電子申請慣れたころには仕様が変わる日常

電子申請慣れたころには仕様が変わる日常

電子申請慣れたころには仕様が変わる日常

ようやく慣れたと思ったのにまた変わる

電子申請というものは、慣れるまでがとにかく大変です。初めて使うときは画面の構成も操作手順も不親切に感じて、マニュアルを片手に試行錯誤の連続。それでも何度か使ってようやく慣れたころ、「バージョンアップのお知らせ」が届くんです。ため息混じりに目を通すと、これまでの手順が一部変更になったとのこと。正直、勘弁してくれと思います。

操作画面が変わると全部一からやり直し

先日も登記のオンライン申請画面が刷新されたんですが、これがまた厄介で。ボタンの位置が微妙にズレていたり、文字のラベルが変更されていたり、ちょっとした違いが積み重なると大混乱です。慣れてきた操作がリセットされたような感覚に襲われます。まるで毎朝通っていた通勤路が、いきなり一方通行になってたみたいな、不意打ちの不便さです。

前回のマニュアルが一夜にしてゴミになる瞬間

苦労して自作したマニュアル。自分や事務員のために、キャプチャ付きで丁寧に作ってファイルに綴じたのに、新仕様ではそれがまったく使えない。あの時の脱力感といったらありません。プリントしたページを見ながら「ここにあったボタン、どこいった?」と画面を探し回る時間の無駄さたるや。

印刷して閉じたファイルの中身がもう役に立たない

業務の合間にせっせと整理して閉じていたファイルが、気づけばただの過去資料に変わっている。最新版の画面に合わせて作り直さないと意味がないんですよね。それでもまた次に変更されたら…と考えると、作る気力すら萎えていきます。

変更の告知がいつも突然で心の準備ができない

お知らせメールや法務省のサイトで通知は来るには来るんですが、内容をチェックしても「そんなに大きく変わらないだろう」と高をくくっていると、いざ開いてみて目を疑う。いや、変わりすぎでしょ…と独り言が漏れるのは毎度のことです。

実務の合間に試す時間が取れない現実

理想としては、事前に操作を確認しておくべきなんですが、日々の業務に追われてそんな余裕はありません。新しい仕様を試す時間を捻出するためには、深夜か休日に作業するしかないという現実。業務時間外に仕様変更の確認をするたびに、ちょっとした虚無感がこみ上げてきます。

余裕がないのに設定や登録をやり直し

変更点に応じて、保存していた申請フォーマットを修正したり、電子署名の設定を見直したりと、意外と細かい作業が多いんです。特に、電子証明書の設定関連なんて、年に数回しか触らないから忘れてるし、マニュアル通りにやっても動かなかったりして。焦りと苛立ちとでPCに当たりたくなる日もあります。

使えなくなった旧方式を懐かしむ暇もない

「あの時のあの操作が楽だったな」と懐かしんでいる暇もなく、次の申請が待っている。変化に文句を言っても仕方ないとわかっていても、どうにも割り切れない気持ちになります。せめて前の方式をオプションで選べるようにしてくれたら…そんな淡い希望はいつも打ち砕かれます。

事務員に教え直すのがまた大仕事

うちの事務員さんは本当に頑張ってくれてるんですが、やっと手順を覚えてくれたところで仕様変更。しかも変更内容は微妙に説明しづらいものが多いので、こちらも説明しながら混乱するという始末。人に教えることで、自分の理解の浅さが露呈して焦ることも。

覚えてくれた矢先に説明内容が無効になる

「こうやってこう送信してね」と教えていたのに、翌月には「こっちのボタンになったから」と訂正することに。事務員も「え、また変わったんですか…?」と戸惑い気味。申し訳なさと情けなさが混ざったような気持ちになります。

二人三脚で進めてきたのに毎回足を取られる

小さな事務所の戦力としては、事務員さんの理解とスキルが生命線。それなのに、仕様変更で手順が変わるたびにその積み重ねが削られていく感じがして、心が折れそうになります。一度一緒に乗り越えた道が、再び通行止めになるような、そんな理不尽さです。

便利なはずの電子化がなぜこんなに疲れるのか

電子申請は「効率化」の象徴として導入されたはずなのに、実際はその便利さを享受するまでの道のりが長く、途中でつまずくことばかり。今でも紙で申請していた頃の方が精神的には楽だったんじゃないかとすら思えてきます。

紙より楽なはずなのにメンタルは削られる一方

昔は手書きや印鑑押しが面倒だったけど、手順はシンプルでした。今は画面上での操作やデータの整合性チェックなど、ミスすると全部最初からやり直し。精神的な負担が増えています。手作業の手間が、今では精神的ストレスに姿を変えただけなのかもしれません。

慣れたころに仕様が変わることが前提になってきた

最近では「どうせまた変わるんでしょ」と最初から腹をくくるようになってきました。それでもやっぱり変わるたびに毎回疲れるし、戸惑うし、文句も言いたくなります。慣れたつもりでも、心の準備まではできていないのです。

アップデートのたびに自信が削がれていく

「やっと覚えた」という成功体験が、次の更新であっさり崩される。その繰り返しで、電子申請への自信はすり減っていくばかりです。どんなに慣れても「どうせまた…」という気持ちがついて回る。これが一番の精神的ダメージです。

それでもやめられない司法書士の電子申請

これだけ文句を言いながらも、もう電子申請をやめるわけにはいきません。制度として根付いてしまった以上、付き合い続けるしかない。そう思って、今日も画面とにらめっこしています。おそらく次の仕様変更も、また文句を言いながら乗り越えていくんでしょう。

業務効率のためと言い聞かせて続ける日々

確かにうまく使いこなせば、移動の手間や郵送の時間は削減できます。でもその「うまく使いこなす」までのハードルが高すぎるんです。それでも「業務効率のため」と自分に言い聞かせながら、前を向くしかありません。

愚痴をこぼしながらなんとか前を向く

どうせまた変わる、どうせまた苦労する。それでも文句を言いながらもやるのが司法書士の宿命かもしれません。今日もマニュアルを作り直しながら、ひとつ深いため息をついて、PCの電源を入れます。次こそ、もう少し優しい仕様でありますように。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。





私が独立の時からお世話になっている会社さんです↓