集中力がもたない

集中力がもたない

朝の意気込みはどこへやら、すぐに散る集中力

朝、机に向かった瞬間は「今日はやれる気がする」と思うんです。でも、実際に書類を開いた瞬間から、なぜか心がふわふわし始める。やるべきことは目の前にあるのに、気がつくと頭の中で全然別のことを考えていたりして。司法書士として書類の正確さが求められる仕事をしていながら、集中力がすぐ切れる自分に、何度も嫌気がさしました。けれど最近は、それも自分の「仕様」なのだと少し諦めるようにしています。

コーヒー一杯でなんとか持たせる午前中

僕の朝はコーヒーから始まります。豆を挽いて、ゆっくり淹れて、香りで気持ちを整えて。それが唯一の「戦闘態勢」かもしれません。とはいえ、コーヒーを飲んだところで劇的に集中力が高まるわけではなく、なんとなく「それっぽい」気分になるだけ。午前中の集中力なんて、もって1時間。そこから先はコーヒーをおかわりしながら、だましだましやっています。

書類に向かっても5分後には別のことを考えてる

登記識別情報を確認していても、ふと「そういえば明日印紙買わないと」とか、「あの依頼人、返信まだだったな」などと考え出してしまう。まるで目の前の書類が、思考の中継地点みたいに感じるんです。気がつけば、指が止まっていて、進捗ゼロ。集中できてないと分かっていても、戻ってこられない。そんな朝、珍しくありません。

登記情報検索中にネットサーフィンの罠

法務局の登記情報提供サービスを使っているはずなのに、なぜか数分後には天気予報のサイトを見ていたり、Yahooニュースの「芸能」欄に飛んでいたりします。「あれ、なんで今これ見てるんだっけ?」と我に返ると、自分で自分が怖くなります。集中して作業を進めたいのに、ネットという魔物に心を持っていかれる。それでもやらねばならない仕事が、今日も山積みです。

「あ、アレもやらなきゃ」が集中を断ち切る

ひとつのことに取り組んでいても、別の業務が頭に浮かんでくる。相続関係説明図を作っていたはずなのに、「あの不動産登記の印鑑証明の期限…」と思い出して気が散る。付箋を使ってメモしようとしても、書いてる最中に気がそれることもある。マルチタスクができる人を尊敬します。僕はひとつでも集中できないのに、同時進行なんて夢のまた夢です。

午後からの失速が止まらない

午後は本当に厄介です。昼ご飯を食べた後、完全に頭がオフモードになる。昔は午後のほうが得意だった気もするのですが、最近はどうもダメです。眠気との戦い、集中の継続が困難、電話対応が増えて気が散る…。一番効率を出したい時間帯なのに、むしろ一番苦手な時間になってしまいました。

昼ご飯のあと急激に眠くなる現象

カレーやラーメンを食べた日なんか最悪です。血糖値が上がるのか、猛烈な眠気に襲われて、書類に向かっているはずがまぶたが閉じていく…。以前、オンライン面談中に軽く舟をこいでしまったことがあって、それ以来昼食は控えめを心がけています。でも、控えめにしたところで眠くなる日は眠くなる。自分の体が自分の敵になる午後は、戦いの時間です。

コーヒーで誤魔化すけど誤魔化しきれない

午後一番に濃い目のコーヒーを淹れて気合いを入れ直すのが日課。でも、1時間もするとその効果も消えていく。「もう一杯いっとく?」と自問しながら、カフェイン漬けの午後が始まる。結局、集中してる“ふり”をしてパソコンの前にいるだけの時間になってしまうこともあります。あの集中力が続いてる人たちは、何を飲んでるんでしょうか?秘訣が知りたいです。

電話対応が入るたびに思考がゼロになる

集中できてる貴重なタイミングに限って、電話が鳴る。しかも内容は「これってどうでしたっけ?」という軽い確認。5分で終わるはずなのに、電話を切ったあとは、さっきまで何を考えていたか完全に忘れてしまう。もう一度ゼロから思考を組み直すのに、また10分。やっと再開したと思ったら次の電話。ああ、集中力って儚いものなんだなと感じる瞬間です。

そもそも集中し続ける必要ってあるのか?

