もうこの事務所しか頼まないと言われた夜に思い出すこと

もうこの事務所しか頼まないと言われた夜に思い出すこと その一言が心に引っかかった夜 「もうこの事務所しか頼まないよ」。依頼人からのその言葉を聞いたとき、心が少し震えた。嬉しいはずなのに、素直に喜べない自分がいた。事務所に戻る夜道、ふと自販機...

登記より難しい人の気持ち

登記より難しい人の気持ち 書類より厄介な感情のもつれ 登記という作業は、要件さえ満たしていれば答えは一つです。記載ミスがなければ、淡々と処理は進み、法務局も無機質に受け付けてくれる。でも、人の気持ちはそう簡単にはいきません。依頼者同士の確執...

目がしょぼしょぼする日が増えてきた気がする

目がしょぼしょぼする日が増えてきた気がする 画面ばかり見ている毎日が当たり前になってしまった 気づけば一日中、パソコンかスマホの画面とにらめっこしている。登記情報の確認から書類の作成、メールの応答に至るまで、目を使わない時間のほうが少ない。...

返事が来ないまま一週間どうしてこんなに気になるのか

返事が来ないまま一週間どうしてこんなに気になるのか 返事が来ないまま一週間経ったこのざわつく感じ 別に今さら慣れていないわけじゃない。メールやLINEの返事がすぐ来ないなんて、司法書士という仕事をしていれば日常茶飯事だ。だけど、なぜか今回は...

はんこがない!から始まる一日

はんこがない!から始まる一日 はんこがない!その瞬間に始まる地獄の一日 「あれ?はんこがないんですけど…」朝一番、事務員さんのその一言で一日が狂い始めた。地方の小さな司法書士事務所で、はんこがないというのは「心臓がない」と同じくらい致命的。...

ホッチキスに話しかけるようになった夜

ホッチキスに話しかけるようになった夜 ホッチキスに話しかけるようになった夜 一人暮らしと司法書士の現実 地方で司法書士事務所を開いてから、もう十数年が経つ。事務員は一人。基本的に、日中の会話は業務連絡がほとんど。夜になると当然、誰もいない。...

飲みに行く余裕がなくなったのはいつからか

飲みに行く余裕がなくなったのはいつからか 一緒に飲みに行こうと言われなくなった日 いつの頃からか、「今度飲みに行きましょうよ」と言われることがなくなった。誘いがなくなったのは、たぶんこちらが何度か断り続けた結果なんだろう。仕事が忙しいという...

誕生日が来ても登記簿が静かに増えるだけ

誕生日が来ても登記簿が静かに増えるだけ 誕生日が来ても登記簿が静かに増えるだけ 気がつけば45歳。誰にも祝われることなく、今年も誕生日が過ぎていった。朝イチでメールチェック、次いで登記の準備。結局、特別な一日なんていうのは、ここ数年感じたこ...

誰かを幸せにする前に自分をなんとかしたい

誰かを幸せにする前に自分をなんとかしたい 自分を犠牲にする仕事観に疲れた 「誰かの役に立ちたい」——この気持ちが、司法書士としての原点でした。相談に来られる方の不安を取り除くことができたときの「ありがとうございます」は、まさに自分の存在意義...

士業の看板が重すぎてつぶれそうになる

士業の看板が重すぎてつぶれそうになる 士業の看板が重すぎてつぶれそうになる 朝起きた瞬間から感じる重圧 目覚ましの音が鳴った瞬間、胸の奥にズシンとくるものがある。身体は布団から出ようとしているのに、心が拒んでいる。今日も何か起きるんじゃない...

手帳を開けば仕事しかない

手帳を開けば仕事しかない 気づけば予定表は全部仕事だった 手帳をめくるたびに目に飛び込んでくるのは、依頼者の名前と登記の締切、相談日の記載ばかり。誕生日も結婚記念日も、そもそも祝う相手もおらず、自分のための予定なんてどこにも書いていない。「...

老後が近づく音が聞こえた日

老後が近づく音が聞こえた日 ふとした瞬間に老後を意識した 最近、夜中に目が覚めてトイレに行くことが増えた。二度寝はできるけど、妙に眠りが浅くなった気がする。ある夜、台所で水を飲もうと立ち上がったとき、ぎしっと鳴った床の音に、なぜか「老後」と...

一人で抱え込むには重すぎた 〜司法書士という孤独な戦場〜

一人で抱え込むには重すぎた 〜司法書士という孤独な戦場〜 孤独な戦場に立ち続けるということ 「先生」と呼ばれて、笑顔で対応していても、その内側で何度も心が折れそうになる。司法書士という仕事は、社会的には「頼れる存在」と見られがちだが、実際に...

エンディングノートに自分の名前を書いてしまった日

エンディングノートに自分の名前を書いてしまった日 自分の名前を書く欄に手が止まった エンディングノートという言葉を初めて聞いたのは、確か母が倒れたときだった。「自分のことは自分で整理しておきたい」と言って、病院のベッドの上でペンを握っていた...

月末胃痛が止まらない司法書士の本音

月末胃痛が止まらない司法書士の本音 月末が近づくにつれて襲ってくる胃痛の恐怖 司法書士として長年働いていると、月末に近づくにつれて必ずと言っていいほど胃が痛くなる。書類の提出期限、法務局への対応、依頼人からの急な相談…。毎月のこととはいえ、...