机の上が“カオス”な理由──片づけられない人の頭の中、ちょっとだけ覗いてみた

机の上が“カオス”な理由──片づけられない人の頭の中、ちょっとだけ覗いてみた

  1. いつも机の上がごちゃごちゃしている理由
    1. 気づけば紙の山、でも捨てられない
    2. 「あとでやろう」が生む書類の地層
    3. 何が大事か見失う日々
  2. 片付けられないのは性格か?それとも環境か?
    1. 性格のせいにすれば少し楽になるけど
    2. 業務過多がすべてを飲み込む現実
  3. 事務所の風景は、そのまま頭の中を映す
    1. 混乱した机の上=混乱した心
    2. 頭の中に「整理の余白」がないということ
  4. 片付けようとしても、時間が奪われる
    1. 毎日ギリギリの綱渡り
      1. 急ぎの依頼がやってくるたび、机の片付けは後回し
      2. 事務員さんも気を遣って触れない
  5. 司法書士という仕事の特性と散らかり
    1. 紙文化から逃れられない宿命
    2. 一件終わるまでファイルをしまえない現実
  6. 同業者の机はどうなんだろう
    1. 意外ときれいな人も多い、けど
    2. 「整理整頓も仕事のうち」とは言われるが
  7. 片付かないことの小さな罪悪感
    1. 「ちゃんとしてない自分」を突きつけられる
    2. でも、完璧を目指すと壊れる
  8. それでも何とか回っている日々
    1. 散らかった机の中にも秩序がある(気がする)
    2. 事務員さんの視線が痛いときもあるけれど
  9. 少しずつでも整理する工夫
    1. 「ここだけは片付ける」スペースを決めた
    2. チェックリストで“積み残し”を可視化
  10. 片付かない人へ伝えたいこと
    1. 無理に整えようとしなくていい
    2. 大事なのは、見失わないこと

いつも机の上がごちゃごちゃしている理由

司法書士という仕事をしていると、どうしても紙の資料やファイル、印鑑にUSBメモリと、あれこれ机の上に積み重なっていく。気がついたら、コーヒーを置くスペースすら確保できなくなっている。片付けようという気はあるのだが、毎日新しい依頼が入ってきて、処理に追われる中で、机の上の片付けなんて「あとまわし」になってしまうのが現実だ。

気づけば紙の山、でも捨てられない

古い依頼書、コピー済みの書類、メモ書き。どれも「もしかしたらまた使うかも」という思いがあって、捨てられない。実際、半年以上前の紙切れが突然役に立つこともあるから厄介だ。気づけば紙の山ができて、その山の下に埋もれた重要書類を探すのに一苦労。まるでタイムカプセルを掘り出しているような気分になる。

「あとでやろう」が生む書類の地層

「あとで確認しよう」「あとで整理しよう」と思って、ひとまず積んでおく。この“あとで”が何重にも重なっていくと、机の上には自然と“地層”ができる。上にあるものほど最近の案件、下に埋もれているものほど昔の案件。けれど、その地層を崩すと何か大事なものが崩壊しそうで、触れるのが怖くなる。

何が大事か見失う日々

資料が多すぎて、結局「本当に大事なもの」がどこにあるのかわからなくなる。事務員さんに「例の書類ってどこですか?」と聞かれて、自分の机の下に潜り込むこともしばしば。整理整頓ができないことで、時間も信用も少しずつ削れていく。わかってはいるのに、目の前の業務に追われて、また“片付け”が後回しになる。

片付けられないのは性格か?それとも環境か?

片付けができないのは、自分の性格のせいだろうか。あるいは、職業柄の特殊な事情が関係しているのか。そんなことを考えているうちに、また机の上に新たな書類が積まれていく。結局どちらの理由でも、現状は変わらない。

性格のせいにすれば少し楽になるけど

「自分はそもそも整理が苦手なんだ」と開き直ると、少しは気が楽になる。だけどそれは問題を放置しているだけ。お客様の前で「机がぐちゃぐちゃな司法書士」として印象づけられてしまうこともある。自分のだらしなさが、そのまま仕事の評価に繋がるのがこの仕事のつらいところだ。

業務過多がすべてを飲み込む現実

毎日10件以上の問い合わせがあり、1件1件に対応していくだけで1日が終わる。新しい依頼、急ぎの書類、法務局への対応。気がつけば1日が終わっていて、「今日は片付けよう」と思っていた自分はどこかへ消えている。時間の余白がないからこそ、片付けという行為が“贅沢”に感じてしまう。

事務所の風景は、そのまま頭の中を映す

机の上がぐちゃぐちゃなときは、だいたい自分の頭の中もぐちゃぐちゃだ。やることが散らばって、何から手をつけていいかわからない。そんな自分を映しているのが、まさに目の前の風景だ。

混乱した机の上=混乱した心

整理された机を見ると、それだけで仕事ができる人に見える。不思議なもので、外見が内面を表すことはある。自分の机を見て、「この状態じゃミスもするよな」と納得する瞬間もある。頭の中の整理ができないままに業務を詰め込んでいるからこそ、物理的な混乱がそのまま表れてしまうのだ。

頭の中に「整理の余白」がないということ

自分にとって片付けとは、物理的な行動だけでなく、精神的な“整頓”でもある。でも、その余白がない。毎日新しい予定、新しい判断、対応を求められる中で、立ち止まって整理するという行為に時間を割けない。だからこそ、ぐちゃぐちゃな状態が続く。