ずっと集中していなければ仕事ができない、と思い込んでいた時期がありました。でも、それがしんどさの原因だったのかもしれません。むしろ、集中できるタイミングだけを上手に活用できれば、それでいいのかもしれない。そう思えるようになってから、少しだけ仕事が楽になりました。自分の集中力の波を把握する。それが今のテーマです。

集中力の波を意識してみたら楽になった

朝の9時から12時、午後の3時前後など、自分の集中が続きやすい時間帯を観察してみると、ある程度パターンがあることに気づきました。逆に、14時台はほとんど使い物にならない。だったらその時間は無理せずメールチェックや資料の読み込みなど、負荷の軽い仕事に充てるようにしました。集中できない時間に無理やり詰め込むのは、自分に鞭を打つようなものだったと今なら思います。

タイマー仕事術と「小分け」が意外と合う

ポモドーロ・テクニックという25分集中+5分休憩のリズムを試してみたら、意外と相性が良かったです。25分という短さが、「とりあえずこれだけ頑張るか」と思えるレベルなんです。完璧を目指さず、短い集中を何回か重ねる。それだけで一日が積み重なる感じがして、少し自信が戻ってきました。おすすめです。

集中できない日は「準備」に徹してみる

どうしてもダメな日は、「やる仕事を整理する日」にしています。TODOリストを作る、机を片づける、案件ごとの進捗を棚卸しする…。これだけでも少し気持ちが整って、翌日の集中力につながります。何もしないより、ちょっとだけ「整える」ことが、自分を前に進めてくれる気がします。

気が散ることと付き合っていくために

集中力がないからといって、自分を責めてばかりでは何も変わらない。ならば、「気が散るのが前提」でやっていく方が楽なんじゃないか。そう思ってから、気の散りやすさも含めて「僕の仕様」だと受け入れるようにしています。そのほうが、結果的に前向きに動けるようになった気がします。

事務員さんの声が集中を遮っても責めない

以前は事務員さんの質問にタイミングを邪魔されたような気がして、内心イライラしていました。でも今は、「むしろ声をかけてくれてありがたい」と思えるようになってきました。人と一緒に働いてるんだから、集中が途切れることなんて当たり前。ひとりじゃないってことの証でもあるんですから。

「完璧な集中」は目指さない方がラク

以前は「今日は3時間ぶっ通しでやるぞ!」なんて思って空回りしていました。でも、今はそんなこと目指しません。15分でも20分でも、集中できたらそれで十分。それを積み重ねていけば、いつか一つの仕事は終わります。完璧を目指すと崩れる。ほどほどが一番です。

集中力がないなりに、今日も仕事は進む

結局、集中力が続かなくても仕事はなんとか回っていくんです。気が散っても、何度でも戻ってこれるなら問題ない。完璧に集中できる日は年に何日もありませんが、それでもこうして司法書士として仕事を続けられている。それが、何よりの証拠です。集中力がもたない自分を、そろそろ許してもいいんじゃないかと思っています。

集中が切れたら、切れたなりのやり方で

集中力が切れた時は、「あ、今切れたな」と自覚する。それが大事だと思っています。そこから無理やり戻すよりも、一旦立ち上がってストレッチをするとか、トイレに行くとか、外の空気を吸うとか。小さなリセットで、また前に進めるようになる。集中力が戻らないなら、別の仕事をする。柔軟にやっていけば、意外となんとかなります。

自分のペースを許すと、気持ちが軽くなる

「もっとできるはず」「集中力がないのは甘えだ」と、自分を責めていた頃は本当に苦しかったです。でも、今は「これが自分のペースなんだ」と思えるようになりました。集中できない日があってもいい。気が散っても、戻ってこれればいい。そう思えるようになっただけで、仕事も人生も少しだけ楽になりました。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。