親戚全員名字バラバラで相続登記が混乱した日

親戚全員名字バラバラで相続登記が混乱した日 なぜこんなに名字が違うのかという疑問から始まった 相続登記の依頼が入ったとき、最初に目を疑ったのが「関係者全員名字が違う」という戸籍謄本の並び。あれ?依頼人の説明だと「親戚一同の相続」って言ってた...

事務所でひとりまたひとり

事務所でひとりまたひとり 人が辞めていく音は意外と静かだ 人が辞めるときって、思っている以上に静かだ。机の引き出しを静かに閉める音、パソコンの電源を落とす音、そして最後の「お世話になりました」という挨拶。どれも淡々としていて、まるで事務的。...

仕事の話をされたときの返し方がわからない夜

仕事の話をされたときの返し方がわからない夜 なんでそんなに仕事のこと聞きたがるのか 居酒屋で「最近どう?」と聞かれるたび、正直なところうんざりする。もちろん相手に悪気はないのはわかってる。でも、どうして人ってこんなに「仕事の話」で他人を測り...

印鑑を押す音が空虚に響くときに思うこと

印鑑を押す音が空虚に響くときに思うこと 静けさの中に響く印鑑の音が気になる日がある 毎日のように押している印鑑。その音が、ある日ふと、やけに大きく、そして空っぽに聞こえた。事務所はいつもと変わらない静けさで、書類の山も変わらない。でも、なぜ...

どこかで見たと言われたブログと自分の居場所

どこかで見たと言われたブログと自分の居場所 言われた一言が引っかかって仕方ない 「あれ、このブログ、どこかで見たことある気がする」。そんな何気ない一言が、胸に刺さって抜けなかった。自分なりに言葉を選び、時間をかけて書いたつもりだったのに、誰...

すぐできますよねが一番つらい

すぐできますよねが一番つらい すぐできますよねと言われるたびに心が削られる 一見、悪意のないその一言が、私にとってはじわじわと効いてくる毒のように感じることがあります。「すぐできますよね?」。依頼者の口から軽く飛び出すこのフレーズを聞くたび...

全部任せますと言われたあの日から背負い癖がついた

全部任せますと言われたあの日から背負い癖がついた 一言の「任せます」が重すぎる時がある 「全部先生に任せます」。この一言に救われたような気がしたのは最初のうちだけだった。地方で一人事務所を切り盛りする身としては、信頼されるのはありがたいこと...

誰もカメラをオンにしなかったZoom面談の30分がつらすぎた日

誰もカメラをオンにしなかったZoom面談の30分がつらすぎた日 司法書士の仕事で起きるちょっとした悲劇 日々の業務の中で、思いもよらないことで心が折れることがある。特にZoomなどのオンライン面談では、対面とは違った「間」が生まれやすく、ふ...

見た目も地味仕事も地味目立たないまま終わるのか

見た目も地味仕事も地味目立たないまま終わるのか 見た目も地味仕事も地味目立たないまま終わるのか そもそも司法書士ってそんなに華がない 司法書士という職業を口にしても、多くの人の反応は「ふーん、法律関係の人なんですね」で終わる。ドラマにもなら...

いいねの数に意味を感じなくなった日

いいねの数に意味を感じなくなった日 誰かに認められたい気持ちはどこへ行ったのか 若い頃は誰かに「認められること」が生きがいだった。努力が評価されることで、自分の存在に意味があるように思えた。司法書士になったばかりの頃は、ブログやSNSで「い...

それも僕の仕事ですか司法書士の境界線

それも僕の仕事ですか司法書士の境界線 今日もまた聞かれるそれ司法書士の仕事なの 「これって司法書士の先生にお願いできることですか?」——この質問、何度聞かれたかわかりません。登記に関係ない話から、遺産の分け方、果てはペットの世話の相談まで。...

人の契約には立ち会えるのに自分の人生には不在のまま

人の契約には立ち会えるのに自分の人生には不在のまま 気づけば人生の証人ばかりしていた 気づけば、私は毎日のように誰かの人生の節目に立ち会っている。婚姻届の後の登記、離婚後の名義変更、会社設立に伴う定款認証。人の人生が動くとき、そこには必ず「...

味方がいない気がして全部しんどい日

味方がいない気がして全部しんどい日 誰かと戦っているわけじゃないのに疲れる理由 毎日がまるで戦場のようだ、と感じることがある。でも別に誰かと争ってるわけでもないし、怒鳴り合ってるわけでもない。ただ淡々と仕事をこなしているだけのはずなのに、終...

寂しさは書類では片付かない

寂しさは書類では片付かない この仕事の書類は片付くのに心は片付かない 司法書士という仕事は、やるべきことが明確である。登記の申請書類を作成し、不備がないように整え、法務局へ提出する。その流れ自体はルーチン化されていて、ある意味で“片付く仕事...

失敗した日くらい落ち込ませてくれ

失敗した日くらい落ち込ませてくれ 朝から全部うまくいかないそんな日はある 朝の目覚ましを止めた時点でなんだか違和感。メールを開けば、急ぎの案件に限って書類が足りない。依頼人からの折返しもない。予定が狂いに狂って、午前中にはもう心が擦り切れて...