ひとりであることがやけに沁みる日

ひとりであることがやけに沁みる日 ひとりであることがやけに沁みる日 朝から誰とも喋っていないことに気づいた 気がついたら、朝起きてからずっと誰とも会話をしていなかった。誰にも「おはよう」と言わず、誰からも「今日も頑張って」と声をかけられるこ...

あの人は戸籍にも心にもいない

あの人は戸籍にも心にもいない 除籍の二文字が胸に刺さる朝 朝一番の仕事で目に飛び込んできた「除籍」の文字。戸籍の閲覧請求書の対象者欄に、妙に見覚えのある名前が並んでいた。最初は気のせいかと思ったが、読み進めるうちに確信に変わった。昔付き合っ...

仕事は山ほどあるのに心がぽっかり空いている

仕事は山ほどあるのに心がぽっかり空いている 仕事があるのに満たされない感情に気づいた朝 朝の通勤途中、ふとしたタイミングで自分の心が空っぽだと感じることがあります。スマホでニュースを眺めながら、目の前の風景がぼやけて見えて、身体だけが事務所...

判子を押す手が足りない孤独な日々

判子を押す手が足りない孤独な日々 毎日積み上がる判子待ち書類の現実 司法書士事務所を経営していると、判子を押す作業が日常の大半を占めるような日も珍しくない。僕の事務所は地方で細々と運営している小さなところだから、事務員も一人だけ。書類が積み...

缶ビールが沁みた静かな夜

缶ビールが沁みた静かな夜 誰もいない夜に缶ビールを開けた理由 夕方、事務所の電気を落とし、椅子に沈み込むようにして座った。テレビもつけず、誰にも「お疲れさま」と言われることもなく、ただ静かに時間だけが流れていた。そんなとき、冷蔵庫に一本だけ...

登記で誰かを救っても自分は誰にも救われない

登記で誰かを救っても自分は誰にも救われない 登記は人を助ける仕事だと本気で思っている 司法書士になって十数年、ずっと思ってきたのは「登記って、人を助けられる仕事だ」ということです。不動産の名義変更や会社設立、相続登記など、どれもお客様にとっ...

事務所の灯りが今日もひとりの夜を照らしている

事務所の灯りが今日もひとりの夜を照らしている 今日もまたひとりきりの残業が始まる 商業登記の締切、相続の期限、そして「至急対応お願いします」と書かれたFAX。気づけば夜の帳が下りていて、事務所にいるのはもう自分だけ。45歳、独身、地方の司法...

人と食べるごはんが救いになる日もある

人と食べるごはんが救いになる日もある 一人ごはんの味気なさに気づいた日 仕事が山積みの日々の中で、夕方になると空腹を思い出す。でも、誰かと食事に行く気力も時間もなくて、結局コンビニのおにぎりで済ませることが多くなる。机に向かいながら片手で口...

通帳より心の残高が減っていく日々

通帳より心の残高が減っていく日々 数字は増えても心が減る感覚に名前をつけるなら 毎月末、通帳を記帳するたびに「まぁ、今月も何とかなったな」と一息つく。その瞬間だけは少しだけ安心するが、帰り道にふと感じるのは、満足感ではなくどこか物悲しさ。数...

一人って気楽ですねが胸に残る日

一人って気楽ですねが胸に残る日 一人って気楽ですねの破壊力 「一人って気楽ですね」と言われたとき、思わず苦笑いするしかありませんでした。たしかに、自分で選んだ道です。誰に気を使うこともなく、好きな時間に仕事をして、好きなものを食べて、好きな...

疲れてるのに誰にも頼れない日のこと

疲れてるのに誰にも頼れない日のこと 今日もまた一人で抱え込んでしまう 日が落ちて、やっと一息つける頃には、もう誰かに連絡する気力すら残っていない。疲れてるのに、それを口にする相手がいない。ただ静かに椅子にもたれて、天井を見上げる時間。ふとし...

忙しいふりが板についてきた日々

忙しいふりが板についてきた日々 誰にも頼まれてないのに忙しいふりをする癖 気づけば「忙しいふり」が自然と体に染みついてしまった。誰にも頼まれていないのに、バタバタと書類をめくり、キーボードを無駄に叩き、電話の受話器を耳に当ててみる。実際には...

家族のような存在が欲しいと思った日

家族のような存在が欲しいと思った日 事務所に戻るたびに感じる「空っぽ」な空間 夕方、仕事を終えて事務所の戸を閉める。その瞬間の静けさがたまらなく寂しい。依頼者とのやり取り、法務局との書類確認、郵便物の処理…ひとつひとつはそれなりに意味のある...

気づけば依頼者がみんな年下になっていた日

気づけば依頼者がみんな年下になっていた日 若いつもりだった自分が、いつの間にか年上になっていた 司法書士として独立して十数年、バタバタと仕事に追われているうちに、ふと気づけば依頼者の多くが自分より年下になっていた。昔は「先生お若いですね」と...

頼り方を忘れた僕たちへ

頼り方を忘れた僕たちへ 甘えられないまま大人になった気がする 気がつけば、誰かに頼るという行為から長らく遠ざかっていた。若い頃は失敗すれば「誰か」がフォローしてくれたし、多少のわがままも「しょうがないなあ」と受け入れてもらえた。でも今は違う...