事務所の椅子にしか居場所がない気がして

事務所の椅子にしか居場所がない気がして 事務所の椅子に戻るたびに感じる安心と虚しさ 朝、事務所のドアを開けて真っ先に目に入るのが、自分の椅子。誰もいない空間にぽつんとあるその姿に、妙な安心感を覚えるのはどうしてだろう。家に帰っても誰も待って...

優しさが足りなかったかもしれない件

優しさが足りなかったかもしれない件 優しさが足りなかったかもしれない件 朝、コーヒーの湯気に顔を近づけたとき、ふと「俺って最近、優しくなかったな」と思った。事務員に声を荒げた昨日の自分が頭をよぎる。忙しさを言い訳に、人の気持ちを後回しにして...

契約者が急病になった日立会予定はぽっかり空白になった

契約者が急病になった日立会予定はぽっかり空白になった 予定が飛んだ朝の虚無感 朝一番、事務所に着いてメールチェックをしながら、今日の予定を頭の中で整理していた。10時に立会いがあって、それが終われば昼食を挟んで別件の書類チェック…そんな段取...

恋愛の履歴は全部閉鎖事項証明書と笑えたらまだ楽だった

恋愛の履歴は全部閉鎖事項証明書と笑えたらまだ楽だった 恋愛と無縁だった司法書士という肩書の孤独 司法書士という肩書は、世間的には「しっかりしてそう」とか「堅実そう」とか思われることが多い。でも実際は、机に向かって黙々と登記と書類に向き合う毎...

こんなに忙しいのに儲かってると思われるのがしんどい

こんなに忙しいのに儲かってると思われるのがしんどい 見た目と実態はまるで違う 「忙しそうだね、儲かってるんじゃない?」と笑いながら言われるたびに、内心ではため息が出ます。確かに、毎日バタバタしてますよ。電話は鳴りっぱなし、書類は山積み、外回...

委任状の氏名がカタカナ印鑑が漢字そんなときどうするか

委任状の氏名がカタカナ印鑑が漢字そんなときどうするか 委任状に違和感を覚えた瞬間 委任状を確認していると、ふと目にとまった「氏名:ヤマダタロウ」というカタカナ表記。それ自体はたまに見かけるのですが、そのすぐ下に押された印鑑は「山田太郎」とし...

紹介するよって言われてからずっと待ってる

紹介するよって言われてからずっと待ってる 紹介するよの言葉にすがったあの日 「今度さ、知り合い紹介するよ」と言われたのは、もう2ヶ月前のことだ。自分から頼んだわけでもないのに、先方から言ってきた話だ。そりゃあ、信じるだろう。こちらは地方の司...

冬の外回りでペンが止まるとき僕の心も止まる

冬の外回りでペンが止まるとき僕の心も止まる 寒さに負ける心とペン この冬の朝、司法書士としての業務が始まる前に感じる冷え込みは、単に体を凍らせるだけでなく、心の隅々にまで忍び寄る厳しさを伴います。早朝、外に出る前の玄関先でふと手元を見ると、...

今日もまた地味に忙しい日々の中で息が詰まる瞬間たち

今日もまた地味に忙しい日々の中で息が詰まる瞬間たち 気づけばまた机に張りつく一日が始まっていた 朝、目覚ましが鳴る前に目が覚める。布団の中で天井を見つめながら、今日もまた地味に忙しい一日が始まることを思い出す。大きな山場もなければ、劇的なト...

気づいてたんですねと言われた日

気づいてたんですねと言われた日 心配してくれてたんですねと言われて 司法書士という仕事をしていると、依頼人との距離感に悩むことが多い。とくに自分のように、人との距離を詰めるのが苦手で、感情を表に出すのもあまり得意ではないタイプにとって、どこ...

疲れすぎて補正通知を見逃した日

疲れすぎて補正通知を見逃した日 見逃しは一瞬の出来事だった 司法書士という職業は、注意力と正確さが命です。それなのに、よりによってあの「補正通知」を見逃してしまった。自分でも信じられませんでした。地方の小さな事務所で、たった一人の事務員とと...

元気そうに見えるってだけで誰にも頼れなくなる日がある

元気そうに見えるってだけで誰にも頼れなくなる日がある 元気そうに見える人間が一番苦しい瞬間 「元気そうですね」と言われた瞬間、なぜか心の奥がズシンと重くなることがある。自分ではまったくそんなつもりはないし、内心はボロボロだ。それでも外からは...

名刺じゃ人間関係は作れないって気づくまでに何年かかったか

名刺じゃ人間関係は作れないって気づくまでに何年かかったか 名刺は持っていて当たり前の世界で 司法書士という職業をやっていると、名刺交換の機会は多い。銀行、不動産、税理士、弁護士、役所関係……出入り先のあちこちで「名刺をください」と言われる。...

書類ミスで眠れない夜に考えること

書類ミスで眠れない夜に考えること 書類の重みが眠りを奪う夜 たった一枚の申請書が、夜の静けさを乱すことがある。司法書士という職業柄、書類のミスは命取りになる。日中の業務に追われ、ギリギリで仕上げた登記申請。その中に一つでも間違いがあれば、依...

登記官のひと言が効く日

登記官のひと言が効く日 登記官のひと言がやけに刺さる日がある 司法書士をやっていると、なんでもない一言が妙に心に引っかかる日がある。普段なら流せるはずの言葉が、なぜかその日に限って、胸にグサッと刺さって動けなくなる。登記官からの指摘や一言は...