肩書きを失う」恐怖
    2. リセットなんて簡単にできない現実
  6. 同業者のSNS投稿が地味に刺さる
    1. 成功アピールの裏にある「焦り」
    2. 本音を吐ける場がない苦しさ
  7. それでも踏みとどまっている理由
    1. 誰かの「ありがとう」に救われる瞬間
    2. 「向いてない」けど「嫌いじゃない」
  8. この気持ちはあなただけじゃない
    1. 同じように悩む司法書士は、きっといる
      1. 交流会では見えない「本音」
      2. 孤独な専門職のリアル
  9. 不安と共に歩くという選択
    1. 「正解」がなくても前に進むしかない
    2. 夜中にだけ現れる、本当の自分との対話
  10. 最後に、午前2時の自分へ
    1. それでも、今日も仕事は終わらない
    2. でも、たぶん…それでいいのかもしれない

深夜2時、不安だけが机に残った

仕事を終え、ようやく一息ついた深夜2時。静まり返った事務所の中で、自分だけがまだパソコンの前にいる。その時間帯になると、ふと「このまま進んでいいのか?」「何のためにやっているのか?」という問いが頭をよぎる。目の前の書類は片付いても、心の中はいつも片付かないままだ。

眠れない夜に押し寄せる「このままでいいのか?」

たとえば登記の依頼が3件続いた日の夜。目を閉じると、今日のミスや言葉の行き違いばかりが思い出される。お客様からの感謝の言葉もあったはずなのに、なぜかそれは記憶に残らず、自分の至らなさばかりが大きくなる。そんな夜は決まって、眠れない。

同じことの繰り返しが、突然むなしくなる瞬間

登記、相続、成年後見、そしてまた登記。目新しいことはほとんどない。変わらない業務の中に、時折「何のためにやっているんだろう?」と感じる瞬間がある。淡々と続く毎日は、ある意味で安心だが、ある意味で空虚でもある。

司法書士という職業の「見えない孤独」

周囲からは「先生」と呼ばれ、頼られることが多い。でもその実、自分の悩みを吐き出せる相手はなかなかいない。専門家ゆえの孤独。これは意外と知られていない苦しさだ。

相談されても、相談できない立場

「これって大丈夫ですか?」と聞かれる側である以上、自分が迷っているとは言いづらい。事務員にも弱音は見せづらいし、友人に話しても専門的な話は伝わらない。結局、頭の中でぐるぐる悩みが回って、眠れない夜を増やしていく。

「先生」と呼ばれる違和感とプレッシャー

この「先生」という呼び方、最初はくすぐったかった。でも今では、重荷にも感じることがある。人は肩書きに期待するけど、その期待に応え続けるのはなかなかしんどい。特に自分自身が「全然完璧じゃない」と思っているときほど、そのギャップがつらい。

自分で選んだ道なのに、後悔の影がよぎるとき

独立して十数年。「自分で選んだ道なんだから」と言い聞かせてきた。でもふと、「他の道もあったんじゃないか」と思う夜もある。過去の選択に後悔はない、そう思いたい。でも、本音は…。

若いころ思い描いた「独立」と現実のギャップ

独立前は「自分のペースで働ける」「人間関係のストレスが減る」と思っていた。実際は、仕事のペースはお客様次第。人間関係は減ったが、その分、孤独も増えた。「自由」とは「責任と孤独の裏返し」だと痛感している。

思ったほど自由じゃなかった

カレンダーを自分で埋めてるはずなのに、気づけば予定はびっしり。誰かが倒れたら代わりもいない。自分が倒れたら、全部止まる。だから無理してでも動き続けるしかない。その結果、自由どころか縛られている感覚になる。

収入があっても、不安は消えない

ありがたいことに収入は安定している。でも、年々増える社会保険料や事務所維持費、老後のことまで考えると「足りてる気がしない」。お金がある=不安がない、ではないという現実に向き合っている。

事務所経営という「重さ」

自分ひとりでやっているわけじゃない。事務員を雇っているからこそ、生活を守る責任もある。嬉しさと重さが表裏一体だ。

人を雇う責任に、夜中ふと潰されそうになる

事務員に「この先も安心して働いてほしい」と思う気持ちと、「自分が倒れたらどうしよう」という不安がせめぎあう。責任感があるからこそ、気を抜けない。でも完璧ではいられない。矛盾だらけの心境に、何度も押しつぶされそうになった。

