補正通知が週3で届く現実に、心がついてこない
司法書士という仕事は、正確さが命。わかってる。でも週に3回、補正通知が届く生活が続くと、さすがに心が削られていく。朝メールを開くたびに「今日は来てないか…?」と祈るような気持ちになる。自分のミスが原因のこともある。けれど、何が悪かったのかも分からない曖昧な補正理由を目にするたびに、「これ、俺が悪いのか?」と自問自答する。補正通知が届くたび、何か自分の存在まで否定されているような気分になるのだ。
「またか」とつぶやく朝のルーティン
メールチェックが憂鬱な日課になって久しい。昔は業務開始の合図として、少し前向きな気持ちでメールを開いていた。でも今は違う。「どうせ今日も来てるだろうな」と、諦めにも似た気持ちでクリックしている。補正通知が目に飛び込んできた瞬間、コーヒーの味すら感じなくなる。机に突っ伏したくなる衝動と闘いながら、「ああ、またか」と小さくつぶやく。それが今の私の一日が始まる音だ。
メールを開くのが怖いという感情
まるでホラー映画のワンシーンのように、メールの受信ボックスを開くときは指が震える。補正通知という名の「攻撃」がいつ飛んでくるかわからない。通知の文面は丁寧で機械的だけれど、その一文一文が胸に刺さる。「この書類では受付できません」と書かれたその一言が、まるで「あなたの仕事は不完全です」と突きつけられているようで、落ち込まずにはいられない。
未読件数と胃の痛みの相関関係
未読のメールが5件を超えると、私の胃はキリキリと痛み出す。たとえその中に補正通知がなくても、「もしかしたら補正かもしれない」という予感だけで胃が反応する。事務員には「大げさですね」と笑われたけれど、これはもはや条件反射だ。ある日、未読7件を見た瞬間、反射的に胃薬を取り出していた。司法書士という職業は、時に体にまで影響を及ぼすのだ。
補正の理由が見つからない虚無
補正通知が来たとき、内容が明確であればまだ救われる。でも問題なのは、「形式不備」「不明瞭な表現」など、曖昧な理由で返ってくるとき。どこが悪いのか分からない。何度読み返しても、指摘されている箇所が見当たらない。そんなときは、ただただ無力感に襲われる。まるで終わりの見えない迷路を歩いているような感覚。司法書士の仕事において、もっとも精神を削る瞬間だ。
「形式不備」って、どこが?
ある日、相続登記の書類に「形式不備」とだけ書かれた補正通知が届いた。どの項目が不備なのか、具体的な記載は一切なし。念のため事務員と一緒に一通り見直したが、何も思い当たらない。結局、法務局に電話で確認したところ、「被相続人の名前のカタカナが全角じゃなくて半角になってましたね」とのこと…。その程度のことで補正?と内心叫びたくなったが、声には出さなかった。
法務局とのすれ違いに疲弊する日々
補正通知を通じて感じるのは、法務局との見えない壁だ。こちらとしては誠心誠意やっているつもりでも、向こうの基準に達していないと言われると、何も言えない。もちろん彼らも仕事だし、ルールがあるのは分かる。でも、あまりにも「それ必要?」と思うような補正が続くと、感情のやり場がなくなってしまう。疲弊しているのは、私だけではないはずだ。
忙しさと補正が重なる時のメンタル崩壊
業務が立て込んでいるときほど、補正通知は容赦なく届く。月末や法改正が近い時期は特に多い。処理に追われ、次の案件の準備に頭を切り替えたいタイミングで補正通知が来ると、完全にペースが崩れる。タスク管理が得意なほうではない私は、未処理の補正に追い詰められ、頭の中がパンク状態になることもある。「誰か代わってくれ」と、何度思ったことか。
週末に訪れる「何もしたくない」病
補正に追われた一週間の終わり、金曜日の夜。解放感どころか、抜け殻のようにソファに沈み込む自分がいる。やりたいことなんて思いつかない。ただ何も考えずにボーッとしていたいだけ。気づけばスマホも見ず、テレビもつけず、部屋の明かりすら暗いまま。事務員は土日休みだから、土曜日も出勤して一人事務所で黙々と補正対応をすることも。自営業って、自由じゃなかったのか。
疲れているのに、休む罪悪感
日曜日に丸一日休もうと思っても、どこかで「何か忘れてる気がする」と落ち着かない。特に補正を2件以上抱えているときは、心が完全に休まらない。「今日は休むぞ!」と決めても、ふと頭に「あの不備、あれで大丈夫か?」と浮かんでくる。それが気になって結局、書類を開いてしまう自分がいる。心のどこかで「休むこと=サボり」と思ってしまっているのかもしれない。
唯一の事務員にも気を使ってしまう現実
うちの事務所には事務員が一人。よくやってくれている。でも、忙しそうにしている私を見て、声をかけづらそうにしていることが多い。補正のことも、「また来ました…」と申し訳なさそうに言ってくる。本当は私の責任なのに、彼女にまで気を使わせてしまっていると思うと情けなくなる。雇用している立場のはずなのに、どちらがサポートされているのか、よくわからない。