時間だけが過ぎていくような気がして不安になる日

時間だけが過ぎていくような気がして不安になる日

朝が来てもスイッチが入らない

朝が来るのは当たり前のはずなのに、最近はその「当たり前」がどこか重く感じられるようになってきた。目覚まし時計が鳴る前に目が覚めてしまうことも多くなった。けれど「起きるぞ」と思えるわけでもなく、天井をぼーっと見つめながら時間だけが過ぎていく。司法書士という仕事は時間との戦いだと思っていたが、最近は時間の流れに置いていかれている感覚の方が強い。

アラームより先に目が覚めるけど意味はない

昔はアラームと同時に飛び起きていた。野球部時代の朝練のクセが抜けなかった頃だ。でも今は違う。目は覚めるけど、体がまったく動かない。予定は頭に入っている。今日やるべき案件も、電話すべき相手も分かっている。でも布団の中で、ひとつひとつの動作が億劫になる。「このまま寝ていたら、全部どうでもよくなるんじゃないか」そんな気持ちが頭をよぎる。

やることはあるけど心が追いつかない

忙しいのはわかってる。やることが山積みであることも理解してる。でも、やる気が湧かない。「やるべきこと」と「やりたいこと」のギャップが広がって、いつの間にか「やれること」さえわからなくなっている気がする。こんな自分が依頼人に信頼されているのか、ふと疑問になる瞬間がある。

予定が埋まっているのに「充実感」がない

スケジュール帳を開くと、まるで人気者みたいに予定でびっしりだ。けれど、そのどれもが「消化すべき義務」であって、自分の中に何かを残すものではない。完了した案件の数は増えていくのに、気持ちはどんどん空っぽになっていく。

登記も打ち合わせもしているのに、何も残らない

登記の処理を終えても、「やったぞ」という達成感は昔ほどない。打ち合わせでうまく話がまとまっても、その余韻がすぐに消えてしまう。まるで流れ作業のように日々が過ぎていく。人と会っているのに孤独を感じるのは、自分だけなんだろうか。

達成感のない忙しさが一番堪える

体は動いてる。仕事も回ってる。でも心がついてきていない。達成感って何だったっけ?と自問する日々。かつては一つの案件を終えたあと、「よし、次も頑張ろう」と思えた。でも今は終わるたびに疲弊していくだけ。「これでいいんだっけ」と、どこかにモヤモヤが残る。

「何のために働いてるのか」とふと考える瞬間

独立したときは「人の役に立ちたい」と本気で思っていた。でも今は、その気持ちがかすれて見える。依頼人の役に立てる場面もある。でも、それ以上に「自分の存在意義」を見失いそうになる日が多い。誰かのために働いているはずが、気がつけば「生き延びるために働いている」ような気分になる。

使命感で踏ん張ってきたが、限界も近い

「司法書士として責任がある」そう言い聞かせて毎日を過ごしてきた。でも、どこかでもう限界だと感じている自分もいる。使命感は心の支えになるけど、それだけじゃやっていけない時期がある。そういう時、ふと逃げ出したくなる。

独立して良かったのか悪かったのか、まだ答えが出ない

会社員時代の知人が、定時で帰宅し休日を楽しんでいるのを見ると、羨ましくなることもある。自分で道を選んだはずなのに、時々「間違ってたかもしれない」と思ってしまう。そのたびに「でも戻れない」と打ち消して、また仕事に戻る。この繰り返しに、終わりはあるんだろうか。

人付き合いがどんどん下手になっていく

昔はもう少し、人と自然に話せていた気がする。でも今は違う。事務員さんと最低限のやりとりをする以外、会話らしい会話をしない日もある。女性にモテないという以前に、人と関係を築く力が衰えている気がする。ひとりでいることに慣れすぎてしまったのかもしれない。

モテないとか以前に、人と話す機会がない

恋愛云々の前に、まず人と会わない。仕事関係の人と事務的な会話をするだけで1日が終わる。プライベートの話なんてもう何年もしていない。LINEの通知が鳴ると、「迷惑メールかな」と思うくらい人付き合いが希薄だ。寂しいというより、「どう戻ったらいいかわからない」状態だ。

昔の自分が見たら、今の自分をどう思うか

野球部のころの自分は、毎日全力で、何に対しても一生懸命だった。そんな自分が今の姿を見たら、どう思うだろう。「お前、もうちょっと頑張れよ」と言われそうな気がして怖い。でも、だからこそ、今の自分を見つめ直したくなる。

野球部だったあの頃の無敵感と今の差

夏のグラウンドで、汗を流しながら「俺たちが一番だ」と本気で思っていた。勝ち負けにこだわって、仲間と笑い合っていたあの頃。比べて今は、勝ち負けすら曖昧だし、喜びを共有する仲間もいない。あの頃の自分に、今の自分はどう映るんだろう。

心のエンジンのかけ方を忘れた

やる気スイッチって、どこにあるんだっけ。昔は自然に入っていたのに、今はどこを押しても反応しない。仕事に意味を見出せなくなった時、心のエンジンを動かすのが本当に難しくなる。たまにスイッチが入っても、すぐにエンストしてしまう。

でも、まだ完全には止まっていない気がする

それでもこうして、今もこの記事を書いている自分がいる。止まりそうで止まらない。そんな不器用なエンジンでも、少しずつでも進んでいればいいのかもしれない。完全に止まったら、もう戻れない気がするから。ゆっくりでも、動いていれば何かが変わるかもしれない。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。