他士業との距離感にいつも悩まされている僕の話

他士業との距離感にいつも悩まされている僕の話

気を遣っても好かれない 他士業との距離感のむずかしさ

司法書士として日々働く中で、他士業との関係性にはずっと悩まされている。弁護士、税理士、行政書士、土地家屋調査士など、連携しないと仕事にならないことも多い。でも、その「連携」がほんとうにやっかいだ。気を遣って連絡しても、反応が素っ気なかったり、逆に踏み込みすぎたことで警戒されたり。こちらは礼儀として丁寧に対応しているつもりでも、どうにも「うまくいかないな」と感じることが多い。

無視も気まずい 近づきすぎも地雷

こちらから何かをお願いする場面で、あえて深入りせず淡々とやりとりしていると「冷たい人だ」と言われることがある。でも、逆に少し雑談を挟んでみたり、柔らかい表現で連絡してみたりすると、それはそれで「馴れ馴れしい」と思われることもある。どこに正解があるのか、まったくわからない。

挨拶だけの関係が一番平和だと思っていた

一時期、とにかく無難に済ませようと思って、「お疲れ様です。◯◯の件ですが~」という型通りのメールばかり送っていた時期があった。変な摩擦を避けたかった。でも、ある日「もっと人間味のあるやりとりを」と苦言を呈されて、完全に固まってしまった。型もダメ、馴れ合いもダメって、どうしろと。

距離を詰めてくる人に限ってトラブルを呼ぶ

逆に、ぐいぐい来るタイプの他士業の方もいて、最初は「ありがたいな」と思っていたけど、しばらくすると「あれ、なんで俺が全部フォローしてるんだ?」という状態になってしまう。結局、距離を詰めるのが得意な人は、責任を分散するのも得意なんだなと気づいた。

元野球部の感覚が通用しない世界

僕は高校時代、野球部に所属していた。上下関係がしっかりあって、言葉遣いにも厳しかった。でも士業の世界って、一見堅そうに見えて、実は「フラットな関係」を装いたがる人が多い。だからこちらが気を遣って丁寧に話すと「距離を感じる」と言われ、くだけた言い方をすれば「軽く見てる?」と警戒される。正直、もう勘弁してほしい。

先輩後輩のノリは通じない

たとえば、他士業の方が年上でも、先輩後輩のような関係性はまず築けない。逆に年下であっても「こちらが立場上上だから」と妙に上から来られることもある。体育会系のノリが通じたら楽なんだけど、この業界では逆効果になることが多い。

「ちょっと厳しいこと言うね」が通じない壁

野球部時代、チームのためなら時に厳しいことも言い合っていた。でも今、それをやると「攻撃的だ」とか「怖い」と思われてしまう。もちろん言い方には配慮するが、正論すら言いづらい空気がある。なんとも息苦しい。

仕事上つながらないと困る でも仲良くなれない

仕事上、他士業との連携は避けて通れない。だからこそ、関係性に気を遣う。でも、仲良くなろうとしすぎるとプライベートまで踏み込まれることもあるし、逆に警戒されてしまうこともある。ほんとうにこの「適度な距離感」ってやつが難しい。

士業会の飲み会がとにかく苦痛

年に何回か開催される士業の懇親会。正直、憂鬱でしかない。世間話をしながら相手の腹を探り、誰と誰が仲良しで、誰が苦手なのか、空気を読みながら立ち回る。しかも名刺交換しても、その後連絡が来ることなんてほとんどない。

グラスを持つ手が重たい理由

乾杯のときのグラスを持つ手、何度落としたくなったことか。にこやかに話していても、頭の中では「この人と今後どう付き合っていくべきか」という損得勘定がぐるぐる回っている。飲みの場ってもっと楽しいもんじゃなかったっけ。

愛想笑いがどっと疲れる夜

「すごいですね〜」「それは勉強になります」って、何度言ったか覚えていない。でも正直、心の中では「早く帰りたい」と思っている。笑顔を張り付けた顔って、帰宅後ものすごく疲れる。あれ、なんで僕こんなに無理してるんだろう。

心の壁を乗り越えられない僕の弱さ

他士業ともっと仲良くなれたら仕事もうまく回るんだろう。でも、どうしても心のどこかで壁を作ってしまう。過去に裏切られた経験や、気を遣いすぎて疲れた経験が蓄積しているんだと思う。

距離を取ることが自分を守る手段になった

「深入りしない」「期待しない」「最小限のやり取りにとどめる」それが今の僕の基本方針。でもそれって寂しいよな、とも思う。でもそうでもしないと、精神が持たないんだ。

でもたまに救われる出会いもある

こんな風に愚痴ばかりこぼしている僕でも、ごく稀に「この人なら信頼できそうだ」と思える他士業に出会えることがある。そういうとき、ほんの少しだけ報われたような気持ちになる。

自然体で付き合える他士業の存在

数は少ないけど、変な駆け引きもなく、裏表もなく、気軽にやり取りできる他士業の人もいる。そういう人とは仕事もスムーズに進むし、何より疲れない。無理して付き合う必要なんて、ほんとうはどこにもなかったのかもしれない。

無理に繋がらなくてもいいんだと思えた

広く浅く付き合うより、狭く深くつながった方が気が楽だ。みんなと仲良くしようと頑張っていたあの頃の自分に「そんなに無理しなくていいよ」と声をかけたい。

一人でも信頼できる人がいれば十分

結局、他士業との関係は「数」より「質」なのかもしれない。心から信頼できる人が一人いれば、それで十分。そんな風に思えるようになったのは、ここ数年で一番の成長かもしれない。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。





私が独立の時からお世話になっている会社さんです↓