shindo

頼りになるねと言われたくて全部背負った男の末路

頼りになるねと言われたくて全部背負った男の末路 頼りになるって言葉に弱いんです 「頼りになるね」──その一言が、自分の存在を肯定してくれるような気がして、昔から妙に心に刺さる言葉でした。司法書士として独立してからも、その言葉が欲しくて、どん...

お客さんそっと帰らないでほしい夜もある

お客さんそっと帰らないでほしい夜もある 玄関の音だけが教えてくれるお別れの気配 司法書士という仕事柄、書類を整えて登記が終われば業務としては一段落。しかし、ふと気づくと「ありがとうございました」とだけ言って、そっと帰っていくお客さんがいる。...

名刺を渡しても心が動かない日々に思うこと

名刺を渡しても心が動かない日々に思うこと 名刺を渡すことに慣れてしまったけれど 司法書士として十数年、名刺を渡した相手の人数はもう数えきれない。開業当初は、名刺一枚に思いを込めていた。名前を覚えてもらえるか、ちゃんと仕事に結びつくか、緊張し...

夜道でふと泣きたくなった理由を誰にも言えないまま

夜道でふと泣きたくなった理由を誰にも言えないまま 誰もいない帰り道で立ち止まるとき 夜道を一人で歩いていると、ふと立ち止まりたくなる瞬間がある。疲れているわけでも、道に迷ったわけでもない。ただ、胸の奥に溜まっていた何かが膨らんで、歩みを止め...

将来どうするのかと聞かれて言葉が出なかった日

将来どうするのかと聞かれて言葉が出なかった日 言葉に詰まったあの瞬間を今でも引きずっている 「将来どうするの?」と聞かれたのは、ちょっとした飲み会の場だった。たいして親しいわけでもない人に、突然ふられたその質問に、何も答えられなかった自分が...

恋してると聞かれて相続書類に目をそらした日

恋してると聞かれて相続書類に目をそらした日 朝一番の来客が残した言葉に動揺する 事務所のドアが開いたのは、朝の9時過ぎ。まだコーヒーも飲みきれていない時間帯だった。初老の女性が一人、相続の相談に訪れたのだが、受付票を記入しているときにふと漏...

司法書士の仕事で感じる悩みとその解決方法

司法書士の仕事で感じる悩みとその解決方法 司法書士の仕事で感じる悩みとその解決方法 司法書士として働く中で、私たちはさまざまな悩みと向き合っています。忙しさ、孤独感、プレッシャー、そして自己評価に関する不安。それらは日々の仕事において避けら...

裁判所にただいまって言いかけた日

裁判所にただいまって言いかけた日 裁判所にただいまって言いかけた日 気づけば裁判所が日常になっていた 司法書士になって十数年。気がつけば、裁判所に行くのが「非日常」ではなくなっていた。まるで通勤路の一部のように、足が勝手に裁判所の入口へ向か...

今夜も帰れないとつぶやいた自分に慣れてしまった日

今夜も帰れないとつぶやいた自分に慣れてしまった日 帰れない夜が日常になったという現実 昔は「今日は遅くなったな」と思う日が月に何回かある程度だった。ところが今では「今日は早く帰れるかも」と思うことが年に数回レベルになった。気づけば、帰れない...

職業を聞かれるたびにうまく笑えなくなった

職業を聞かれるたびにうまく笑えなくなった 職業を聞かれることがこんなにも苦しいとは思わなかった 昔は「司法書士です」と名乗るのが、どこか誇らしかった。ちゃんと国家資格を取って、それなりに頑張ってきたという自負もあったし、「すごいですね」と言...

相談されるけど相談できないという話

相談されるけど相談できないという話 相談を受ける立場の重み 司法書士という仕事は、誰かの悩みや不安を受け止める立場です。登記の相談や相続の話、時には家庭内のもめごとまで…毎日のように人の「困った」が持ち込まれます。そうやって頼られるのはあり...

資格を取ったのは誰かにすごいって言われたかっただけかもしれない

資格を取ったのは誰かにすごいって言われたかっただけかもしれない あの時なぜ資格を取ろうと思ったのか 司法書士の資格を取ろうと本気で考え始めたのは、確か二十代の終わり頃だった。大学を出て数年、正社員にはなったものの、毎日がただの作業の繰り返し...

一人で食べる夜ご飯が当たり前になっていた

一人で食べる夜ご飯が当たり前になっていた 夕飯の時間がただのルーチンになった日 「今日の夕飯、何にしようか」——そんな会話をしたのは、いつが最後だったろう。独身のまま司法書士として働き続けて早十数年。家に帰ると、無音の空間。冷蔵庫を開け、残...

依頼人の恋バナを聞いてたら自分の物語が空っぽだった

依頼人の恋バナを聞いてたら自分の物語が空っぽだった カフェで交わされる恋の話にうなずくだけの午後 午後のカフェ、アイスコーヒーの氷がカランと鳴るたびに、依頼人の恋バナが一段と熱を帯びていく。僕はその話にただうなずくばかり。うなずくのが仕事み...

書類は強い恋は弱い

書類は強い恋は弱い 書類と向き合う時間の方が長い 朝から晩までパソコンの前で登記申請のチェック。気づけば1日、誰ともろくに会話せずに終わっていることもある。そんな日々が積み重なり、いつの間にか書類とだけは気心が知れた仲になった。文字のミスも...