ひとり事務所の孤独と自由の間で揺れる日々

ひとり事務所の孤独と自由の間で揺れる日々 誰にも邪魔されないはずの空間が少し寒い ひとり事務所の何が良いかって、誰にも指図されないし、好きなように動けることだ。コーヒーのタイミングも自由。好きな音楽をかけても誰にも文句は言われない。だけど、...

元夫名義の土地が相続をこじらせた話とその後の疲労感

元夫名義の土地が相続をこじらせた話とその後の疲労感 想定外だった元夫名義の土地 相続にまつわる話は、予想外の方向からやってくることが多い。だが、今回ばかりは正直まいった。遺産分割協議に関わった案件の中で、まさか「元夫名義の土地」がここまで混...

履歴書の趣味特技欄で手が止まった日から始まった小さな問い

履歴書の趣味特技欄で手が止まった日から始まった小さな問い 履歴書と向き合ったあの静かな夜 あれは確か、司法書士試験に合格したあと、最初に就職活動を始めた頃だった。履歴書を書くために一人で深夜の自室に座り、ペンを手に取ったまま動けなくなった。...

やることがあるふりをしているだけかもしれない

やることがあるふりをしているだけかもしれない 忙しさの中に紛れ込んだ自分の本音 毎日、やることは山ほどある。登記の書類作成、依頼人とのやりとり、法務局への提出準備、そしてミスのないよう神経をすり減らす確認作業。その全部が「必要な仕事」のはず...

相続相談で泣き出した依頼人と静かに過ごした午後

相続相談で泣き出した依頼人と静かに過ごした午後 静かな午後に始まったひとつの相談 その日は珍しく電話の鳴らない午後だった。事務所の空気も穏やかで、コーヒーを飲みながら書類整理でもするかと思っていた矢先、一本の電話が鳴った。声の主は女性で、相...

旧社名で登記を出してしまった日のこと

旧社名で登記を出してしまった日のこと 一文字違いが命取りになる世界 商業登記の世界では、一文字の違いが大きな意味を持ちます。ある日のこと。いつも通り朝からバタバタしながら準備を進め、依頼人から預かった会社情報をもとに登記申請書を作成しました...

代表者変更が決まったのに旧代表が署名してくれない日

代表者変更が決まったのに旧代表が署名してくれない日 突然の連絡から始まった代表者変更の登記依頼 その日もいつものように事務所で黙々と書類を整えていたところ、一本の電話が鳴った。法人の代表者が交代することになり、登記をお願いしたいという内容だ...

やる気だけが空回りしていく日

やる気だけが空回りしていく日 朝一番のやる気が逆に空回ることもある 目覚ましが鳴る前に目が覚めた朝は、だいたいやる気が漲っている。コーヒーを淹れ、机に向かい、今日はあれとこれとそれを終わらせようとスケジュールを立てる。ところが、こういう日ほ...

ひとり言に返事がなくても生きていくしかない日々

ひとり言に返事がなくても生きていくしかない日々 誰もいない部屋に向かって話す癖 朝一番に出勤して、事務所の鍵を開ける。机に向かってPCを立ち上げながら、つい「さて」とか「よし」とか声に出してしまう。これがもう完全にクセになっていて、自分でも...

夢を見ることすら疲れる

夢を見ることすら疲れる 夢を見ることすら疲れる 夜、布団に入るたびに思う。「ああ、また明日が来るのか」と。夢を見ることすら面倒に感じる夜が増えてきた。昔は夢を見ながらワクワクしたり、理想の未来を想像して眠りにつけたものだ。それが今では、夢に...

弱音を吐けない自分に疲れてきた日

弱音を吐けない自分に疲れてきた日 弱音を吐けない自分に疲れてきた日 気づけばまた今日も誰にも頼れずにいた 毎日いろんな相談が舞い込む。登記、相続、会社設立、細かい確認、時には急ぎの電話。ひとつずつ終わらせていけば済む話なのに、重なると息が詰...

終わらない申請始まらない恋心

終わらない申請始まらない恋心 申請は今日も終わらない 朝起きて、顔も洗わずにPCを開ける。それが最近の日課になっている。申請は待ってくれない。法務局のオンライン申請画面は、夜中だろうが早朝だろうが、無機質な青白い光を放ってこちらをにらんでい...

気づいたら10年 でも何も変わってない気がする

気づいたら10年 でも何も変わってない気がする 10年の月日が過ぎても肩の荷は重いまま 司法書士として独立してから10年。気づけばもうそんなに経っていたのかと驚く反面、「だから何?」という虚しさもある。最初の頃は、「10年続けば一人前」とか...

誰かに頼られるのはいつも仕事のときだけ

誰かに頼られるのはいつも仕事のときだけ 肩書きが先に立つ人生に疲れてきた 司法書士として15年以上やってきた。相談されることにも、感謝されることにも慣れているはずなのに、心のどこかで「俺自身」を見てくれている人なんていないんじゃないか、と思...

静かすぎる事務所で心がさびしくなる日

静かすぎる事務所で心がさびしくなる日 静けさに包まれる日常がもたらすもの 一人事務所で仕事をしていると、思いがけず「静けさ」に押しつぶされそうになることがあります。もちろん最初は快適でした。誰にも邪魔されず、電話も鳴らず、淡々と業務に集中で...