片付けようとしても、時間が奪われる

よし、今日は机を片付けよう。そう思って始業前に意気込んでも、9時になるとすぐに電話が鳴り、急ぎの依頼が飛び込んでくる。結果、書類を片付けるどころか、さらに積み上がっていく。なんとも空しい。

毎日ギリギリの綱渡り

スケジュールは常にギリギリ。どの案件も「できるだけ早く」と言われ、ついその場の優先順位で動いてしまう。すると、「片付け」の優先順位は常に最下位。気持ちとしてはやりたいのに、やる時間が確保できない。そんな自分にまた落ち込む。

急ぎの依頼がやってくるたび、机の片付けは後回し

たとえば、午前中に予定していた案件の準備をしていたら、突然「至急、今日中に登記が必要」という連絡が入る。それに対応していたら、当初の予定はズレにズレる。すると、終わった書類も戻せないまま、次の作業に突入。結果、机の上には“未処理”と“処理済み”が混在した状態に。

事務員さんも気を遣って触れない

「先生、机……片付けますか?」と事務員さんに言われることがある。でも彼女も、こちらの仕事の流れを把握しているからこそ、下手に触れない。いろんな案件が混ざってる状態では、触れられると逆に困る。だから、自分で何とかしないといけないんだけど……ね。

司法書士という仕事の特性と散らかり

この仕事はとにかく“紙”が多い。そして“原本”が大事。だから、簡単に処分できないし、保管しておかないといけない。結果、どんどんモノが増える。

紙文化から逃れられない宿命

電子化が進んでいるとはいえ、司法書士の現場はまだまだ紙が主流。登記の添付書類は原本提出が必要だったり、本人確認資料のコピーも綴じておく必要があったり。クラウドに放り込めるものならどれほど楽か……と思いつつ、紙の山と格闘している。

一件終わるまでファイルをしまえない現実

登記は、一件完了してから初めて「片付け」に着手できる。でもその一件も、途中で補正が入ったり、書類の追加があったりして、結局すぐに棚に戻すわけにもいかない。だからこそ、終わるまでは常に机の上で“待機”している書類がどっさりと残るのだ。

同業者の机はどうなんだろう

他の司法書士はどうしているのだろう。意外と綺麗にしている人も多いが、その裏で努力しているのだろうか。それとも、自分だけが要領悪いのか。

意外ときれいな人も多い、けど

勉強会などで他の事務所に行く機会があると、意外にも机が整っている人がいる。「よくこの量で業務まわしてるな」と感心するけれど、自分が真似できるかと言われると難しい。環境も、業務量も違うし、何より性格が違う。

「整理整頓も仕事のうち」とは言われるが

確かにその通り。でも、そう言ってくる人に限って、片付けの時間を“業務時間外”にやっている気がしてならない。仕事が終わったあと、残って整理する気力がどこにあるのか、自分には謎だ。

片付かないことの小さな罪悪感

散らかった机を見るたび、自分のだらしなさを突きつけられる。けれど、そこまで深刻に思ってはいけないと、どこかで思いたい自分もいる。

「ちゃんとしてない自分」を突きつけられる

依頼者が来所するとき、机の上を慌てて片付ける瞬間がある。自分の仕事のスタイルを見せるべきか、見せるべきではないのか。判断に迷うが、結局「こんな机で申し訳ないです」と一言添えてしまう。それが自分にとっての精一杯の防衛線だ。

でも、完璧を目指すと壊れる

きれいな机、整った資料、それが理想。でも、完璧を求めすぎると、今度は仕事が回らなくなる。人間、どこかでバランスを取らないといけない。だから今の自分の机も、“働く中年司法書士のリアル”だと割り切ることにしている。

それでも何とか回っている日々

完璧ではないけれど、仕事は進んでいる。散らかった机の中にも、ちゃんと“秩序”はあるのだと自分に言い聞かせている。

散らかった机の中にも秩序がある(気がする)

山の上から3番目に置いた紙に、あの相続登記のメモがあるはず。そんな自分なりの位置関係が、意外と役立っていたりする。混沌の中に、独自のロジックがあるのだ。

事務員さんの視線が痛いときもあるけれど

時々、事務員さんの冷たい視線を感じる。「また散らかってますね」と無言で訴えてくる。でも、そんな中でも支えてくれていることに感謝している。机は散らかっていても、人間関係はなるべく丁寧に保ちたい。

少しずつでも整理する工夫

完全に片付けるのは無理でも、少しずつでも整えようと試みている。そうやって、自分なりに改善していくしかない。

「ここだけは片付ける」スペースを決めた

すべてを片付けるのは無理でも、「電話機の周りだけ」「印鑑だけは引き出しに戻す」など、部分的にルールを決めるようにした。小さな整理でも、気分はかなり違う。

チェックリストで“積み残し”を可視化

Excelで簡単なチェックリストを作って、どの案件がどこまで進んでいるかを“見える化”するようにした。それだけでも、頭の中が少し整理されるし、机の上の“放置書類”が減っていった。

片付かない人へ伝えたいこと

最後に、同じように机の上が散らかっていて悩んでいる方へ。無理に完璧を目指さなくても、ちゃんと仕事はできる。自分に合ったペースで、少しずつ片付けていこう。

無理に整えようとしなくていい

毎日忙しい中、無理に机の上をピカピカに保とうとするのは、逆にストレスになる。自分の仕事スタイルを受け入れて、必要な部分だけ整えるという発想でもいいと思う。

大事なのは、見失わないこと

どんなに散らかっていても、大事な案件を忘れず、しっかり処理していれば、それが一番。形より中身。そう信じて、今日もカオスな机と付き合っていく。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。

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