仕事は順調なのに心が置き去りになる日

仕事は順調なのに心が置き去りになる日 一見うまくいっているように見える日々 毎月、案件は順調に片付いている。登記もミスなく通るし、依頼者からの評価も悪くない。事務員の彼女も要領がよく、ほとんど揉めることはない。数字で見れば、個人事業としては...

恋より先に登記完了を祝われた日々

恋より先に登記完了を祝われた日々 恋愛より先に祝われる登記完了の現実 45歳、独身、地方の司法書士。そんな私が最近もっとも多く「おめでとうございます」と言われる瞬間は、恋人ができた時でも、誕生日でもなく、「登記が無事完了しましたね」と言われ...

京極パイセンと藤田パイセンに挟まれて生きる日々

京極パイセンと藤田パイセンに挟まれて生きる日々 京極パイセンと藤田パイセン その名前を聞くだけで胃が重い 司法書士業界に長くいると、どうしても「パイセン」という存在に悩まされる時期がある。特にウチの事務所周辺にいる京極パイセンと藤田パイセン...

電車には間に合うのに恋には乗り遅れる

電車には間に合うのに恋には乗り遅れる 時間にはやたらと正確な性格 昔から「時間だけは守れ」と言われて育ってきたせいか、5分前行動が染みついています。学生時代の野球部では、集合が1分遅れただけで全体責任でしたし、今の司法書士という仕事も、期限...

誰かの気配が恋しくなる午後三時

誰かの気配が恋しくなる午後三時 静まり返る午後にふと思うこと 午後三時。ふと時計に目をやると、事務所には自分しかいないという事実が、妙に胸にのしかかる時間帯だ。昼休憩も終わり、電話も鳴らず、来客もない。そんな静けさが日常になりすぎて、逆に少...

先生って呼ばれるけど呼ぶ相手はもういない

先生って呼ばれるけど呼ぶ相手はもういない 先生と呼ばれることに慣れてしまった日常 司法書士として働いていると、「先生」という呼び名を当たり前のように耳にする。開業してから十数年、慣れとは恐ろしいもので、最初こそくすぐったかった呼称も、今では...

年賀状誰に送るか悩むだけで年が明ける

年賀状誰に送るか悩むだけで年が明ける 年賀状の宛先が思い浮かばない年末の夜 毎年12月に入ると、書類の山に埋もれながらふと「あ、年賀状そろそろだな」と思い出す。昔は住所録を見ながら、思い出のある人に一言添えていたけれど、今では誰に送るべきか...

履歴書には書けない寂しさが僕を動かしている

履歴書には書けない寂しさが僕を動かしている 履歴書に書けない感情は誰に届くのか 資格や職歴、スキルに実績。履歴書に書けることはたくさんある。けれど、そこには書けない「寂しさ」や「虚しさ」は、どうすれば伝えられるのだろう。僕は司法書士として日...

司法書士としての毎日―悩みとともに過ごす日々

司法書士としての毎日―悩みとともに過ごす日々 司法書士としての毎日―悩みとともに過ごす日々 司法書士として働いていると、毎日が仕事に追われる日々です。業務が多すぎて時間が足りないと感じることもしばしばです。案件が山積みで、どれを優先すべきか...

恋愛相談所があったら通ってたかもしれない

恋愛相談所があったら通ってたかもしれない 恋愛相談所があったら通ってたかもしれない 登記の悩みは解決できても恋の悩みは棚上げ 登記のことで困っている依頼者の悩みなら、だいたい解決できる自信がある。所有権移転も役員変更も、条文と実務の知識で何...

何も感じなくなった日を境に僕は音を立てずに壊れ始めた

何も感じなくなった日を境に僕は音を立てずに壊れ始めた 朝起きても何も感じないという異常 毎朝のルーティンは変わらない。アラームが鳴り、目を覚まし、顔を洗ってスーツに袖を通す。けれどある日、ふと気づいた。胸の中にまるで何もないのだ。焦りも不安...

愚痴をこぼすくらい許されたい夜

愚痴をこぼすくらい許されたい夜 愚痴をこぼすくらい許されたい夜 「男は黙って耐えるもんだ」と刷り込まれてきたせいか、なかなか愚痴を口に出せないまま年齢を重ねてしまった。司法書士としての看板を背負い、日々依頼者と向き合っていると、いつの間にか...

肩書で呼ばれない夜があってもいい

肩書で呼ばれない夜があってもいい 肩書に埋もれていく日々のなかで 「先生」と呼ばれるたびに、どこかで少しだけ自分が遠のいていくような感覚がある。司法書士として開業して十数年、田舎町の片隅で看板を掲げ、事務員と二人でなんとか回してきた。ありが...

趣味が減った気がするのは気のせいじゃない

趣味が減った気がするのは気のせいじゃない 気づけば趣味と呼べるものがなくなっていた ふとした瞬間、誰かに「趣味って何ですか?」と聞かれて、言葉に詰まることがある。若い頃は次から次へと答えられたのに、今は「特にないですね」と苦笑いでごまかすし...

無理に笑う癖がしんどくなる日もある

無理に笑う癖がしんどくなる日もある 笑ってごまかすのが癖になっていた いつからか、どんなに疲れていても笑うのが習慣になっていた。「感じのいい先生ですね」と言われるのはありがたい。でもそれは、ほとんどが“演技”だった。トラブルが続いて心の余裕...