「そんなに怒らなくても…」と思う瞬間が日常に増えた
最近、ちょっとした場面で「そんなに怒らなくても…」と感じることが増えた。例えばコンビニで店員さんが少し手間取っただけで舌打ちしているお客さん、電話対応で少し待たされたくらいで声を荒げる人、道路でちょっと割り込まれただけでクラクションを鳴らし続けるドライバー。自分が若い頃は、こんなに日常に怒りが溢れていたかな…とふと考える。自分自身も司法書士という仕事柄、怒りの矛先になりやすい場面が多く、「そんなに怒らなくても…」と感じながらも、心の中でどうにか折り合いをつけてやっている。愚痴っぽくなるけど、共感してくれる人がいたらうれしい。
年々増える他人の怒りと、それを受け止める自分
年齢を重ねるにつれ、他人の怒りに敏感になってきた気がする。20代の頃は自分も怒る側だったのかもしれない。でも今は、他人の怒りを受け止める場面が圧倒的に多い。たとえば、ちょっと説明が足りなかっただけで「それくらいわからんのか」と怒鳴られた時、こっちが悪いのかもしれないけど、やっぱり心にグサッとくる。怒っている人の事情もあるんだろうけど、こっちにも事情がある。それでもプロとして「冷静に対応する」ことが求められるこの立場、正直しんどい。
優しくしてるつもりなのに、なぜか怒られる理不尽さ
できる限り丁寧に接して、相手の話もなるべく聞こうとしてるのに、逆にその姿勢が「頼りない」とか「まどろっこしい」と受け取られて怒られることがある。理不尽って言葉じゃ片づけられないほどショックを受ける日もある。以前、あるお客様に手続きの流れをゆっくり説明していたら「早くやってくれればいいんだよ!」と怒鳴られた。いや、それを説明しないと後で問題になるから言ってるのに…と思いながら、黙って続きを進めた。この「理屈は通ってても感情では否定される」感じが、地味にこたえる。
怒りの背景にある「相手の事情」への想像力の限界
怒る側には怒る理由がある、というのは頭ではわかってる。でも、毎日のように怒られる側にいると、その想像力もすり減っていく。結局、「またか…」と思うことの連続で、こちらも心が冷えていってしまう。誰かが怒るたびに「今日は機嫌悪かったのかな」「何か辛いことでもあったのかな」と思えるのは最初だけ。こっちの心にも余裕がなければ、そんな余白も持てなくなる。
みんなが忙しい社会で、心の余白がなくなっている
現代社会は、忙しさが日常になっている。朝から晩まで働いて、移動中もスマホを見ながらタスクをこなす。そんな日々を過ごしていれば、そりゃイライラもするし、小さなことで怒りたくもなる。自分も忙しいし、相手も忙しい。その中で、ちょっとした言葉や行動が火種になる。でも本来なら、お互いが「疲れてるんだろうな」と思いやれるはずなのに、それができる余裕すらなくなってるのが今の世の中かもしれない。
コンビニ店員にキレる人、役所に怒鳴る人たち
自分が目撃した中で、特に印象的だったのが、若いコンビニ店員さんに「何回言わせんだよ!」と怒鳴っていた中年男性。たしかに店員さんは少し要領が悪かったかもしれないけど、そこまで言う?と思った。役所でも似たような光景を見る。「この書類がないと受け付けられません」と説明された男性が、「そんなのおかしいだろ!」と怒鳴る。制度は制度で、それを説明してるだけの担当者が怒られる。そんな姿を見るたびに、自分も明日はその立場になるんだろうな…と少し憂鬱になる。
自分も疲れているとき、つい感情が出てしまう経験
偉そうなことを書いておいて、正直、自分だって感情的になることはある。寝不足のとき、他の案件でトラブルがあった後、お客様に少し無茶なことを言われたら、つい言い返しそうになる瞬間もある。でもそのとき、「自分もあの怒っていた人たちと同じだな」と気づいて、反省する。人は誰しも完璧ではない。だからこそ、怒りに対して怒りで返すのではなく、冷静になれる自分でいたいと心がけている。
司法書士という仕事は、意外と怒られ仕事?
司法書士の仕事って、意外と「怒られる係」なんじゃないかと思うことがある。役所とのやりとり、金融機関との調整、依頼人との説明…。すべてがうまくいくことなんてないし、うまくいかなかったときは、なぜかこちらに矛先が向く。もちろん責任はある。でも、「それ、自分で手続きしてても同じだったんじゃない?」と言いたくなることも多々ある。
なぜか矢面に立たされるポジション
とにかく、間に立つ立場って損をする。依頼人からすれば「司法書士がやってるんだから安心」なはずなのに、ひとたびトラブルが起きると「なぜこうなったんですか!?」と怒られる。金融機関からも「もっと早く手続き進めてください」と急かされる。こっちは全部調整して頑張ってるのに、誰も味方してくれない感じがして、やりきれない日もある。
電話越しに怒られる日々、それでも逃げられない
電話が鳴るたびに「また何か起きたかな」とドキドキするようになったのは、独立して3年目くらいからだったと思う。トーンからして怒ってるとわかる相手の声を聞くと、胃がキュッと縮むような感覚になる。でも、その電話から逃げるわけにはいかない。ちゃんと向き合って、話を聞いて、謝るところは謝る。でも、正直言えば「俺が悪いの?」って思うこともある。そんな自問自答をしながら、今日も電話に出ている。