疲れてるのに誰にも頼れない日のこと

疲れてるのに誰にも頼れない日のこと

今日もまた一人で抱え込んでしまう

日が落ちて、やっと一息つける頃には、もう誰かに連絡する気力すら残っていない。疲れてるのに、それを口にする相手がいない。ただ静かに椅子にもたれて、天井を見上げる時間。ふとした瞬間に「俺、何やってるんだろう」とこぼしそうになる。でも、誰に?事務所には自分しかいない。いや、事務員さんはいるけど、そんな話をする雰囲気でもない。結局、自分で飲み込んで、また明日も「大丈夫な顔」をするしかないのだ。

誰かに言いたいけど言えない弱音

弱音って、誰にでも言えるものじゃない。特に、司法書士みたいな立場にいると「相談される側」であることが多くて、自分の相談を持ちかける場所が本当に少ない。こっちがボロボロでも、周りは「しっかりしてる人」として見るから、「実はけっこうつらくてさ」と言おうものなら、空気が凍る気がしてしまう。

優しさが裏目に出る瞬間

誰かの話を聞くことに慣れているせいか、ついつい自分のことは後回しになる。優しさというより癖なんだと思う。でもそれが、気づかないうちに「自分を大事にしない」に変わっていく。いつの間にか、誰にも「助けて」が言えなくなっていた。

頑張ってる人ほど声をあげにくい

一生懸命やってる人ほど、「弱さを見せたらいけない」って思い込んでる気がする。昔の部活でもそうだった。エースが「しんどい」と言ったらチームが揺らぐ。だから平気な顔をしていた。でも、本当は誰よりも苦しかったかもしれない。その感覚を、大人になっても引きずっているのかもしれない。

忙しさで心の余白がなくなっていく

朝から書類、電話、外出。昼ご飯を食べる余裕がない日もある。気づいたら夕方。夜になっても、頭の中は「あれを忘れてないか」「明日の準備は大丈夫か」。そんな状態が続けば、心の余白なんてなくなる。

依頼も電話も終わりがない

特に相続関連の案件が重なると、依頼主の不安にも寄り添わなきゃいけない。でも、その分、自分の感情はどんどん奥へ押し込まれていく。電話一本で予定が狂うなんて当たり前。それが積み重なると、ふと「もう何もしたくない」ってなる。

ふと時計を見ると今日も夜

事務所で一人、残業しているときに時計を見ると、だいたい20時を過ぎている。「あれ、今日って水曜か、木曜か?」ってわからなくなるくらい、時間の感覚が薄れていく。そんな毎日が続くと、何のために頑張っているのか見失いそうになる。

司法書士という肩書の重み

「先生」と呼ばれることはありがたい。でもその分、見られている意識が抜けない。弱音を吐いたら信頼を失うんじゃないか、そんなプレッシャーをずっと感じている。「人前では崩れられない」それが、肩書きの持つ重みだと痛感する。

先生と呼ばれることの孤独

相談者から「先生」と呼ばれ、少し距離を置かれて話される。信頼の表れかもしれないけど、その分、こちらから本音をこぼす余地がなくなる。親しい知人にすら、「しっかりしてるね」と言われると、弱音を見せるチャンスをまた一つ失った気がする。

甘えを見せられない空気

「先生なんだから大丈夫でしょ」この言葉、実はけっこう刺さる。甘えちゃいけない、弱っちゃいけない。そう思わせる空気がずっとまとわりついてる。たまには誰かに「つらいね」と言ってもらいたいだけなのに。

頼られる側が抱える不安

頼られる側って、ずっと正解を出し続けなきゃいけない。間違えたら信頼を失う。だから、自分の不安を出すわけにはいかない。でも、そんな人間いない。みんな不安だし、ミスもする。なのに、それを口に出せないことが、余計にきつい。

事務所に響くのはキーボードの音だけ

事務員さんが帰った後、事務所に残るのは自分とパソコンの音だけ。時折プリンターが唸りを上げる。テレビも音楽もない静けさの中で、書類を一枚一枚処理する。なんだか、時間が止まっているような夜がある。

話し相手が一人だけの職場

事務所にいるのは自分と事務員さんだけ。雑談もするけど、プライベートを深く話す関係ではない。気まずくない距離感があるからこそ、話せないこともある。そうして、仕事の話ばかりの毎日になっていく。

笑い声よりもため息が増えていく

昔はもう少し笑ってた気がする。ちょっとしたミスで笑い合ったり、仕事終わりに軽口を叩いたり。今は、電話を切るたびに「ふぅ」とため息が出る。それが当たり前になってしまって、誰も気づいてくれない。

飲みに行く相手も減ってきた

昔は誘えばすぐに集まった仲間たちも、今では家庭があって忙しい。自分だけが取り残されたような気持ちになる。飲みに行って弱音を吐く、そんな場面すら贅沢に思えてくる。

昔の仲間は家庭持ち

大学時代や部活の仲間と会っても、「うちの子がさ~」という話題が中心になる。こっちは子どもどころか、彼女もいない。話が噛み合わないわけじゃないけど、どこか寂しさが拭えない。

弱音を吐ける場がどんどんなくなる

自分の話をする場所が減っていく。「最近どう?」と聞かれても、「まぁ、ぼちぼちで」と返すだけ。話したいことはあるけど、話しても理解されない気がして飲み込む。それを繰り返してるうちに、本当に何も言わなくなった。

それでも続けている理由

「なんでこんなに大変なのに続けてるんだろう」と思うことはある。でも、ふとした瞬間の「ありがとう」や「助かりました」の一言が、全部を報われた気にさせてくれる。大げさだけど、その一言のためにまた明日もやろうと思える。

お客さんのありがとうに救われる

何度も修正した書類を手渡したとき、「本当にありがとうございます」と頭を下げられた。こちらが「こちらこそ」と言いたくなる瞬間だ。誰にも見せない努力が、やっと誰かに届いた気がして、心がふっと軽くなる。

小さな達成感が明日への糧

派手じゃなくてもいい。書類が一つ完成した、申請が通った、そんな小さな「できた」が明日への力になる。完璧じゃなくても、前に進んでるって実感が、自分を支えてくれている。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。





私が独立の時からお世話になっている会社さんです↓