恋人いないのかと聞かれて返事に詰まった日

恋人いないのかと聞かれて返事に詰まった日 恋人いないのかと聞かれた瞬間に胸の奥がざわついた 「恋人いないんですか?」という、たった一言。その日も、仕事終わりの飲み会で同席した司法書士仲間の奥さんに軽く聞かれただけだった。でも、その瞬間、心の...

全部休みにしてしまいたかった月曜日の朝

全部休みにしてしまいたかった月曜日の朝 全部休みにしてしまいたかった月曜日の朝 休んでしまいたい朝は、誰にでもあると信じたい 月曜の朝、目覚ましの音にすら反応できず、気づけば起きる時間を大幅に過ぎていた。体が鉛のように重く、動かそうとしても...

登記のことなら任せてほしいでも恋はずっと初心者

登記のことなら任せてほしいでも恋はずっと初心者 登記なら即答できるのに恋の返事はいつも後回し 司法書士としてのキャリアは20年。登記の相談を受ければ、答えに詰まることはまずありません。「それなら乙区に記載されてますよ」「ここは共有名義なので...

スーツを着るたび心がすり減っていく朝に

スーツを着るたび心がすり減っていく朝に 朝のルーティンがもう希望に見えない 目覚ましが鳴って、無意識にスーツに袖を通す。かつてはその行為に一日のスイッチを入れる意味があったが、今ではただの作業になってしまった。歯を磨き、髭を剃り、Yシャツに...

事務所に春は来るのか花は咲くのか

事務所に春は来るのか花は咲くのか まだ寒い事務所の空気 暦の上では春だというのに、事務所の中にはまだ冬が居座っているような気がしてならない。地方の片隅にあるこの司法書士事務所には、派手な来客もなく、目立つ業績もない。朝出勤して、パソコンのス...

誕生日に誰からもLINEが来なかった日僕はただコーヒーを淹れた

誕生日に誰からもLINEが来なかった日僕はただコーヒーを淹れた 誕生日の朝通知ゼロから始まる一日 スマホを開いた瞬間、画面は静まり返っていた。カレンダーには自分の誕生日が確かに表示されているのに、LINEもメールも通知は一切なし。これまでに...

気にかけられるのが重い日もあるけど誰にも気にされないのはもっとこたえる

気にかけられるのが重い日もあるけど誰にも気にされないのはもっとこたえる 一人で平気なふりが日常になっている 忙しい日々の中で、誰かに「大丈夫?」と聞かれることが増えてくると、逆にそれが負担になる瞬間がある。こちらとしてはただ淡々と仕事をして...

法定相続いつも思うよ家ってほんと複雑

法定相続いつも思うよ家ってほんと複雑 法定相続と聞くだけで胃が重くなる 司法書士として仕事をしていると、「法定相続」という言葉に出会わない日はほとんどありません。けれども、この言葉を聞くたび、なんとも言えない重苦しさを感じます。仕事として淡...

想いが届かない日には書留にして送りたくなる

想いが届かない日には書留にして送りたくなる 想いが届かない日には書留にして送りたくなる 気持ちは手渡しできない時代に 書類なら記載漏れをチェックして、封筒に入れて、切手を貼って、ポストに投函すれば、だいたい翌日には届く。でも、気持ちとなると...

声が出なくなって気づいた仕事の静けさ

声が出なくなって気づいた仕事の静けさ 声が出なくなった朝に訪れた違和感 その朝、何気なく「おはよう」と声を出そうとした瞬間、喉の奥に違和感を覚えた。声が出ない。かすれた音すらしなかった。風邪でもひいたのかと思ったが、体は至って元気。ただ声だ...

守ってほしいなんて言えるわけがない

守ってほしいなんて言えるわけがない 守ってほしいと思った瞬間がある 普段は「一人でも平気だ」と思い込んで過ごしているが、ふとした瞬間に「誰かに守ってほしい」と感じることがある。そんな感情を抱いた自分に驚きつつも、それが人間らしさなのかもしれ...

ボールペンが減る速さで僕の心もすり減っていく

ボールペンが減る速さで僕の心もすり減っていく 減っていくボールペンのインクが教えてくれること 仕事用のボールペンが1本、また1本とインク切れになるたびに、ふと立ち止まってしまう。「あれ、今月もう3本目か?」なんて数える余裕もないほど、机の上...

寂しさは書類の山に紛れたまま

寂しさは書類の山に紛れたまま 朝のルーティンに潜む静けさ 毎朝、決まった時間に目覚ましが鳴る。機械的に起きて、歯を磨いて、顔を洗う。それからコンビニでパンと缶コーヒーを買って、誰もいない事務所に向かう。これが私のルーティンだ。地方の司法書士...

恋愛を諦めたら予定表が埋まり始めた日々

恋愛を諦めたら予定表が埋まり始めた日々 予定が埋まっていると安心するようになった 最近ふと気づいたんですが、予定表が真っ白な日はむしろ不安になります。若い頃は「空いてる=自由」と思っていたけれど、今では「空いてる=誰からも必要とされていない...

手続きは進むが心は置き去りのまま

手続きは進むが心は置き去りのまま 誰よりも早く登記が終わる日々に 司法書士としての仕事は「早くて正確」が正義だと思ってきた。登記申請も電子化が進み、処理スピードも上がった。依頼者の笑顔や「助かりました」という言葉に支えられて、今日もまた淡々...