登記番号をひとつ間違えた日――あの冷や汗と修正のドタバタ劇

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登記番号をひとつ間違えた日――あの冷や汗と修正のドタバタ劇

登記番号の一桁ミス、それは突然に

司法書士の仕事は正確さが命…そんなことは百も承知だったはずなんです。それでも起きるのが「うっかりミス」。この日も、朝から立て込んでいた業務の中で、私は登記の申請を仕上げるべく、いつも通り淡々と手を動かしていました。ところが、その「いつも通り」がクセモノだったんです。気がついたのは提出後。「番号、なんか違うな…?」と違和感を覚え、確認してみたら、一桁ミスってる。背筋がスーッと冷えていくあの感じ、同業者の方なら分かってもらえるんじゃないでしょうか。

いつも通りの業務、いつも通りの油断

あの日は午前中に来客2件、午後には裁判所対応も控えていたせいで、頭がどこか上の空でした。それでも「この申請だけは片付けておこう」とPCに向かい、番号を転記して提出。何度もやってる業務ほど、「慣れ」が油断を呼ぶものです。私は、その罠に見事にハマりました。

「確認したつもり」が一番怖い

人間の脳って都合のいいところしか見てないんですね。「ちゃんと確認した」と思っていたけれど、見直した自分の記憶には“正しい番号”が見えていたんです。でも、それは思い込みでした。まるで間違えたままの答えが正しく見えるマジック。怖いです。

ルーチンの罠と気の緩み

いつもの仕事、いつもの流れ。その「いつも」が無意識の油断を生んでいたんでしょう。作業を終えた後の「終わった感」に包まれて、「ちゃんとやったはず」と思い込む。事務員さんも確認してくれましたが、まさか数字が間違ってるなんて、二人とも思ってなかったんです。

気づいた瞬間の冷や汗と心の声

申請書を提出して、少し落ち着いた夕方。ふと目にした控えの資料と申請内容に違和感が。見比べてみたら、ああ…やってしまってた。「1」が「7」になっているだけ。でも、その一桁が全然違う登記情報を指していて、もう青ざめました。「嘘だろ…これ、差し戻しか?」と、心の声が漏れまくる。

「まさか、やっちまったか…?」

声には出さないけれど、心の中は大騒ぎ。記載ミスで登記が止まると、当然依頼者に迷惑がかかる。しかも、今回は急ぎの案件。間違いが自分の責任であることを認めたくない気持ちと、すぐに対応しなきゃという焦りで、心拍数は急上昇していました。

画面を何度見返しても間違ってる現実

「そんなわけない」と何度も画面を見直すけれど、数字は変わってくれません。夢だったらどれだけよかったか。自分の打った文字が現実を壊してる。あの瞬間、「確認を怠る人間に資格なんて持つ資格ない」なんて、ちょっと自虐モードにもなりました。

そこから始まる小さなパニック劇場

間違いに気づいた時点で、頭の中はすでにパニックです。けれども、依頼者に迷惑をかけるわけにはいかない。気持ちを切り替えようにも、どうやってリカバリすればいいのか、すぐには頭が回りません。

誰にも見せられない独り言オンパレード

「えーっと、どうすりゃいいんだっけ…」「法務局、今つながるかな…」「あ〜〜〜…やったわこれ…」みたいな独り言をボソボソ。事務所に響く沈黙が逆に怖い。事務員さんの視線が突き刺さる。いや、気づいてないかもしれないけど、こっちは動揺が顔に出てます。

「この時間に法務局つながるか?」

時計を見れば16:38。法務局に電話して相談するにはギリギリの時間帯。ダメ元で電話をかけたら…つながった! でも、すでに担当者は帰っていた。タイミングが悪い時って、なぜこうも重なるのか。まるで世界が私の失敗を責めているような気分でした。

事務員さんの視線がつらい

一応隠しているつもりでも、顔に出るタイプの私はバレてました。「何かあったんですか?」の一言に、「ちょっと番号間違えてね」と言ったら、事務員さん、何も言わずコーヒーを出してくれた。気遣いが刺さる…余計に落ち込む…。

とりあえず何をすればいいのか分からない

脳内で申請のフローを必死に逆再生。補正申請か? 取り下げか? あ、電子申請だったよな…などと、とにかく焦る。普段なら冷静に考えられることが、こういう時には全然思い出せない。「あれ?どうやるんだっけ?」とPC前で固まる。

頭の中で手続きフローがグルグルする

補正通知が来てから動けばよいのか? でも、それを待ってたら処理が遅れる? いや、それとも訂正申出書をすぐ出すべき? 正解は一つじゃないけれど、どれが一番リスクが少ないかを即決するには、冷静さと経験が必要。でも、その冷静さが一番足りない。

落ち着け、ミスの影響をまず洗い出せ

深呼吸をして、まず影響範囲を確認。「この番号って、他の情報と整合してるか?」とか、「誤っても問題にならない内容か?」を一つ一つチェック。ここでやっと、「致命的なミスではない」と分かり、ようやく少しだけ心拍数が下がった気がしました。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。

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