玄関で会う顔見知りに救われる日がある

玄関で会う顔見知りに救われる日がある 顔見知りとのすれ違いにふと感じるもの 忙しい朝、バタバタと事務所に向かう前に郵便ポストを覗くのが習慣だ。玄関を出たその数秒間に、向かいの家の奥さんと鉢合わせになることがある。特別話すわけでもない。ただ、...

ハンコより誕生日を思い出してほしかった

ハンコより誕生日を思い出してほしかった 誕生日に気づかれない日常 司法書士としての毎日は、正確さと効率に追われるような日々だ。地方の事務所で一人の事務員と共に淡々と書類をさばいていく。そんな中で、自分の誕生日なんていう個人的なイベントは、仕...

となりの芝生が青すぎて自分の庭が情けなく見える日

となりの芝生が青すぎて自分の庭が情けなく見える日 他人がうらやましく見える朝の始まり 朝、いつものように事務所の椅子に座ってスマホを開く。SNSを何気なく眺めていたら、同業者の華々しい投稿が目に飛び込んでくる。「本日、テレビ出演してきました...

遺言に涙が出て自分の未来が怖くなった夜

遺言に涙が出て自分の未来が怖くなった夜 誰かの遺言を読んで胸が詰まった日 司法書士という仕事をしていると、遺言書に触れることは珍しくありません。でも、その日の一通は、何かが違いました。書かれていたのは、家族への感謝、これからを生きる人への励...

語れない日常に守られている気がした

語れない日常に守られている気がした プライベートを語れないのは損なのか得なのか 仕事中、ふとした雑談の中で「先生って、休日は何してるんですか?」と聞かれることがある。こういう質問、嫌いじゃないけど得意でもない。正直なところ、特に話すようなこ...

電話が鳴るだけで胃が痛くなる理由

電話が鳴るだけで胃が痛くなる理由 朝イチの着信音が一日を台無しにする理由 朝、デスクに座って最初に耳に飛び込んでくる着信音。その一瞬で、私は今日という一日がどうなるかを察してしまう。まだメールも確認していないし、コーヒーも一口飲んでいない。...

スーツ着てりゃ大丈夫に見えるらしい

スーツ着てりゃ大丈夫に見えるらしい スーツを着るだけで一人前扱いされる不思議 朝、鏡の前でネクタイを締めるたびに思う。「今日もそれなりに大人として見られるな」と。別に昨日と何も変わっていないのに、スーツを着ているだけで“ちゃんとしてる人”扱...

物件探しより心の居場所を探している気がする

物件探しより心の居場所を探している気がする 物件探しより心の居場所を探している気がする 間取り図を見すぎて心が疲れてしまった 最近、夜な夜な物件情報を眺めるのが習慣になっている。仕事帰りに家に帰ると、とりあえずパソコンを開き、不動産サイトを...

信頼してますと言われるたび好きって言われた記憶を探してしまう

信頼してますと言われるたび好きって言われた記憶を探してしまう 信頼されることの重みと寂しさ 司法書士という仕事をしていると、日常的に「信頼しています」「任せます」といった言葉をいただく。確かにありがたい。でも、ふとした瞬間に、その言葉が胸に...

恋愛履歴は全部閉鎖事項証明書です

恋愛履歴は全部閉鎖事項証明書です 恋愛履歴は全部閉鎖事項証明書です 閉鎖事項証明書の山ができるまで 恋愛ってやつは、まるで登記の世界と似ていると思うことがある。誰かとの出会いは「申請」、進展すれば「登記完了」、別れれば「閉鎖事項証明書」とい...

婚活より印紙の知識が増えてしまった人生

婚活より印紙の知識が増えてしまった人生 気がつけば印紙ばかり見ていた 気づいたときには、誰かと過ごす未来より、どの案件にどの額面の収入印紙を貼るかの判断にばかり神経を使っていた。登記申請書に添付する印紙が、なぜこの金額なのかを語らせたら30...

話さないことが普通になった日々

話さないことが普通になった日々 話すことが少なくなった生活の始まり 司法書士として事務所を構えて早十数年。最初は日々の相談や手続きで人と話すのが当たり前だったはずなのに、気づけば声を出すことさえ減っている。誰かと話すのは、仕事のやり取りが中...

どこにも属していない気がしていた頃の話

どこにも属していない気がしていた頃の話 朝起きた瞬間からどこにも行きたくない日がある 目覚ましが鳴って、目を開けた瞬間から、どこか胸が重たい。やらなきゃいけないことは山ほどあるのに、身体が布団に沈み込むように動かない。そんな朝が、定期的にや...

未来の話をされると心が遠のく日がある

未来の話をされると心が遠のく日がある 未来の話をされると動揺する自分がいる 最近、知人との何気ない会話の中で「これからどうするの?」と聞かれることが増えた。たった一言の質問なのに、なぜか胸がざわつく。相手は軽い気持ちで尋ねているのかもしれな...

自分を好きになれないまま大人になった僕が今思うこと

自分を好きになれないまま大人になった僕が今思うこと 朝起きて鏡を見るのが嫌だった 毎朝、洗面台の前に立つたびに、なんともいえない気持ちになる。寝癖とか、顔色の悪さとか、そんな外見的な話ではなく、もっと根の深いところ。鏡の中の自分と目が合うた...