法務局の帰り道に湧いてくるもの

法務局の帰り道に湧いてくるもの 書類を提出したはずなのに心が重い 午前中、ようやく仕上げた登記の書類を法務局に提出し、控えをもらって事務所を出た。その瞬間は「やっと終わった」とホッとするのだが、歩き出すとすぐに妙な重さが胸にのしかかる。書類...

ユーモアがないって言われても笑う余裕がない日もある

ユーモアがないって言われても笑う余裕がない日もある ユーモアがないって言われても笑う余裕がない日もある 笑いが仕事から消えていく日々に 司法書士としての仕事に慣れてきた頃、「最近ちょっと堅すぎない?」と知人から言われたことがある。でも、こっ...

今日は事務員の雑談に救われた気がした

今日は事務員の雑談に救われた気がした 静かな事務所に響いた笑い声が沁みた日 毎日が戦場みたいなものだ。地方の司法書士事務所、ひとり親方に近い形で回していて、気を抜いたら山積みの書類に飲み込まれる。朝から電話が鳴り、役所へ走り、法務局とにらめ...

登記よりも人間関係が難しい

登記よりも人間関係が難しい 登記の正確さよりも問われるのは人付き合いのスキル 司法書士の仕事は、とかく「正確さ」が求められる。書類一枚の記載ミスで、法務局からの補正が入り、クライアントからは不信感を持たれる。だから私は、登記申請書の一字一句...

裁判所書類に埋もれる毎日にささやかな反抗を試みた日

裁判所書類に埋もれる毎日にささやかな反抗を試みた日 気づけば今日も裁判所関係の書類ばかり 朝の一杯のコーヒーを飲む間もなく、机の上には「至急」だの「再送」だのと書かれた封筒やFAXが散乱している。なぜ毎日こうなるのか。書類に追われるこの状況...

平日の夜に予定がないわけじゃない

平日の夜に予定がないわけじゃない 平日の夜に予定がないわけじゃない 誰にも邪魔されないはずの時間に限って仕事が終わらない 「夜こそ自分の時間」と思っていたのは、もう昔の話です。司法書士という仕事をしていると、表向きは日中が業務時間であっても...

正確さとやさしさのバランスがむずかしい

正確さとやさしさのバランスがむずかしい 司法書士の仕事に求められる二つの顔 司法書士として日々の業務に向き合っていると、「正確さ」と「やさしさ」のバランスに悩まされる場面が少なくありません。登記業務においては、書類の一字一句にまで神経を尖ら...

よくやってるねって言われることはほとんどない

よくやってるねって言われることはほとんどない 誰にも言われないけどそれでもやっている 司法書士として、地方の小さな事務所を一人で切り盛りしていると、「よくやってるね」と誰かに言われることは、正直ほとんどありません。誰も見ていない場所で、書類...

先生と呼ばれても自分のこととは思えない

先生と呼ばれても自分のこととは思えない 肩書きだけが立派になっていく気がする 司法書士という肩書きがついてから、もう十数年になる。依頼者に「先生」と呼ばれることにも、さすがに慣れてきたはずなのに、どこかその呼び方が自分のことを指しているとは...

婚活アプリと登記簿謄本どっちが難しいかを乗り越える方法

婚活アプリと登記簿謄本どっちが難しいかを乗り越える方法 婚活アプリと登記簿謄本は似ているようで全然違う どちらも「分かりにくさ」が共通している。だが、その性質はまるで違う。婚活アプリは人の心を探る戦い、登記簿謄本は制度と形式に従う頭脳戦。ど...

死に触れすぎる日々に心が麻痺していく

死に触れすぎる日々に心が麻痺していく ふと気づけば死ばかり見つめていた 司法書士の仕事を長年やっていると、ある日ふと「最近、笑顔を見たことがあったか?」と自問する瞬間がある。相続、遺産分割、後見、そして死後事務。どれも「死」という現実が前提...

それおひとりでって言われる日が一番しんどい

それおひとりでって言われる日が一番しんどい 一人でやるしかない日々が積み重なっていく 司法書士という仕事を一人で続けていると、ふと気づくんです。「あれ、今日誰ともまともに会話してないな」って。電話では話してますよ、お客さんとも法務局とも。で...

出会いはいつも司法書士ばかりだった僕の話

出会いはいつも司法書士ばかりだった僕の話 出会いはいつも司法書士ばかりだった僕の話 気づけば周りは全員同業者だった 地方で司法書士を続けて20年。ふと気づけば、僕の周囲にいる人間はほぼ全員が司法書士か、関係業界の人間ばかりだった。事務所を開...

司法書士はメンタル職だと気づいた日

司法書士はメンタル職だと気づいた日 心をすり減らす毎日 司法書士というと、法的な手続きに長けた“事務職”的なイメージを持たれることが多い。でも実際は、気を遣いすぎて、帰宅後にぐったりする日ばかり。地方で一人で事務所を切り盛りし、事務員と二人...

午後イチで心が折れた日でも仕事は待ってくれない

午後イチで心が折れた日でも仕事は待ってくれない 午前中はそこそこ順調だった 朝はどちらかというと得意なほうだ。開業から数年、バタバタしながらも朝のルーティンは板についてきた。事務所に着いて、メールチェック、電話の折り返し、書類の整理、役所へ...