結局返信が遅くてフラれる毎回このパターン

結局返信が遅くてフラれる毎回このパターン

またこのパターンかと頭を抱える夜

「今回こそは大丈夫だろう」と思っていても、気がつけば同じ結末を迎える。返信が遅くてフラれる──そんな悲しい繰り返しに、自分でももううんざりしている。仕事が忙しいという言い訳は、もはや通用しないこともわかっている。でも、わかっていてもどうにもならないのが現実であり、心の弱さでもある。地方の司法書士事務所を一人で回しながら、事務員ひとりを支えに日々を乗り越えている身には、連絡のやり取りすら「業務」になってしまう時があるのだ。

「忙しかった」が言い訳にならない世界

恋愛において「忙しかった」は、ただの免罪符に過ぎない。たとえ本当に業務に追われていたとしても、相手にはそんな事情は関係ない。待つ側にとっては、既読無視も未読も「興味がない」というサインに映ってしまう。たしかに、日中は相続の相談対応、夕方は登記の書類確認、夜には法務局への準備作業。こっちは休む暇もない。でも、それが何だというのか。相手には「たった一言の返信もくれない人」として、記憶に残るだけなのだ。

LINEの未読スルーは優しさじゃない

返信できないくらい疲れている日はたしかにある。けれど、そこで「無理にでも返せばよかった」と後悔することが、なぜ学習として定着しないのだろう。未読のまま放置したことで、相手がどれだけ不安になったか、想像してみたことはあったか?自分が逆の立場だったらどう思うか。──それすらも考える余裕がないのが問題なのかもしれない。でも、恋愛において「沈黙」は思いやりでも配慮でもない。ただの無関心として伝わるだけだ。

たった一言の重さをわかっていなかった

「ごめん、今バタバタしてる。また落ち着いたら連絡するね」──たったこれだけの一文があれば、救われたかもしれない関係がある。けれど、疲れていたから、頭が回らなかったから、そんな理由でそれを言えなかった。そういう自分の小ささが、あとになってからどれほど響いてくることか。司法書士として書類一つに神経を尖らせているのに、どうして心を向けるべき人にはこの雑さなのか。矛盾と自己嫌悪に、また夜が重くなる。

返信ひとつに詰まっていた可能性

思えば、過去に何人か「いい感じ」になりかけた人がいた。でも、その後続かなかったのはほとんどが「連絡のフェードアウト」だった。理由は明確。「あなたからの返信が遅くて、不安になった」というもの。自分ではそこまで深刻に受け止めていなかったが、相手にとってはそれが大きな決断の引き金だったらしい。人の心は、薄いガラスのようなもの。触れる前から気遣わないと、もう二度と同じ形には戻らない。

既読がついた瞬間に終わった関係

ある日、仕事の合間にスマホを見たら「お元気ですか?」というLINEが届いていた。少し嬉しくなったけど、すぐに返信できず、あとで返そうと思ってそのまま。次の日、やっと落ち着いて返信したら「もう遅いかなって思ってました」と返ってきた。その後、既読はついたものの、返事はなかった。きっと、あのとき既読をつけた瞬間、彼女の中では「終わり」が確定していたのだろう。たった1タップの重みを、そのときはまだわかっていなかった。

忙しい自分に酔っていたのかもしれない

司法書士として一人で仕事を抱え、日々追われるように働いていると、「自分は頑張っている」という感覚だけが支えになる。でも、その「頑張り」が他人を遠ざける要因になっていることに気づくのは、たいてい何かが終わった後だ。返信が遅いのも、自分の中で「しょうがない」と思ってしまっているのかもしれない。でも、そこに甘えていたのだ。誰かに、そして自分自身に。

仕事が理由で全てを後回しにした結果

日常の多くが仕事に支配されていると、何もかもが「後回し」になる。連絡も、食事も、睡眠さえも。そうやって生活を構築してきたせいで、プライベートの優先順位は最下位になっていた。ある日、好意を寄せていた女性から「私ってあなたにとって、何番目くらい?」と聞かれた。言葉に詰まり、「……七番目くらいかな」と半分冗談で答えたら、そのまま音信不通になった。本気で言ったつもりはなくても、それが本音に聞こえたのだろう。

「返信どころじゃない」はただの逃げ

本当のところは、5分もあれば返信はできる。だけど、「気持ちが乗らない」とか「いい返事が思いつかない」とか、自分に言い訳をしてスマホを閉じる。気づけばそれが一日、二日と続き、もう返信できない空気になってしまう。結局、「忙しい」は言い訳でしかなくて、面倒だったのだ。自分の気持ちに向き合うのが。そんな自分の姿勢が、相手にも透けて見えてしまったんだと思う。

机の上に溜まる未処理と未返信

毎日、登記書類や契約関係の確認で机は埋まっていく。その隣には、返せなかったLINEの通知が並ぶスマホ。ふと見たときに「今すぐ返信しないと」と思うものの、紙の束と同じように、処理する「気力」が湧かない。そのうち「もういいや」となってしまう。書類なら提出期限があるが、気持ちには期限がない。でも、だからこそ、気づいたときには手遅れになる。あの人の心の中では、もうとっくに期限切れだったのだ。

これから誰かと向き合うためにできること

もう何人に「ごめんね」と言ったかわからない。でも、反省だけでは次に進めない。返信が遅くてフラれる自分から抜け出すためには、まず目の前の人に心を向ける勇気が必要だ。言葉をすぐ返す、気持ちを素直に伝える、それだけのことで、変わる未来もあるはず。司法書士という堅い仕事をしていても、感情のやり取りはもっと柔らかく、丁寧に扱いたい。そう願う夜が、今日も遅れてやってくる。

「すぐ返信する」それだけでも違う

結局、気持ちは行動でしか伝えられない。返信が早い人=気にしてくれている人、という認識は根強い。たとえ短くても、反応を返すこと。それだけで、相手の不安は大きく減る。長文を書こうとしない、気の利いた言葉を探さない、とにかく「今返す」。それが、これまで何度も取りこぼしてきた関係を守る第一歩になるのだと思う。書類よりも、もっと人の心に対して敏感になりたい。

相手の気持ちに先回りする練習

司法書士の業務では、先回りして段取りを組むことが求められる。それと同じように、人間関係でも「相手の気持ちの流れ」を先に読んで動けたら、ずいぶんと違った結果が得られるのかもしれない。「今、不安に思っているだろうな」「あの言い方、冷たく聞こえたかも」──そうした小さな想像力が、次の一手を早める。業務ではできるのに、恋愛ではそれができない。そんな自分が悔しくもある。

思いやりは実務能力より尊いときがある

どれだけ登記がスムーズにできても、誰かの心に寄り添えないなら、それは片手落ちだ。思いやりは、スキルではなく姿勢だ。相手の立場に立ち、相手の時間を尊重し、相手の心を大事にする。そんな基本的なことが、いちばん大事なのだと、ようやく思い知った。返信が遅くてフラれる──もうそんな結末に慣れたくない。人との関係を築くために、少しだけ丁寧に、少しだけ早く、心を届けようと思う。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。