事務所に誰も来ない日登記だけが進んでいく

事務所に誰も来ない日登記だけが進んでいく 誰も来ない日曜日のような平日 平日の午前10時。シャッターは開けてあるし、看板もいつものように立てかけてある。でも誰も来ない。まるで日曜日のような空気が事務所を包む。電話も鳴らず、来客もなく、ドアの...

あのときの判断がやっぱり間違ってたかもしれないと思う日

あのときの判断がやっぱり間違ってたかもしれないと思う日 ふとした瞬間に押し寄せる後悔 仕事を終えて事務所を出たとき、夕焼けがやけに綺麗で、思わず立ち止まる。そんな静かな時間に限って、過去の選択が頭をよぎる。あの依頼を断ったのは正しかったのか...

書き方がわかりませんから始まる混乱と焦りと全部後回しになる日々

書き方がわかりませんから始まる混乱と焦りと全部後回しになる日々 書き方がわからないという言葉が口癖になるまで 「書き方がわかりません」——それは決して新人だけのセリフじゃない。むしろ年数を重ねてしまった今のほうが、その言葉を胸の中で何度も繰...

ひとりで全部抱え込む日常にふと違和感を覚えた日

ひとりで全部抱え込む日常にふと違和感を覚えた日 気づけば全部ひとりでやっていた日々 朝、事務所の鍵を開け、掃除をして、電話対応をし、依頼者対応、書類作成、法務局への提出まで──全部ひとり。事務員さんはいる。ただ、彼女には「これは自分でやった...

話が違うと言われて凍りついた日

話が違うと言われて凍りついた日 朝一番の電話で嫌な予感がした その日は、天気だけはやたらと良かった。快晴の空が逆に不吉に思えるのは、何かしら心に引っかかるものがあったからだろう。朝の8時過ぎ、まだ一口目のコーヒーにすらありつけていないうちに...

そんなにかからないと思ってたんですが結局一日潰れました

そんなにかからないと思ってたんですが結局一日潰れました 朝イチの電話がすべてを狂わせる その日は朝から、珍しく予定に余裕があると思っていた。ちょっとした登記の確認だけで、午後にはたまっていた書類仕事に集中できる…はずだった。ところが事務所の...

数年ぶりに来た依頼人に名前を間違えられた時の気持ちについて語ろうか

数年ぶりに来た依頼人に名前を間違えられた時の気持ちについて語ろうか 数年ぶりの再会なのに名前が違うという現実 忙しい日々の中、とある朝、数年ぶりに以前の依頼人が事務所を訪ねてきた。懐かしい顔に少し気が緩んだのも束の間、第一声が「〇〇先生、久...

誰でもできると言われた仕事に人生をかけている

誰でもできると言われた仕事に人生をかけている 言われた一言が今も胸に刺さっている 「誰でもできるんでしょ、その仕事」。ある日の飲み会で、知人から放たれたその一言が、今も頭から離れない。相手は悪気があったわけではない。むしろ無邪気に、純粋な疑...

依頼者の笑顔に救われた日々

依頼者の笑顔に救われた日々 忙しさに潰されそうな毎日の中で 地方の司法書士として独立して十数年。事務員一人と二人三脚でなんとか事務所をまわしているけれど、日々の業務に追われる生活は想像以上にハードだ。役所や法務局、銀行、依頼者の対応、そして...

なんでこんなに忙しいんだろうねという日々の正体

なんでこんなに忙しいんだろうねという日々の正体 気づいたら夜になっている日が増えた 最近は、朝から晩まで何をしていたのか思い出せないまま日が暮れている。昔はもう少し余裕があった気がするのに、いつの間にか“気づいたら夜”が当たり前になってしま...

登記で誰かを助けても自分は誰にも頼れない

登記で誰かを助けても自分は誰にも頼れない 人のために働くことがやりがいになっていた 司法書士という職業に就いた当初、自分の力で誰かの役に立てることがただただ嬉しかった。相続や売買など、登記を通じて手続きに困っていた方が安心した顔を見せてくれ...

登記と書類の話しかできなくなった日常

登記と書類の話しかできなくなった日常 ふと気づけば登記の話しかしていない ある日ふと、自分の会話の引き出しが極端に狭くなっていることに気づいた。登記の話、書類の話、委任状の話…。相手が誰であっても話題がその辺に収束してしまうのだ。昔はもう少...

初対面で先生と呼ばれてしまうと心の距離が縮まらない

初対面で先生と呼ばれてしまうと心の距離が縮まらない 初対面で「先生」と呼ばれる違和感 司法書士という肩書きがある以上、仕方のないことかもしれませんが、初対面で「先生」と呼ばれると、なんだか心の距離が一気に開く気がしてしまいます。こちらとして...

合コンに誘われなくなった年齢になっていたと気づいた日

合コンに誘われなくなった年齢になっていたと気づいた日 ある日ふと気づいた「誘いがない」ことの重さ 数年前までは、「今週末空いてる?」「合コンやるから来ない?」といった連絡が、仕事帰りのスマホにポンポン届いていた。ところが最近はというと、着信...

依頼人が途中で帰った日と伝わらなかった家族信託の話

依頼人が途中で帰った日と伝わらなかった家族信託の話 忘れもしない あの日の相談室 司法書士としてやっていると、「あの日のことだけは忘れない」という瞬間がいくつかあります。たいていは登記でひやっとしたときや、裁判所の書類に不備があったときなど...