メールの返信が来ない日心がざわつく理由

メールの返信が来ない日心がざわつく理由

メールの返信が来ない日心がざわつく理由

メールを送った直後から始まるざわつき

「送ったぞ」とつぶやいてから数分後、俺はもう落ち着かなかった。メールを一通送っただけで心がざわつくなんて、まるでカツオがサザエに隠し事をした時のような気まずさだ。司法書士たるもの、堂々としていなくては…と自分に言い聞かせながら、スマホをチラチラと見てしまう。

送信ボタンを押した瞬間から落ち着かない

あの文面で良かったのか。改行が多すぎたか?「ご確認のほどよろしくお願いいたします。」に「ご」をつけるのはくどかったか?そんな細かい疑念が、頭の中を駆け巡る。メール一通でこんなに揺れるなら、探偵物の犯人の心理描写なんて楽勝に書けそうだ。

自分の文章が失礼だったのではという疑い

「依頼者に失礼だったらどうしよう」と不安にかられる。だが今さらどうすることもできない。送信済みメールのフォルダを何度も見返す自分を「怪盗メールに振り回される男」と命名したい。

返信が来るまで他の作業に集中できない

書類の整理をしても、登記の確認をしても、頭のどこかで「返信来てないな…」が居座っている。まるで“あの探偵漫画の脇役”のように、俺は誰にも気づかれないまま心をざわつかせていた。

返信がない時間が長引くほど思考はネガティブに

相手の気持ちを勝手に想像してしまう

「もしかして怒ってる?」なんて妄想が始まる。根拠はゼロだ。そもそもあの人、返信が遅いことで有名な人だ。でも今だけは例外を期待してしまう。

無視されているという被害妄想

ついには「俺、避けられてるのかも」とまで思い詰める。やれやれ、、、自分で自分を追い込んでいることに気づくのは、いつも後になってからだ。

「何かまずいことを書いたのか」の自己反省

もう一度メールを見返す。誤字も脱字もない。でも完璧すぎると、逆に冷たく見えたりしないか?サトウさんがいたら「そんなの気にしすぎですよ」と笑って言いそうだ。

そもそもなぜこんなに気になってしまうのか

人とのつながりに敏感すぎる気質

メールひとつにここまで一喜一憂する自分が嫌になる。だがこれが性分というやつだ。昭和の男は、返信のないLINEでも未読無視が平気だったんじゃないのか?俺は完全に平成型のざわざわ野郎だ。

孤独な環境が不安を増幅させる

事務所にはサトウさんがいるが、今は外回り。静かな部屋に時計の針の音だけが響く。そのたびに「まだ返信ないな」と思い出させられる。これでは執筆どころではない。

過去の「返信が来なかった記憶」に引きずられる

大学時代、好きだった子に送ったメールの返信が来なかった夜を思い出す。いや、あれはもう時効だ。時効という言葉にだけは強い司法書士だ。

サトウさんに言われて気づいたこと

「たいてい相手は忙しいだけですよ」

帰ってきたサトウさんに愚痴ったら、あっさりとそう言われた。確かにそうかもしれない。俺だって忙しい時は、返信を後回しにする。

言われてみれば自分も返信が遅れることがある

「あれ、俺が返信し忘れてるメールもあるかも…」と焦る。責任感で生きているつもりが、意外とルーズなところもある。

「気にしすぎ」の正体に気づかされる

サトウさんに一喝されたわけでもないのに、妙に胸に刺さった。「気にしすぎ」はたいてい、孤独と不安が育てているんだなと思う。

とはいえ司法書士としての性もある

期日と連絡に厳しくなりがちな職業病

返信=進捗という認識がある職業だから、連絡が来ないと「停滞している」と捉えてしまう。これはもう職業病だ。

返信=進捗という認識が強すぎる

相手がのんびりしているのは悪くない。でもこっちは期限がある。そのギャップがざわつきの原因なのかもしれない。

人一倍「確認」が気になる性格

確認癖があるせいで、相手にも即レスを期待してしまう。だが、人それぞれのペースがある。当たり前のことが、なかなか染み込まない。

ざわつきと付き合っていくための小さな工夫

返信を期待しすぎないための3つの対処法

まず一つ目、「送ったらすぐに他の作業に移る」と決める。二つ目、「即返信が必要な場合は件名で明記する」。そして三つ目、「そもそも返信がなくても自己完結できるようにしておく」。

送ったあとは「もう忘れる」と決める

思い出すたびにスマホを見るのはやめよう。俺の心は通知じゃなくて、もっと大事なもので動かされるべきだ。

すぐ返信が必要な場合は先にそう書いておく

「急ぎ」や「本日中に」などの文言を使う勇気を持とう。自分を安心させるための工夫だ。

あとがき

返信は、来る時には来る。来ない時には…たいてい相手が昼飯を食べているだけだ。大丈夫、深呼吸しよう。今日も無事に業務が終われば、それでよし。返信が来た時には、心の中で拍手してやればいい。

しがない司法書士
shindo

地方の中規模都市で、こぢんまりと司法書士事務所を営んでいます。
日々、相続登記や不動産登記、会社設立手続きなど、
誰かの人生の節目にそっと関わる仕事をしています。

世間的には「先生」と呼ばれたりしますが、現実は書類と電話とプレッシャーに追われ、あっという間に終わる日々の連続。





私が独立の時からお世話になっている会社さんです↓