休日出勤の多さにドン引きされた話。こっちは命削って働いてるだけなんだけど

休日出勤の多さにドン引きされた話。こっちは命削って働いてるだけなんだけど

あの日、彼女(仮)に言われた一言

「え、また休日出勤?それってブラックすぎない?」──これは、ある週末の夕方、僕が「今から事務所戻る」と言ったときに言われた言葉だ。正直、こっちはそんなつもりじゃない。頼まれた書類の訂正と、月曜の決済準備だけ。それでも人の目には“働きすぎている人”に映るらしい。でも現実は、誰も代わりにやってくれない仕事が山積みで、休日の時間を削るしかなかった。

「それって、ブラックすぎない?」の破壊力

冗談半分、心配半分だったのかもしれない。でも、その一言は妙に胸に刺さった。なぜなら、自分でも「これは普通じゃないかも」と薄々感じていたからだ。僕のような個人事業主は、会社の制度に守られているわけでもなく、「やるかやらないかは自分次第」で、その結果が全部自分に跳ね返ってくる。だから、休む=収入が減る、信用が落ちる、仕事が回らなくなる。そんな不安がいつも頭にある。

ちょっと仕事が忙しいだけなのに

「忙しいだけ」という言葉も、もはや感覚が麻痺している証拠かもしれない。普通の人から見たら、「土日も働く」は相当異常だ。でも、業界ではよくある話でもある。登記の期日や決済にあわせて動く仕事だと、依頼が集中する時期は土日だって休めない。僕自身、「ちょっとだけ事務所に寄ってくる」が1日仕事になることも少なくない。

普通の人の感覚とのギャップに、こっちが引いた

相手にドン引きされることが多いけれど、最近では逆に僕の方が引いてしまうこともある。「え?土日に予定入れるの?それってこっちの都合考えてないよね?」と思ってしまうことがあって、社会人として自分がズレ始めてるのを感じる。友達とも疎遠になりがちで、どんどん孤独に拍車がかかっていく。

休日出勤が当たり前になった理由

誰かに押し付けられたわけじゃない。自分で選んだ働き方のはずだった。でも気づけば、土日どころか正月明けも普通に出勤してるし、GWもどこ吹く風。最初は「稼ぎ時だから」って自分に言い聞かせてた。でも最近は「休んだ後に山積みになるのが嫌だから」という後ろ向きな理由で出勤している。

人がいない、頼れる人もいない

田舎で小さな司法書士事務所をやっていると、手が回らない仕事がどうしても出てくる。でもそれを「人を雇えばいいじゃない」と簡単に言う人もいる。実際は人件費もバカにならないし、そもそも雇ったところで任せられる範囲は限られている。今は事務員さんひとりに支えられているけど、それ以上のリスクはなかなか取れない。

「私がやらなきゃ誰がやる」思考の罠

この考え方は、最初は責任感だった。でも今では呪いに近い。結局、自分がいないと回らないようにしてしまったのは、自分のせいだと思っている。でも、だからといって全部人に任せてうまくいくかといえばそうでもない。信頼関係を築くには時間がかかるし、法律的な知識も必要。結局、自分でやったほうが早くて確実だと思ってしまう。

仕事を減らす努力より、受けちゃう癖のほうが強い

ありがたいことに依頼は多い。でも、「断る」という選択肢がないわけじゃないのに、断る勇気がない。依頼者に「そんなに急がなくてもいいですよ」と言われても、「今のうちにやっとこう」と思ってしまう。いつか体が壊れるまで、このペースで走り続けてしまいそうで怖い。

この働き方、いつまで続けられる?

「若いうちは無理もきくけどね」なんて言われたことがある。でも、もう45歳。朝の疲れも抜けづらいし、目の疲れは常にある。手首も重い。これをあと10年、20年続けられるとは思えない。じゃあ、辞めるのか。業態を変えるのか。──どちらも簡単ではない。

年齢とともにしんどくなる現実

20代の頃は勢いで乗り切れた。でも、今は休まないと体が動かなくなる日がある。徹夜明けに倒れそうになったこともあったし、目の前が白くなったこともあった。そういうとき、「俺、なにやってんだろう」と本気で思う。それでもまた朝になれば、同じ机の前に座ってる自分がいる。

独身だからこそ逃げ場がない

家族がいない分、自由ではある。でも、誰かが「もう休んだら?」と止めてくれることもない。結局、自分で自分を追い込んで、倒れて初めて気づくパターンになりかけている。家に帰っても誰もいないし、夜中にカップ麺をすする生活が続くと、だんだん心も乾いてくる。

「自分の人生」をどう再設計するか、考え始めた

最近、本当に思う。このままでいいのか?誰のために働いて、何を守っているのか?「仕事が好き」と思い込んでいただけで、本当は「逃げ場所が他にないだけ」だったのかもしれない。やりがいはあるけど、やりきれない夜もある。これからの人生、少しだけでも「自分のための時間」を取り戻したい。

読んでくれたあなたへ

最後まで読んでくれてありがとう。こんな愚痴みたいな文章に付き合ってくれる人がいるなら、それだけでも救われる気がする。もしかしたらあなたも、似たような悩みを抱えているかもしれない。誰かの「自分だけじゃない」と思えるきっかけになれたら、書いてよかったと思える。

愚痴ばっかりになってすみません

書きながら「またネガティブなこと言ってるな」と思った。でも、そういう本音こそ誰かの胸に届くかもしれないと信じている。綺麗事だけじゃ語れないのが、司法書士の仕事であり、ひとりで戦う人の現実だと思う。

でも、どこかで共感してくれたら嬉しいです

一緒に頑張ってる誰かがいると思えるだけで、少し気が楽になる。そんなふうに誰かにとっての“灯り”みたいな記事になれたらいいなと思っている。日々戦ってるみなさん、本当にお疲れ様です。

誰かの「自分だけじゃない」のきっかけになれたら

この記事が、あなたの心を少しでも軽くできたなら、それが僕にとってのご褒美です。どうか、無理しすぎず、少しでも笑える日が増えますように。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。