今日もギリギリの気力でなんとかやっている
気づけば、気力だけで一日を乗り切る日々が続いている。地方で司法書士をしていると、相談は多いけれど人手は足りない。書類の確認から登記申請、電話応対、依頼者とのやりとり、全部一人でやるわけじゃないけど、実質一人で背負っているような感覚になる日も多い。そんな中で、「今日はどうしても休めない」と無理やり自分を動かしている。体力的にどうこうではなく、気持ちの部分でギリギリ。元気に見せていても、内側はボロボロだ。でも、やらなきゃいけない。それだけの理由で毎日を回している。
朝、布団から出るのに全力を使う
一日の中で、一番つらい瞬間は朝起きたときかもしれない。目覚ましが鳴って、反射的に手を伸ばして止める。そのあとが問題だ。布団の中で「今日行きたくないな」「一回くらい休んでも大丈夫じゃないか」と自問自答を始める。頭の中では予定も把握しているし、行かなきゃいけないのは分かっている。でも体が動かない。最終的には、責任感と罪悪感のコンボで無理やり体を起こす。この時点で、気力の半分は使い果たしている。
目覚ましを止めてからの10分間の葛藤
目覚ましを止めたあと、そのままスマホを握りしめて10分間ぼーっとするのが日課になっている。その10分の中で、現実逃避も後悔も全部詰まっている。「もっと早く寝ればよかった」「この仕事向いてないかもしれない」そんな考えがぐるぐる回る。テレビから流れる朝のニュース番組のBGMが、やけに明るく聞こえるのがまたつらい。結局、「行かない」という選択肢はなくて、自分を叩き起こす。たった10分のことなのに、気持ちの中では何時間も格闘しているように感じる。
「今日は休めない」という自分への言い訳
「今日は予定があるから」「あの登記、今日中に申請しないとまずいから」――そんな言葉を自分にぶつけながら、布団から出る理由を探している。実際には、予定がなかろうが、誰にも責められなかろうが、休むことに罪悪感を感じてしまう。この仕事は、代わりがいないという点で、孤独だ。自分しかやれる人間がいないという状況が、重くのしかかってくる。だからこそ、どんなにしんどくても、「気力を振り絞って対応する」しかない。言い訳でもなんでも、それで体を動かせるなら、まだ大丈夫なのかもしれない。
午前中だけで1日のエネルギーが切れる
ようやく事務所に到着しても、ホッとする暇もない。朝イチから電話、メール、事務員との打ち合わせ、資料確認、郵便チェックと、やることが山積みで次々押し寄せてくる。9時から始めて、11時にはもうエネルギーが空っぽになっているのに、まだ昼にもなっていない。コーヒーでなんとかごまかしても、集中力は持続しない。気づいたらミスをしていないか不安になって、過去の書類を何度も確認するような始末。とにかく、午前中が一番キツい。
登記のチェックで神経をすり減らす
登記の内容にミスがあれば、大問題になる。それがわかっているから、神経をとにかくすり減らしながら確認作業を行う。たとえば住所の一文字違いでも補正が必要になったり、依頼人との信頼が崩れたりする。だから、毎回毎回、集中して見ているつもりでも、気力が尽きている状態ではミスに気づけないこともある。集中しなければいけないのに集中できない。ミスできないのに気力が足りない。その矛盾に苛立ちを感じながら、それでも「なんとか」やっている。
電話対応が地味にダメージになる
「電話に出るだけでなんでこんなに疲れるんだ」と思う日がある。特に、自分のペースが崩される電話は、精神的な消耗が激しい。クレームや確認の電話ならなおさらだ。こちらは誠実に対応しているつもりでも、相手が感情的になると、ぐったりと疲れる。その一本で、その日一日のモチベーションが吹き飛ぶことさえある。「気力を振り絞って対応する」とは、こういう時に使う言葉だと思う。終話後に椅子にぐったりもたれかかりながら、「もう今日は無理かもしれない」とつぶやく。そんな日が週に何度かある。
見えない疲れと闘う、司法書士という職業
この職業の疲れは、肉体よりも圧倒的に「精神」にくる。書類や人間関係、制度変更、時間のプレッシャー……どれも目には見えないけれど、じわじわと心を蝕んでくる。誰にも「疲れた」と言えない空気がある。ましてや「しんどいから休みたい」なんて、言える相手はいない。そうやって毎日、気力をすり減らしながらも「ちゃんと対応する自分」であり続けようと無理をしている。正直、しんどい。
「もう限界だな」と思う日の繰り返し
何度「今日はもう限界だ」と思ったかわからない。でも、翌朝にはまた机に向かっている自分がいる。人は案外、壊れるまで頑張れてしまうのだと、最近感じている。でもそれは、決して褒められたことではない。壊れる前に気づければいいのに、司法書士は真面目で責任感が強い人が多いから、どうしても「まだいける」と思ってしまう。だから、気づいたらもうボロボロになっていることも少なくない。「気力でカバー」は、続ければ続けるほど危険なのに、抜け出せない。
気力だけでなんとかやりきる午後
昼休みも、まともに休めることは少ない。簡単な食事をかきこみながら、午後の段取りを頭の中で組み立てている。午後からの面談、法務局への移動、役所への問い合わせなど、立て続けに予定が入っていると、正直もう倒れそうだ。けれど、ここまできたら気力だけで乗り切るしかない。眠気と疲れを騙しながら、淡々と業務をこなしていく。「気力を振り絞って対応する」の言葉通り、午後の自分はもはや気力の塊だ。
終業後の虚無感に支配される
ようやく一日が終わる頃、事務所を閉めて灯りを消す。その瞬間の虚無感がすごい。「今日もなんとか生き延びた」そんな気分になる。でもそれと同時に、「これが明日も明後日も続くのか…」という絶望感も湧いてくる。達成感ではなく、ただの空っぽ。帰り道、誰とも話さずコンビニで晩飯を買って、誰もいない部屋に戻る。「俺、何してるんだろうな」って思うけど、明日もまた同じ日が始まる。そんな繰り返しの中で、気力を捻り出すしかないのが、今の現実だ。