辞められないという呪縛

「もう疲れたな」「ちょっと休みたいな」と思っても、簡単に事務所を閉めるわけにはいかない。引き継ぎ先もなければ、代替も効かない。そうなると「辞めたいけど辞められない」という状況が、どんどん心の重石になっていく。

もし今から辞めたら、どうなるのか

何度も頭の中でシミュレーションする。「辞めて別の仕事をしたら?」「いっそ完全に引退したら?」でもその答えは、いつも出ない。

生活の不安と「肩書きを失う」恐怖

収入がゼロになるわけではないかもしれない。でも「司法書士」という肩書きがなくなることで、自分の存在価値まで失うような気がする。そんな漠然とした恐怖が、また夜の眠りを遠ざける。

リセットなんて簡単にできない現実

「新しい道を選べばいい」と言う人もいる。でも、この年齢になって、今さら何を? 貯金も家族も、生活スタイルも含めて、すべてを変えるのは簡単ではない。変わることのほうが怖く感じてしまう。

同業者のSNS投稿が地味に刺さる

最近は司法書士の若手もSNSで情報発信をしている。キラキラした投稿を見るたびに、自分は何をやってるんだろうと落ち込む。

成功アピールの裏にある「焦り」

「月商○○万円突破!」「○○件受任しました!」そんな投稿が目に入るたびに、焦る。でも、その裏にある努力や苦しさは見えないし、見せない。なのに勝手に自分と比べてしまって、勝手に落ち込む。

本音を吐ける場がない苦しさ

仲間はいる。でも、本音を語れる仲間は少ない。「最近、しんどいんだよね」と言ったら「何かあったんですか?」と構えられる。そうじゃなくて、ただしんどいだけなんだよ、って言える場所があればいいのに。

それでも踏みとどまっている理由

こんなに不安や愚痴があるのに、なぜまだ続けているのか。それには理由がある。

誰かの「ありがとう」に救われる瞬間

登記完了後に「助かりました」と言われた瞬間、すべてが報われる気がする。形式的な言葉じゃなく、心から出た言葉を聞くと、「この仕事をしていて良かった」と、ほんの少し思える。

「向いてない」けど「嫌いじゃない」

向いてないと思うことは多い。でも、嫌いではない。苦しさの中にも、やりがいや楽しさがある。それが、やめられない一番の理由かもしれない。

この気持ちはあなただけじゃない

もし、今これを読んでいるあなたが、同じように悩んでいたとしたら、それはあなただけじゃない。実は、みんな同じような気持ちを抱えている。

同じように悩む司法書士は、きっといる

普段は言わないだけで、「しんどい」と感じている司法書士は多いと思う。会えば元気に見えても、裏では胃薬を飲んでいる人もいる。そんな仲間がいると思うだけで、少しだけ心が軽くなる。

交流会では見えない「本音」

飲み会や勉強会では明るく振る舞う。でも本当は、心の奥に溜め込んでいるものがある人は多いはずだ。だからこそ、このコラムが「自分だけじゃない」と思ってもらえるきっかけになれば嬉しい。

孤独な専門職のリアル

司法書士は孤独な仕事だ。誰にも見られず、誰にも気づかれず、誰かの人生の節目に立ち会っている。その重みと静けさの中で、孤独を抱えながら働いている。

不安と共に歩くという選択

完璧な道なんてない。不安をゼロにすることもできない。でも、それでも歩くことはできる。

「正解」がなくても前に進むしかない

「これで正解だったのか?」と自問するたび、答えは出ない。でも、目の前の仕事に一つひとつ向き合う中で、少しずつ自分なりの答えが見えてくるかもしれない。そう信じて、今日もパソコンの電源を入れる。

夜中にだけ現れる、本当の自分との対話

昼間は忙しくて、自分の気持ちと向き合う暇もない。でも、夜中は違う。静かな時間にだけ現れる、自分の本音。その声を無視せず、ちゃんと聞いてやること。それも、自分を大事にする一つの方法だ。

最後に、午前2時の自分へ

毎晩、迷いながらも仕事を続けてきた自分へ、ひと言だけ伝えたい。「今日もよくやった」。それだけでいい。それ以上の言葉は要らない。

それでも、今日も仕事は終わらない

明日もまた、書類は山積みで、電話も鳴る。でも、今日よりちょっとだけ、気持ちが軽くなっていたら、それで十分だと思う。

でも、たぶん…それでいいのかもしれない

完璧じゃなくていい。悩みながら、不安を抱えながらでも、続けていくことができる。それが、司法書士という仕事の本質なのかもしれない。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。

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