誰かに褒めてほしくてここまで来ただけなんです

誰かに褒めてほしくてここまで来ただけなんです 人知れず積み上げた毎日のこと 司法書士という仕事は、派手さもなければ、スポットライトを浴びることも少ない。日々、依頼者の相談に応じ、書類を整え、法務局や裁判所とやり取りする。華やかではないが、確...

登記簿より厄介な人間関係の境界線

登記簿より厄介な人間関係の境界線 登記簿より厄介な人間関係の境界線 土地の境界線なら杭を打てば済むのに 司法書士の仕事をしていて思うのは、「土地の境界線は杭を打てば明確になるけど、人間関係はそうはいかないなぁ」ということ。たとえ隣接地との境...

人の人生に関わりすぎて自分の人生が見えなくなった日

人の人生に関わりすぎて自分の人生が見えなくなった日 人の人生を支えるのが仕事だったはずなのに 司法書士という職業は、ある意味「裏方」に徹する仕事です。登記や相続、会社設立に関わるたびに「その人の人生の節目」に立ち会うことになります。それは誇...

独身のまま商業登記を終えた日の夜に思ったこと

独身のまま商業登記を終えた日の夜に思ったこと 誰にも見送られず登記申請を提出した朝 会社設立の登記申請書を持って法務局に向かった朝、電車の中でふと「これって人生の節目なんだよな」と思いました。でも、特別な感情はありませんでした。緊張もなく、...

話し終わったあとにいつも反省会が始まる癖

話し終わったあとにいつも反省会が始まる癖 話し終わったあとにいつも反省会が始まる癖 会話のあとが一番しんどい 誰かと話を終えたあと、安心するどころかズーンと重たい気持ちになることがよくある。自分では普通に対応したつもりでも、「あの言い方でよ...

忙しいふりが板についてきた毎日に思うこと

忙しいふりが板についてきた毎日に思うこと 誰も頼んでないのに忙しいふりが染みついた 気づけば「忙しいふり」が自分の一部になっていた。誰かに頼まれたわけでもないし、演技力を試されているわけでもないのに、まるで舞台の上で一人芝居をしているかのよ...

逃げた先で少しだけ楽になれた日

逃げた先で少しだけ楽になれた日 毎日踏ん張っている自分に問いかけた朝 司法書士という職業柄、予定が詰まっている日ほど「行かなきゃ」「やらなきゃ」の思考に支配される。あの日もそんな朝だった。事務所の電話が鳴る前に到着しようと、目覚ましは6時半...

依頼者の感謝が僕の踏ん張りどころ

依頼者の感謝が僕の踏ん張りどころ 独立して十年 愚痴も増えたけど踏ん張っている 司法書士として独立して、気づけば十年が経ちました。地方で事務所を構え、事務員さん一人とともに、なんとか食いつないできた日々。晴れの日ばかりじゃないし、正直なとこ...

おかえりが欲しかっただけの夜

おかえりが欲しかっただけの夜 帰ってきても誰もいないという現実 玄関の鍵を開けて部屋に入ると、ただ静寂が待っている。それはもう何年も続いている日常で、慣れてしまったようで、でもやっぱり慣れきれない。テレビもつけっぱなしにしていないと、時計の...

がんばってるねが刺さる日がある

がんばってるねが刺さる日がある 誰にも言われない日々の中で 司法書士という職業は、なかなか「がんばってるね」と声をかけられることが少ない仕事です。目立つ仕事ではありませんし、ミスが許されないため、成果よりも正確さが重視されがちです。だからこ...

婚活より研修に行くような人生だけどそれでも司法書士を続けている

婚活より研修に行くような人生だけどそれでも司法書士を続けている 気がつけばまた研修会に足が向いていた 週末にぽっかり空いた午後。「久しぶりに婚活パーティーでも行こうか」と思ってスケジュールを確認したら、その日はちょうど司法書士会の研修があっ...

鍵はあるのに開かないのは心の方だった

鍵はあるのに開かないのは心の方だった 鍵はあるのに開かないのは心の方だった 毎日の鍵は開け閉めできるのに 朝、玄関の鍵をかけて事務所に向かう。夜、事務所の鍵を閉めて、また家の鍵を開ける。そんなルーチンをもう何年も続けている。鍵の操作には慣れ...

年末調整より心の整理が終わらない

年末調整より心の整理が終わらない 年末のデスクは片付くのに心の中は年中散らかったまま 年末になると、司法書士事務所のデスクは急に整い始める。年末調整の時期で、領収書の山をファイルに収めたり、クライアントへの報告書を仕上げたり、形式的には「片...

恋より電子証明書の更新が早かった

恋より電子証明書の更新が早かった 婚活アプリを開く前に届いた更新通知 ある日の朝、いつものようにスマホを開いた。婚活アプリからの「いいね」の通知を期待しつつ、目に飛び込んできたのは市役所からのメール。「電子証明書の有効期限が近づいています」...

仕事が終わっても心が休まらない夜

仕事が終わっても心が休まらない夜 夕方になっても終わらない頭の中の業務 夕方、事務所の電気を消し、最後にドアを閉めたはずなのに、なぜか頭の中ではまだ仕事が続いている。今日の申請書にミスはなかったか、あの依頼者の一言にどう答えるべきだったか。...