孤独を埋める暇もない ひとりでいるのに、ひとりになる時間がない この仕事、孤独との闘いだとよく言われる。でも実際には、誰かと一緒にいるわけでもないのに、ひとりになる時間すら持てない。電話が鳴り、書類が山積みになり、目の前の作業に追われる日々...

出会いはある。でも、誰ともつながらないまま年をとった 出会いはある。でも、誰ともつながらないまま年をとった 出会いだけなら、まあまああった気がする 「出会いがない」とはあまり言わないようにしている。婚活アプリもやってみたし、友人から紹介を受...

モフモフに癒されたいのに、ここはペット禁止 ペット禁止のアパートに住んで、ふと思うこと もう何年も、ペットの「ぺ」の字もない暮らしをしている。朝起きても、足元にスリスリしてくる毛玉はいないし、帰宅しても鳴き声ひとつしない。地方の司法書士とし...

メールの返事が怖くて、今日も一通も送れなかった メールひとつに、こんなにも心が削られるなんて たかがメール、されどメール。毎日たくさんのメールが届く。依頼者から、関係士業から、役所から。そして、それに対して返事をしなければならない。でもなぜ...

誰かといたくても、一人でやるしかない──司法書士という孤独な選択 この職業、なぜこんなにも孤独なのか 司法書士という仕事は、見た目には静かで落ち着いた印象かもしれません。けれど実際の現場では、毎日のように決断を迫られ、目立たぬところで神経を...

立ち止まった日、問いかけたのは自分自身だった この道を選んだ日のことを思い出す 司法書士になろうと決めたのは、もう20年以上も前のことだ。あの頃は、とにかく「手に職を」とか「食いっぱぐれない資格を」とか、そんな言葉が頭の中を占めていた。別に...

SNSの向こうのキラキラ司法書士を見て、ため息が止まらない夜に SNSの向こうのキラキラ司法書士を見て、ため息が止まらない夜に SNSを開くたび、心がざわつく 仕事がひと段落して、ようやく机に座ってスマホを開く。ふとInstagramやTw...

印鑑は押せても、心までは押せなかった 「印鑑を押すだけ」の毎日が心を削っていく 登記の完了書類に、淡々と印鑑を押していく日々。それが仕事だと言ってしまえばそれまでだが、どこか心にぽっかり穴があいたような感覚がある。朝から晩まで依頼者のために...

『休んだら？』という優しさに、潰される日がある 『休んだら？』という言葉が、なぜこんなにも重たいのか 「そんなに疲れてるなら、休んだら？」と言われることがある。たぶん、心からの優しさなのだと思う。でも、その言葉が一番つらく感じるときがある。...

愛される自信を無くした日。書類と沈黙しかない部屋で 書類に囲まれたまま、今日も誰とも目を合わせなかった 司法書士という仕事は、思った以上に人と話さない。書類を黙々と作り、電話越しに定型文を口にし、郵送手続きに追われる一日。今日もまた、誰かと...

30分で終わるはずが、3時間。──面談という名の無限ループ 30分で終わるはずが、3時間。──面談という名の無限ループ 30分と聞いていた、信じていた。 「30分ほどご相談したいのですが…」という電話の声に、私は一瞬ほっとしていた。短い面談...

静かなオフィスに、時計の音だけが味方だった午後 誰もいない午後、オフィスに響く時計の音 午後の2時を回った頃、外はまだ明るいのに、事務所の中はどこか薄暗く感じる。パソコンのファンが回る音と、壁に掛けた時計の「チク、タク」という音だけが静かに...

仕事のメールは届くのに、心には何も届かない夜 司法書士にとっての「夜」は、終わりじゃなくて延長戦 夜になると、「今日もやっと終わったな」と思うより先に、机の上の未処理ファイルを睨んでしまう。司法書士にとっての夜は、終業ではなく“本番の第二ラ...

心の整理が追いつかない夜 夜になると、思考が止まらなくなる 日中はやることが山積みで、あれこれ考える暇もない。相談者の電話に対応し、書類を作成し、法務局に走る。そんなふうに身体が動いているうちは、感情の整理なんて後回しだ。でも、夜になると一...