土地の場所がずれていたとき一番冷や汗をかいた話

土地の場所がずれていたとき一番冷や汗をかいた話 土地の場所がずれていたとき一番冷や汗をかいた話 何かおかしいと気づいたのは境界杭の位置だった あの日も普通の立ち会い業務のつもりだった。依頼された土地の境界確認に立ち会うべく、現地に出向いたの...

電話が鳴るたびに一日が壊れる気がする

電話が鳴るたびに一日が壊れる気がする 朝の静けさを破る一本の着信 朝の書類整理がようやく一区切りついて、コーヒーを一口すすろうとしたその瞬間。事務所の電話が鳴った。着信音が妙に鋭く響いて、心臓が一瞬ドクンと跳ねる。たった一本の電話なのに、こ...

帰っていいと言われて心がざわつく夜

帰っていいと言われて心がざわつく夜 一言の優しさが心に重くのしかかる夜 「もう帰っていいですよ」。その言葉は、たしかに優しさでできている。でもなぜか、心に重くのしかかってくる。あの一言で、急に自分が不要な存在になったような気がするのはなぜだ...

午前中はやる気があるのに午後になると全てがどうでもよくなる日

午前中はやる気があるのに午後になると全てがどうでもよくなる日 午前と午後で別人のような自分に戸惑う 司法書士の仕事って、集中力との戦いだと思う。特に書類の確認作業なんかは、ちょっとした見落としが命取りになる。だから午前中、静かな事務所で黙々...

静かすぎる部屋に気持ちが追いつかない夜

静かすぎる部屋に気持ちが追いつかない夜 エアコンの停止音に胸がざわつく 一日の仕事がようやく終わって、事務所のエアコンを切ったとき、部屋に流れる静けさがやけに重たく感じる瞬間がある。ブォーンという低い運転音が止まっただけなのに、なぜか胸がき...

あたたかい布団だけが救いだった日々

あたたかい布団だけが救いだった日々 朝が来るのが怖いそんな気持ちになる日もある 司法書士という仕事は、時に「戦場」と言っても差し支えない。いや、戦場なんて言葉を使ったら本物の戦場にいる人に怒られるかもしれないけれど、それでもやっぱり「明日が...

通勤途中に感情が消える

通勤途中に感情が消える アクセルを踏むたびに心が遠のく 朝、事務所に向かう車の中で、ふと気づくと何も考えていない時間がある。ただ前の車との車間距離を保ち、赤信号ではブレーキを踏む。それだけ。何かを感じていたはずの自分はどこかに置いてきたみた...

お祝い事に縁がないのはなぜだろう

お祝い事に縁がないのはなぜだろう 祝われる側になった記憶がない 「おめでとう」と言われたことが、人生で何回あっただろう。そんなことを考える夜がある。学生時代も、社会に出てからも、祝われる瞬間はなぜかいつも他人のものだった。誰もが主役になる場...

今日のしんどさレベルは九五

今日のしんどさレベルは九五 朝起きた瞬間からもう無理だった 今朝は目が覚めた瞬間、「あ、今日は無理だ」と感じた。体が重いとか、眠いとか、そういう単純な話ではない。もっとこう、心がどこかに落ちていくような感覚。まるで砂袋を背負って布団から出る...

月末が来るたびに心が削られていく日々

月末が来るたびに心が削られていく日々 月末になると決まってやってくるもの 月末になると、決まって心がざわつく。通帳の残高、机の上に山積みの未処理書類、そして事務員の無言の圧力。いつからか、「月末」という言葉だけで胃が重くなるようになった。大...

LINEを開くと全部仕事だった日々

LINEを開くと全部仕事だった日々 LINEが通知するのは業務連絡ばかり 昔はLINEといえば、友人との雑談やたわいもないやりとりが中心だった。けれど今や、通知が鳴ればほぼ確実に「登記」だの「契約書」だの仕事の話。うちの事務所は小さいから、...

頼られることに救われる日もある

頼られることに救われる日もある ひとりで抱え込む日々の中で 司法書士として地方で事務所を開いて十数年。忙しさに追われながらも「なんとかやってきた」という気持ちと、「誰にも分かってもらえない」という孤独感が、いつも心の奥に残っています。書類の...

守ってほしいと願った夜を思い出す

守ってほしいと願った夜を思い出す 守ってほしいと願った夜を思い出す 忙しさに押し流されて気づいたこと 日々の業務に追われる中で、自分がどれだけ無理をしていたかなんて、ふとした瞬間にしか気づけないものだ。登記の締切に追われ、依頼者とのやり取り...

笑顔の裏で泣いていた日もあるけど

笑顔の裏で泣いていた日もあるけど 表向きは元気そうに見えるらしい 「先生はいつも元気ですね」「忙しそうだけど、充実してますね」。こう言われるたびに、なんとも言えない気持ちになります。笑顔で「ありがとうございます」と返しますよ。でも心の中では...

笑顔が作れなかった日

笑顔が作れなかった日 笑顔が作れなかった日の朝に思ったこと 朝、洗面所で顔を洗おうとしたとき、ふと鏡の自分と目が合った。その顔がやけに無表情で、いや、正確に言うと何も映っていないように見えた。笑おうとしても、口元が動かない。そんな日がある。...