オンライン申請は便利?…いや、むしろストレスの塊です
「これからはオンラインの時代です!」なんて行政が嬉しそうにPRしていたのを覚えています。でも現場からすると、あれは希望ではなく新たな試練の始まりでした。紙申請が全部オンラインに置き換わるわけではないし、むしろ手間が増えた印象。効率化なんて夢のまた夢。画面の向こうでフリーズするデータと、にらめっこする日々が続いています。
想像と違った「業務効率化」
最初は期待していたんですよ、正直。「これで提出も楽になる」と。でも、実際には手順が増えて確認項目も細かい。そもそも、今まで1分で終わっていたFAX送信が、5画面分のチェックと電子署名を要求されるようになった。これ、ほんとに効率化なんでしょうか?
慣れる暇もないうちにシステム障害
「よし、使い方覚えてきた!」と思った矢先に、また仕様変更。月に1回くらいの頻度で何かが変わる。ログイン方法が変わったり、申請ボタンが別の場所に移動していたり。慣れる前に裏切られる感じ、正直メンタルにきます。
朝一からエラー画面とにらめっこ
忙しい朝、9時きっかりに申請しようとシステムを立ち上げたら、見慣れたログインエラーの赤文字。「またか…」とため息をつくのがルーティンになっています。コーヒーを飲む余裕もなく、リトライのクリック音だけが事務所に響く時間、あれは地味に堪えます。
「ただログインしたいだけなのに」問題
ID・パスワード・ワンタイムパス・カードリーダー…ログイン一つに4段階って、どうなんでしょう?しかも読み取りに失敗すると、最初からやり直し。システムが厳重なのは理解しますが、ちょっと過剰すぎやしませんか。
動かぬブラウザ、沈黙するサポート
古いバージョンのEdgeしか対応していないとか、Javaが必要とか、もう20年前かと思うような仕様に、思わず苦笑。サポートに電話しても「確認します」で1時間保留。誰かのため息が聞こえるような気がします。
事務員に頼めないこの仕事のしんどさ
「それぐらい事務員さんにお願いすれば?」とよく言われます。でも、オンライン申請のアカウントは司法書士個人のもの。カードも顔認証も結局本人が必要。しかも、システムが複雑すぎて説明するのにも時間がかかる。だったら自分でやったほうが早い、となって結局深夜作業に。
権限と責任の壁
仮にログイン情報を渡して代行させたとしても、不具合やミスが起きたときの責任は自分に返ってくる。ミスで申請が遅れたら、依頼者にも迷惑がかかるし、自分の信頼も失われる。そう考えると、やっぱり人任せにはできないのが現実です。
結局やるのは自分。夜な夜な格闘
日中は電話対応や面談でバタバタしているので、オンライン申請に集中できるのは夜。家に帰ってから申請画面と向き合う。何度もエラーで心が折れそうになりながら、深夜0時にようやく完了ボタンを押したときの疲労感…達成感よりも脱力感のほうが強いです。
申請は終わったけど通知が来ない地獄
無事に申請が通った…と思っても、通知が一向に来ない。進捗が分からず不安になる。念のため電話しても「システム上は処理中ですね」とだけ。もう少し情報開示してくれないと、こちらは何もできません。
「受け付けられました」からが長い
一番の謎は、「受け付けられました」と通知されたあとに何日も音沙汰がないこと。こっちは提出期限があるんです。のんびり待っていられないのに、催促の手段もない。結局、こちらから役所に確認の電話を入れるしかありません。
電話確認が必要?それってオンライン申請なのか?
結局、最終的には人間同士の電話確認で完了するケースが多いんですよね。じゃあ最初から紙で出したほうが早かったんじゃ…と思ってしまう瞬間、多すぎます。なんのためのデジタル化なのか、自問自答の日々です。
行政システムとの戦い、もう慣れましたか?
司法書士になって20年以上、ここ数年が一番「操作ミス」で胃が痛いです。行政のシステムは毎年、いや毎月のように仕様が変わる。そのたびに一から確認、そして学習。おそらく若手よりもIT疲れしています。
毎月どこかが変わる仕様
更新のお知らせは一応来るんですが、「操作手順が一部変更されました」程度。開いてみると、ぜんぶ違う。ボタンの場所、表示文言、ログイン手順…。まるで謎解きゲームみたいで、クリアする前に気力が尽きます。
手順マニュアルは信用できない
公式マニュアルも一応あるにはあるんです。でもその通りに操作しても、画面が違う。バージョンが合っていないのか、そもそも文言が古いのか。結局、操作しながら自分で覚えるしかない。効率とは真逆の非効率作業です。
バージョンアップという名の罠
「機能が向上しました!」と書かれていても、たいてい余計に重くなるか、わかりにくくなるだけ。古い不具合はそのまま残っていたり。なんなら前よりエラーが出やすくなったんじゃないかというレベルです。
トラブルのたびに思い出す、紙の安心感
「やっぱり紙のほうが楽だったな」と思うこと、正直何度もあります。控えが手元に残るし、送った感覚もある。証拠としても安心感があるし、手続きの流れが目で見える。デジタルは便利なようで、実はすごく不安定です。
「紙なら出せてたのに」が口癖になってきた
紙だったら5分で済んでいたのに…という申請、今や1時間コース。しかもそれが無事に届いたかどうかも分からない。紙のときはポストに投函して「これで大丈夫」と思えていたけど、今は「ちゃんと処理されたかな」と夜も気になってしまいます。
どこまで続くこの不安定さ
不具合が直ったと思えば次のエラー。完全に安定する日は来るのかと不安になります。オンライン申請の未来は明るいんでしょうか?そう思いながらも、明日もまたログインするんでしょうね。
司法書士同士の情報交換が頼みの綱
何よりありがたいのが、同業者との情報共有。SNSや電話で「今日のエラー出てる?」と確認し合うだけで安心できます。ひとりで抱え込んでいた頃より、ずいぶん心が軽くなりました。
電話で愚痴り合う時間が癒し
「うちもエラー出てるよ」「また仕様変わったね」そんな雑談が、本当にありがたい。解決はしないけれど、ひとりじゃないって思えるだけで、少し楽になる。愚痴も立派な情報共有です。
「うちも同じ!」がどれだけ救いになるか
誰かに「それ、うちもです」と言ってもらえるだけで、自分の操作ミスじゃなかったと分かって安心できる。この小さな共感が、地味だけど強い支えになっています。
それでも、今日も申請は続く
もうやめたいと思う日もあります。でも、この仕事をやっている以上、避けては通れません。だったらせめて、日々の格闘を記録して、誰かの役に立てればと思います。明日もエラー画面と向き合うでしょう。それでも前には進んでいる…と思いたい。
逃げられない仕事だから、受け入れるしかない
「こんなのやってられない」と何度も思いました。でも、それでもやるしかないのがこの仕事。逃げられないなら、いっそ笑い話にしてやろうと思うようになりました。
せめて、誰かの役に立つように書き残しておく
同じように苦しんでいる司法書士さん、これから目指す人が読んで、「ああ、自分だけじゃないんだ」と思ってもらえたら。それだけで、今日のエラーも少し報われます。