笑顔で過ごすには無理がある日
朝のメールチェックすらつらい日もある
午前7時。布団から出たくない朝に限って、スマホの通知がえげつない。「未読メール108件」の数字が目に刺さる。まるで『DEATH NOTE』のLが「これは異常ですね」とでも呟きそうな数字だ。湯気の出ないコーヒーをすすりながら、心は一向に温まらない。
未読100件と既読スルーに耐える朝
「あの書類まだですか?」というメールに、「午前中には対応いたします」と機械のように返信する。誰も責めていないのに、自分を責めてる気分になるのがこの仕事の悪い癖だ。
コーヒーは苦くても心は甘くなれず
甘い言葉のひとつでも浴びたい。コーヒーでは心のカサカサは潤わない。ああ、誰か「頑張ってるね」とか言ってくれないだろうか。できれば石原さとみ風の声で。
誰にも責められてないのに責められてる気がする
司法書士という仕事は、見えない敵と戦う仕事でもある。今日はその敵が自分自身に見える。
サトウさんの一言に救われるけど
午前9時、サトウさんが事務所に入ってきた。さっぱりとしたショートヘアに、しれっと鋭い言葉を吐く彼女は、まるで『名探偵コナン』の灰原的ポジションだ。
「先生 最近顔が引きつってますよ」
言葉の手裏剣が心に突き刺さる。「そりゃ無理して笑ってますから」とは言えず、「そうかい?」と笑うしかない。
笑顔のつもりが能面化している現実
鏡に映る自分は、能面のように感情が見えない。「これでお客さん対応してたのか…」と少し怖くなる。
ツッコミがありがたい でも傷つく
やれやれ、、、ツッコミはありがたいが、傷がふさがる暇がない。まあ、これも事務所の平和な日常なのだろう。
登記簿謄本のように無表情な午後
書類を並べ、ハンコを押す。その作業はまるでサザエさんのエンディング、波平の髪の毛のように一本調子で終わらない。
笑う場所を間違えるとこじれる関係
来所した依頼人のジョークに反応し、「は、はぁ…」と返した瞬間、空気がこじれる。難易度S級の「社交スキル」だ。
役所のカウンターに貼りつけた笑顔
登記申請に向かう道すがら、役所のカウンターでも無理やり笑顔を貼る。もうこれは仮面ライダーだ。
「大丈夫です」が大丈夫じゃないサイン
「大丈夫ですか?」と聞かれた時ほど、「大丈夫じゃない」が溢れそうになる。
昼下がりのコンビニで考えること
コンビニの棚の前で、「肉まんか、あんまんか」の二択すら選べない自分に気づく。人生はRPGじゃなかったのか。
レジ横の肉まんに癒やしを求めて
肉まんを選んだ。レジの女性が「温めますか?」と聞く。思わず「心も」と言いそうになる。
温かいのに満たされない不思議
ホカホカの肉まん。けれど満たされるのは胃袋だけだった。
笑顔の店員がうらやましく見える瞬間
レジの笑顔が、眩しすぎる。自分にはない光がそこにある。
やれやれ 笑うのも疲れる
午後の来客予定を見て、深いため息。笑顔で迎え、笑顔で送り出す。自動ドアのように。
午後の来客にまた笑顔を貼る
笑顔は接客の武器だ。でももう少し、打撃力の高い武器が欲しい。
この笑顔 時給換算したらいくらになる
笑顔のコストパフォーマンスを考えてはいけない。が、つい考えてしまう。
元野球部の根性論もそろそろ限界
「気合いで乗り切れ!」と叫んだあの頃の自分よ、今の俺を見てどう思う?
書類と違って心は整えられない
書類は揃えられる。印鑑も押せる。でも感情は書式通りには整わない。
印鑑は押せても本音は押し込めない
「よろしくお願いします」と「助けてください」の狭間で生きている。
「この人笑ってるけど…」の目線
たまに依頼人の目がそう言っている気がして、刺さる。
誰かの安心のために無理して笑う
安心を提供するために、今日も笑顔の仮面を被る。やれやれ、、、。
サザエさん症候群なんて可愛いもんだ
日曜の夜より、金曜の午後の方がつらい。週末が怖い。来週もまた同じ日々が待っている。
日曜の夜より金曜の午後がしんどい
「あと1日」より「また始まる」が重い。
「もう無理」が交差する
笑うふりをしてやりすごす。明日もその繰り返し。
笑顔で迎える週明けが地獄の入り口
週明けに「先生、おはようございます」と言われるたび、心がちょっとだけ沈む。
サトウさんは気づいているのか
彼女はきっと気づいている。自分が限界近いことを。
「先生 最近また目が笑ってませんね」
鋭い指摘に、ただただ「参りました」としか言えない。
鋭すぎて刺さる でもありがたい
ありがたい。でもしんどい。人間って面倒だ。
誰か一人でもわかってくれればいい
それだけで、もう少しだけ頑張れる。
誰にも言えないけど
無理して笑ってる人は、きっと世の中にいっぱいいる。自分もその一人。
たまには素の自分でいたいだけ
でも素を出すのは怖い。弱みを見せるのは、負けな気がして。
黙ってると「怒ってる?」って言われる
笑ってない=不機嫌、とされる現代。やれやれ、、、。
「笑顔が似合いますね」が一番つらい
それは呪いの言葉でもある。
それでも明日は来るから
今日も仮面をかぶって生きた。でも、明日は少し違う自分になれるかもしれない。
無理してでも笑う理由を探して
笑顔はたしかに誰かを救う。たとえそれが、自分以外だとしても。
ほんの一言が支えになることもある
「先生、今日もお疲れさまです」その一言だけで、乗り切れる日もある。
笑顔じゃない一日に救われる日もある
だから明日は、少しだけ素直になってもいいかもしれない。